韓国:崇礼門放火目撃者、「野宿者に申し訳ない」 | |
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崇礼門放火目撃者、「野宿者に申し訳ない」野宿者を二度殺す標的捜査と根拠のない非難の世論
チェ・イニ記者
flyhigh@jinbo.net / 2008年02月20日15時01分
崇礼門放火事件を契機として「路上生活者」という特定の集団を狙った非難の 世論が起きていることに憂慮する声が大きいが、火災の目撃者が野宿者団体に 謝罪の意を伝えたことが注目されている。 警察とマスコミに火災の目撃証言をした李某氏は2月17日、「野宿者福祉と人権 を実践する人々(ノシルサ)」のホームページに「罪人」という名前で書き込み、 「マスコミとの最初のインタビューの時、容疑者の印象に言及する過程で『野 宿者』という表現を使うというとても大きなミスをした」とし「野宿者を蔑視 する行為ではなかったが、誤った発言が野宿する人々に非常に大きく傷つけた ことに頭を下げて謝罪する」と明らかにした。 目撃者の李某氏は、すぐノシルサのイ・ドンヒョン常任活動家との電話で 謝罪の意を繰り返し伝え、後援支援金を入金した。
火災事件の本質を忘れて野宿者に責任転嫁 崇礼門放火事件以後、多くのマスコミで野宿者に対する推測性の報道があふれ たのは、あるネチズンが文化財庁のホームページに書いた文からと見られる。 このネチズンは該当文で「崇礼門の近くで野宿者が『火をつけてしえ』と話す のを聞いた」と書いた。 事実も確認できないこの文に対し、多くのマスコミが先を争って「情報提供」 として扱い、その上、2月11日の国会文化観光委員会緊急会議では「路上生活者 が火を付けると言ったという警告文が載ったのに、これを無視した」という叱 責が続いた。 捜査当局も最初はソウル駅近くの野宿者を対象に捜査を行い、「野宿者が犯行 を行った可能性がある」とも指摘した。こうした先入観は、2005年1月の地下鉄 7号線放火事件と水原駅嬰児殺害遺棄事件などでも現れた。当時警察は野宿者の 犯行の可能性をめぐって聞き込み捜査を行ったが、どちらの事件も野宿者によ る犯行ではなかった。 野宿者団体ノシルサは2月13日にこのような現象を憂慮する声明書を発表した。 ノシルサはこの声明書で「『路上生活者の姿』、『野宿者と見られる』という 概念が定義したものではないのに、捜査当局が客観的ではない情報提供に基づ いて野宿者を『犯罪集団』であるかのように言っている」と指摘、「野宿者を 犠牲にするマスコミの報道も野宿者を嫌悪と忌避の対象にしている」と批判した。 「野宿者も大韓民国国民」 こうした渦中でいわれのない野宿者の悲しみが深まっている。そうでなくても 社会から隔離されて孤立している野宿者は、崇礼門火災事件の本質を忘れた責 任転嫁で「犯罪集団」とまで言われ、脱野宿の希望の代わりに再度の挫折感に 陥っている。 2月16日には野宿の経歴があるカン某氏が放送局の記者とインタビューをした 50代女性の顔を殴り、不拘束起訴される事件もあった。カン某氏は15日の夜、 この女性が崇礼門の前でインタビューを受けた当時「いつも路上生活者が崇礼 門の楼閣に入るのを放置するなど、管理が不十分だった」という要旨の発言を したことに怒り、こうした問題を起こしたことが明らかになった。
野宿者当事者の会の「ハヌルトリ会」のキム・ジェホ氏はノシルサを通して伝 えた文で「報道機関と警察は、なぜ何か事が起きると野宿者を犯罪者と見なす のか分からない」とし「確認されもしない事実を、実際に起きたことであるか のように過大報道して、無力で何も持たない野宿者に不公正な報道をしたマス コミ各社は、正確な記事を書いてほしい」と訴えた。 また李明博当選人には「再びこうしたことがおきないように、早く収拾して文 化財管理監督を徹底的にするように」、国民には「野宿者への偏向した視点を 捨てて、暖かな視線で野宿者も大韓民国の国民のひとりとして生きていけるよ うに配慮してくれるように」要請した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2008-02-21 19:01:34 / Last modified on 2008-02-21 19:01:35 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |