本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:マイクを握った移住労働者たち
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 20050502kmigran...
Status: published
View


マイクを握った移住労働者たち

放送・インターネット・ラジオなど、メディア続々披露… 「労働者はひとつ」地域から全世界まで

「移住労働者の、移住労働者による、移住労働者のための」報道機関が続々と お披露目をしている。インターネット、放送、ラジオなど媒体形態も多様だ。 40万人を超える韓国の移住労働者が今やわれわれの社会の一員であることを堂々 と叫んでいるのだ。

市民参加放送のRTV(http://rtv.or.kr)では毎月第3週土曜日「移住労働者の 世の中」というコーナーを作って運営している。先月16日に初の放送を行って 以後、移住労働者TV準備会(MWTV会合)が放送製作のために忙しく動いている。

*▲市民放送‘移住労働者世の中’を準備するために集まった移住労働者TV準備会合構成員等の番組製作会議(C)毎日労働ニュース*

「われわれの問題を自ら解決する媒体が必要」

メーデー一日前の30日午後。ソウル駅近くの市民放送1階の市民教育室に集まっ た移住労働者とボランティアメンバー10人あまりは、前の放送への短い評価と ともに21日に放送される番組の内容を点検していた。

「初めての放送では、ずいぶん震えましたが、撮影、編集、進行など今後放送 についてたくさん悩まなければいけないようです」「字幕処理もいいですね」 「メーデーの番組は、あるいは堅苦しくなると拒否感があるかも」「文化的な 部分は編集でちゃんと整理すればいいでしょう」「移住労働者集会に賛同する 韓国人もインタビューすればいいですね」。

最近結成された首都圏移住労組とストップクラックダウン・バンドのインタビュー、 メーデー、子供の日、釈迦誕生日などなど。それぞれ15分で放送する内容 について几帳面な点検が成し遂げて与えた。

「祝祭の紹介などで、もっとメーデーについて説得力のある見せかたも必要で すね」「インタビュー対象の多様性と事前交渉が重要です」「移住労組結成の 消息は誰が担当するの?」

キムヘスン市民放送プロデューサーと‘移住労働者世の中’番組の総括支援を 引き受けたシン・スペースのイビョンハン代表が会議のあいまあいまに意見をいった。

「移住労組結成などはトゥラ(ビルマ)が責任を持ってまとめると言いました」。 トゥラが会議に参加していない理由を、マブプ(バングラデシュ)が説明する。 子供の日の企画を担当しているマブプ。「子供の日の企画は移住労働者の子供 たちの中で就学していなかったり就学していても適応が難しいさまざまな事例 を入れて、子供たちが遊ぶ姿を通して夢と希望も見せたいですね」。まもなく、 彼が消化する量が一人で負担するには手に余るのではないかという指摘が出る。 役割を分担する人を探すことを周囲の同僚が薦めるが、マブプはむしろ淡々と した表情だ。

難しい問題もあった。「女性移住労働者にもっと発言する機会を与えるなど、 構造的な配分にも神経を使わなければいけません」。女性番組を担当する金プ ロデューサーの指摘にシディ(ネパール)が話を受けた。「移住労働者の中で、 女性たちが一層劣悪な境遇にいるのは事実です。でもちょっと時間が必要にな りそうです」。

*▲移住労働者TV準備会合の代表のヘミニ(左側)とマブプ、クリスティ・アンカルは国籍は違っても互いをとてもよく理解していた。(C)毎日労働ニュース*

理由はこうだ。MWTVに集まる紅一点のチェチュナ(中国)氏も不法滞留者の身分 で、近々中国に帰る状況。MWTV集まる構成員はチェチュナ氏の空白を移住女性 人権連帯など、さまざまな団体との人的ネットワークを通じて解決するつもり だった。

最初の放送まで、あちこちに困難がかくれている。特に人員と財政問題でいつ も困難に陥る。しかし困難だからと言って座り込むことはできない。彼らが 「移住労働者の世の中」の放送に全情熱を傾ける契機を聞くとよくわかる。 「プランカやアジアアジアの番組は、私たちを哀れな存在と見る視点でしょう」 マブプは話を続けた。「移住労働者の取り締まりや雇用許可制の問題点を 提起しません。それで私たちの問題を自ら解決する媒体が必要でした。」

彼ら移住労働者は昨年「移住労働者が語る韓国社会」という討論会で意気投合 した。この討論会に参加したイビョンハン氏が「パブリックアクセス(視聴者 参加)という仕組みがあるのに、これを使わないのは残念」と言って道を開い た。衛星放送ではアクセス性が劣るが、放送に必要な装備と運営費などの費用 が不要だという長所は充分だった。

「移住労働者が主体となり、ひとまず拠点を作って移住労働者視聴者を確保す ることが関門です」。しかし移住労働者関連のメディアが続々と登場して、 不足がちな人員とコンテンツ重複などの憂慮も生じる。イビョンハン氏は 用心深く話を続けた。「さまざまな方式のさまざまな声が必要です。大きな 絵の中で、排他的でなく、善意の競争をして行かなかければなりません。」

ヘミニ(ネパール)MWTV準備会合代表も、放送の目標を新たに呼び覚ました。 「移住労働者自らが放送に立ち、韓国社会の多様な文化的疎通を実現しようと いうことです。」

100万ウォンたらずの放送製作支援金。撮影編集に必要な技術と装備も、事務 室もない劣悪な状況。差別を弱めるために情熱一つでみな固く団結しなければ 不可能だ。「放送の締切に合せるには、まめに走り回らなければだめでしょ う」。会議を終えた移住労働者は、一つ二つ引き受けたことを探して会議室を 出た。

*▲移住労働者による、移住労働者のための多様な媒体が続々と誕生している。(C)毎日労働ニュース*

無茶な挑戦と実験精神

移住労働者インターネット放送局(www.migrantsinkorea.net)は5月18日の開局を 目標に準備に拍車を加えている。3月の目標が少しずつ遅れ、緊張の手綱を 引き締めている。毎週水曜日の準備会で、ホームページの構成と細部の番組の 点検などを行っている。

放送局の運営を主導している文化活動家パクキョンジュ氏とチョンミンソン記 者は、昨年夏に意気投合した。移住労働者に対する彼らの関心と熱情は、他の 追従を許さない程度だ。

去る93年からドイツ留学生活を始めたパクキョンジュ氏は、在独韓国人会事務 局長として働き、鉱夫、看護師などに会って内部事情を知って理解する。留学 末の99年以来、写真、レコード、パフォーマンスなど多様なジャンルを披露し て移住労働者問題にのめり込んでいる。

パクキョンジュ氏は、移住労働者の権益保護を超え、1年間の移住労働者選挙 遊説パフォーマンスで「移住労働者わ国会に送ろう!」という強いメッセージ を投げた。「移住労働者のレコードを出した時のように、インターネット放送局も 無茶な挑戦かもしれません。でもレコードを出した時は、民衆歌謡の専門家 たちさえ不可能だと言ったではないですか。できます」。

アメリカに留学していた時、少数民族への日常的差別を感じたチョンミンソン 記者も、帰国後に何年もオーマイニュースに移住労働者関連の記事を集中的に 紹介した。チョンミンソン記者は朴氏の並々ならぬ熱情に引かれ、すぐ無給の 「労働」を買って出た。「小学校、中学校を卒業してソウルに上がり、工場に 住み込んで働いた70年代の工員の姿が現在の移住労働者の姿なんです」。

移住労働者の「堂々とした姿」と「尊厳」に応える計画の移住労働者インター ネット放送局。他の人々は無謀な挑戦だと思っても、既に挑戦はあちこちで進 んでいる。大邱の聖書共同体FMラジオ放送局(www.scnfm.or.kr)も地域の移住 労働者、市民社会団体8か所が結合して去る3月に放送を始め、地域で良い反応 を得ている。

独立メディアの性格が強いこれらのメディアと違ってインターネット放送の MNTV(www.mntv.net)は、政府の支援で運営される。政府の「外国人勤労者支援 事業」の一環として実施するこの放送の財源は、全額宝くじ基金だ。 韓国外国人勤労者支援センターが推進するこの放送は、1日に開局し、地球村愛 ナヌム(代表キムヘソン)が委託運営している。放送はまず韓国語、英語、 中国語のサービスを提供して、今後は最大10か国語に拡大して行く計画だ。

移住労働者の利害と要求を代弁するラジオ、放送インターネットなど、さまざ まなメディア。これらは地域と全国、及び世界に向かって「労働者はひとつだ」 という声を上げる。彼らの実験に「ボリュームを高める」連帯と疎通が 切実なのは言うまでもない。

イスヒョン記者 shlee@labortoday.co.kr 2005-05-02午後4:02:51入力 (C)毎日労働ニュース

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-05-02 23:15:31 / Last modified on 2005-09-05 05:18:27 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について