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移住労組、人権委の決定に反発して占拠籠城に突入

「人権委の決定で、 野蛮な強制追放と差別が逆に正当化された」

キムサムグォン記者 quanny@jinbo.net

移住労組

移住労働者たちは、最近国家人権委員会がアノアル移住労組委員長の一時保護 の解除と強制退去執行停止勧告の陳情を棄却したことに反発して、 5日に国家人権委員会(人権委)を占拠し、座り込みに突入した。

国家人権委、移住労組が出した陳情すべてを棄却

5月にソウル出入国管理事務所所属職員に強制連行されたアノアル移住労組委 員長は、現在清州保護所に収監されている。移住労組は、アノアル委員長が連 行されるとすぐ、人権委に対して摘発の過程で人権侵害の有無の調査をはじめ、 強制退去執行の停止、一時保護解除などを勧告するよう要請する陳情を提出し た。

移住労組は、人権委に対する陳情で「アノアル委員長が摘発された時、出入国 管理事務所側は緊急保護書や保護命令書などを提示せず、適法な手続きに違反 した。また摘発の過程で出入国管理事務所側が暴力を行使した」とし「アノア ル委員長の国家相手損害賠償訴訟とソウル地方労働庁に対する労組設立申告書 差し戻し処分の取り消し請求などの訴訟が行なわれているので、正当な裁判を 受けられるように強制退去執行の中止を勧告しなければならない」と主張した。

しかし、国家人権委員会は先月14日の全員委員会でこのようなアノアル委員長 の陳情をすべて棄却することを決定した。人権委は陳情に対してまず「(アヌ アル委員長が)長期不法滞留して、不法に就職した事実と、出国命令を履行せ ずに出入国管理法に違反したことは明白」と指摘した。

続いて人権委は、摘発の過程で適法な手続きに違反したという移住労組の主張 に対しても「出入国管理事務所側が手続きを無視したと見るほどの特別な余地 はなく、職員から暴力が行使されたという主張も、摘発に対して猛烈に抵抗す る申請人を制圧するための避けられない最小限の物理的行使であった」とし、 「ソウル出入国管理所長が出入国管理法を適用し、強制退去を命令した処分が 裁量権から逸脱したり乱用した違法・不当な処分とはいえない」と棄却の理由 を明らかにした。

移住労組、「人権委が標的摘発と強制追放に『免罪符』を与えた」

座り込みに突入した移住労組と『移住労働者人権と労働権確保のための市民社 会団体連帯会議』(移住労働者連帯会議)は、今回の人権委の決定に対して「人 権委は、あまりにも正当な移住労働者の労働組合活動を弾圧する法務部の破廉 恥な標的摘発と強制追放に、事実上の『免罪符』をあたえる決定を下した」と し、「人権の砦であり、国家人権の象徴と見なされた人権委の決定は大韓民国 において移住労働者の人権と労働権がいかなる水準にあるのかを赤裸々に見せ る」と強く反発した。

彼らはまた「多くの移住労働者と共に、アンワル移住労働組合委員長が正当な 闘争で連行され、強制追放されるということが、逆に正当化された」とし、 「移住労働者を差別的に待遇する政府の政策、雇用許可制、そして野蛮な強制 追放がすべて正当化されることになった」と今回の人権委決定が及ぼす影響に 憂慮を示した。

一方、移住労組の強い反発に対して、人権委のクァクノヒョン事務総長は5日、 移住労組との面談過程で「すでに人権委全員委員会が決定した状況で、これを 翻意することは不可能」という原則的な立場を繰り返したと知らされた。

2005年12月06日15時33分

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


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