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コミュニケーションの権利が抜けた放送通信基本法[メディア関連法診断](4) -放送通信基本法 vs 電子コミュニケーション基本法
ユ・ヨンジュ記者
www.yyjoo.net / 2008年12月22日8時45分
チェ・シジュン、事実上、MBC私有化の意志を明言 12月19日、放送文化振興会(放文振)創立20周年記念式。チェ・シジュン放送通 信委員長は、「公営放送、公民営放送、民営放送などと呼ばれるのがMBCの現実 だ。今MBCの正しい名が何か、振り返る時点」と言及し「来年から近付くメディ ア大改編に、MBCが位置を占めるべきこと、指向すべきことは何か、改めて振り 返る契機になることを希望する」と話した。 チェ・シジュン委員長は続いて「来年、新聞と放送の兼営規制の枠組みにも、 変化がくると予想される」とし「こうした状況の中でMBCはこの1年間、何をし なければならず、何をしたのかを考えて、謙虚な気持ちで新しい決意を新たに する時」と付け加えた。 MBC第1株主である放文振の現理事陣の任期が終わるのは来年8月。チェ・シジュ ン委員長の発言のとおりなら、この頃にMBC民営放送化、私有化が決まると予想 される。 去る12月3日にハンナラ党が発表した放送法改正案で資本の所有上限線を49%に 高めたのは、MBC正修奨学会の持分30%を考慮し、サムスン、現代自動車、LGな ど上位大企業資本の進出を考慮したと分析できる。こうなれば、放文振の持分 70%のうち49%は朝鮮・中央・東亜や大企業、または外資とのコンソーシアムに 渡り、一部は国民株の形で再編が形成される。 『言論掌握7大悪法』に公営放送法、放送通信発展基本法制定も 今回の『言論掌握7大悪法』には含まれなかったが、ハンナラ党は来年2月頃、 2004年国家基幹放送法の内容を含む公営放送法を制定する方針だ。 ハンナラ党のメディア特別委は12月10日に公営放送法制定案を検討したという。 公営放送の予算決算審議権を国会が持つようにする公営放送法が適用されると、 現在は社長が編成し、理事会の議決で確定するKBSでは独立性の問題が持ち上が り、広告収入に依存するMBCは公営放送と民営放送のうちどちらかを強制的に選 択させられることになる。公営放送法が適用されると、KBS1国(公)営と、KBS2、 MBCを含む多民営体制になる展望だ。 『言論掌握7大悪法』に公営放送法推進、ここに去る12月16日、政府は国務会議 を開き、放送通信発展基本法(放送通信基本法)制定案を審議、議決した。 放送通信基本法は、既存の放送法、電気通信事業法、情報化促進基本法などに 適用されていた放送通信に対する基本事項を統合する法だ。放送と通信融合に よる融合政策の母法になる放送通信基本法は、『放送通信』の概念の定義をは じめ、放送通信産業振興のための研究開発と標準制定などの内容を含んでいる。 特に来る2011年に新設される予定の放送通信発展基金は、知識経済部の情報通 信振興基金と共にIT産業振興基金に位置づけられることになる。2つの基金はど ちらも通信事業者が納付する周波数割当の代価を財源とする。放送通信委は 2010年頃に放送通信発展基金と情報通信振興基金の規模を決める計画だ。 放送通信基本法制定、すべてのメディア関連法の母法の地位 放送通信委は、今の放送通信関連の法律を『基本法+個別法』の体系で統合し、 放送通信基本法を基本法として、個別法を放送通信事業法として制定する方針 だ。放送通信基本法と放送通信事業法以外の法律は、今後の環境変化を考慮し、 別途の法律として存続させたり基本法と事業法に編入するという立場だ。 放送通信基本法は、それぞれ既存の放送法とインターネットマルチメディア法、 そして電気通信基本法で規定されている放送、インターネットマルチメディア 放送、電気通信活動などを一次的に規定する。これに伴い、放送通信発展基金 や災害放送、技術振興および人材養成、放送通信基本計画の樹立および施行な ども、既存の個別法ではなく、放送通信基本法に従うことになる。 放送通信基本法で明らかにしている他の法令との関係にも、基本法の地位がう かがえる。放送通信基本法が施行されれば、他の法令で従来の電気通信基本法、 放送法、情報化促進基本法、情報通信網法、国家財政法、またはその規定を引 用している場合、放送通信基本法に該当する規定があれば放送通信基本法の該 当規定に従うとしている。 放送通信基本法は、全7章で構成される。第1章 総則、第2章 放送通信の発展、 第3章 放送通信技術の振興および人材養成など、第4章 放送通信発展基金、 第5章 放送通信技術基準など、第6章 放送通信災害管理、第7章 補則の順だ。 放送通信基本法は、放送通信の概念を「有線・無線・光線およびその他の電子 的な方式により、放送通信コンテンツを送信したり受信する一連の活動と手段」 と定義する。放送の概念はない。現行の電波法や放送法によれば、放送の概念 は『公衆に対する送信』と定義されているが、融合環境でも放送の特性は無く ならないという点で問題が指摘されている。それだけ『通信』と『産業』に偏っ た概念設定だと言える。 去る11月24日、『基本が陥っている』というメディア行動の討論会では、放送 通信基本法に対して、△放送通信サービス(放送通信設備を利用して放送通信が できるようにしたり、そのために放送通信設備を他人に提供すること)に対する 定義、△『基本的放送通信サービス』という新設された概念、△放送通信委員会 の権限などが問題として指摘された。 この他に、放送通信委の権限乱用の問題で、新規サービス事業者の審議にあた り30日以内に決定し、特別な手続き規定をおかずに放送通信発展基金の運営(放 送通信発展基金運用審議委員会)も事実上、放送通信委員長が思うままにできる ようにしている。 放送通信基本法がひどいので作ることになった電子コミュニケーション基本法 去る8月、放送通信基本法制定草案が確認され、メディア行動の活動家たちは緊 急に検討した後、代案の法律を作ることにした。『放送通信』という並列的な 概念を使わない代わりに、『電子コミュニケーション』という概念を適用した。 今年、メディア行動が作り出した最も意味深い実践成果物の一つだ。 全国メディア運動ネットワークのキム・ジヒョン活動家は、「初めて放送通信 委員会が作った法案を見た時は、こんなにいいかげんに法を作っていいのかと 腹が立った」と当時を振り返った。また「メディア政策を扱う人たちは、本当 にきちんと仕事をしていないと感じ、わが国のメディア法案の水準がこの程度 でしかないのかと思った」と話した。 キム・ジヒョン活動家は、「一方では希望が生まれた。放送通信委法案の問題 があまりにも明確なので、私たちは法律の専門家ではないが自信を持って問題 提起ができた」と話し、「何というか、その程度なら私にも法律が作れると思 い、結局、放送通信委が一種の法制定に対する進入障壁を下げた形だ」と所感 を打ち明けた。 キム・ジヒョン活動家は、放送通信委の法案を用意する過程の手続きの問題も あげた。11月21日に開かれた公聴会のパネル構成から、市民社会はまったく排 除され、法案への意見収斂の過程もたった20日しかなかった。また、8月末に法 制定案を作ったという報道資料を発表はしたものの、法案の内容は公開しない まま、9〜10月の間は部署内部だけで協議したという。公聴会から3日後に放送 通信委会議で議決された点も問題とした。 メディア行動の放送通信融合TFは、2-3か月にわたる議論で、放送通信基本法の 体系と構成を組み立て直し、何よりも△市民と利用者の権益保護、△事業者間の 公正競争、△水平的な規制体系の柔軟な導入などの問題意識を精選した。 チームはまず、ごちゃごちゃのメディア関連法の交通整理から始めた。融合に よる母法として電子コミュニケーション法を制定し、同時に放送法改正案の作 業を進めた。ハンナラ党が進めている国家基幹放送法に基づく公営放送法制定 には同意しないという前提で、電子コミュニケーション基本法の後続として 『普遍的放送サービス事業法』を用意することで糸口をつかんだ。 電子コミュニケーション法は、第1章 総則、第2章 放送通信委員会、第3章 公 共福利の増進などを別途の条項で強調し、基本法の主務行政機関を明示するこ とで構成した。 電子コミュニケーション基本法では放送通信の概念を「有線、無線、光線およ びその他の電子的な方式で、公衆(個別契約による受信者含む)に信号を送信し たり、送信者(個人と集団を含む)と受信者(個人と集団を含む)が信号を送信し たり受信する一連の活動」と定義した。放送通信基本法の定義と大きく比較さ れる。 キム・ジヒョン活動家は特に『公共の福利増進』について「放送通信委の法案 は総則でしかなく、ちょっと言及しただけでその後はすっかり産業発展に関す る内容しかないが、私たちの法案は公共の福利の増進に関する章を独立させて メディア・コミュニケーション分野でいかに公共の福利を増進させるのかに関 する具体的なフレームを提示した」とこの重要性を強調した。 市民のメディアの権利に対する部分も欠かさない。キム・ジヒョン活動家は 「市民がメディアについて持つ権利も明示し、産業発展とは別に公共の福利を 増進する振興計画を樹立、施行しなければならないという義務も明記し、それ で振興すべき領域として公益を目的に運営されるサービスおよびコンテンツ、 普遍的電子コミュニケーションサービス、メディアリテラシー、網の高度化な どを明示した」と明らかにした。 放送通信委の権限乱用への対策としては、放送通信委の地位を再確立すること により、大統領直属の合議制行政機構ではなく独立の合議制行政機構としての 性格を強化させた。放送通信委の政策樹立および任務遂行において多様な意見 調査と結果を反映させるかどうかも公表するなど、民主的な政策決定手続きの 規定を強化した。も放送通信基本法では確認されない規定だ。 電子コミュニケーション基本法制定案が示唆するもの 政府とハンナラ党のメディア法制度の完成シナリオを要約するとこのようになる。 放送通信基本法の制定で放送通信産業振興に対する国家の役割を設定し、公営 放送法により、1国(公)営・多民営体制を形成する。放送法改正で地上波の20%、 総合編成・報道PPの49%まで資本の制限がない進出を保障する。新聞法の改正で 新聞社の放送会社の兼営を認める。インターネットマルチメディア法の改正で 大企業、新聞社、通信社の総合編成・報道PPの所有上限を49%まで認め、外国資 本にも20%まで開放する。インターネット実名制、サイバー侮辱罪などの情報通信 網法の改正と通信秘密保護法の改正により、インターネット統制を強化する。 このような政府の構想のとおりにメディア再編が完了すれば、メディアのコミュ ニケーションの権利は大幅に縮小、後退が不可避と見られる。 コミュニケーションの権利の目標は、一般的に次のように定義される。 「社会において、個人と集団の間での創造的かつ、相互に尊重する相互作用の サイクルを作る条件を確保し、現実にすべての人が同等に自分の考えを表現し て伝え、他者にそのように考えられるよう考慮しながら、反応する権利を社会 的に承認させること。」 (CRISキャンペーン) キム・ジヒョン活動家は4月に開かれたメディア行動ワークショップで融合機構 の最高政策目標を、公共的システム整備とコミュニケーションの権利の保障に ついて、4つの指向価値と5つのコミュニケーションの権利を仮設として提示し た。 4つの指向価値は、民主主義の拡張という最高指向価値とこれを実現するための 下位指向価値で、ユニバーサルアクセス(普遍的接近)、市民の自主的な参加、 多様性の原理で、5つのコミュニケーションの権利は、表現の自由、知る権利、 文化的権利、プライバシー、メディアリテラシーを選んだ。 電子コミュニケーション基本法は、こうしたメディアコミュニケーションの権 利に忠実だ。総則の第2条の定義、第3条の市民と消費者の権益保護原則、第5条 の国家の責務、第6条の電子コミュニケーション基本計画の樹立などの内容と、 第3章の公共の福利の増進、第4章の電子コミュニケーションの発展がそうだ。 資本の権利は拡張され、市民の権利は縮小される。前兆を知らせる『言論掌握 7大悪法』改正が進められている。調べる余暇もない時局だとは言え、市民のメ ディアの権利の拡張を内包した電子コミュニケーション基本法の制定案は、そ れだけに格別な意味を持つ。対話し、さらに具体的にしていくためのメディア 主体の努力が着実に形成されれば、遠からず市民社会の胸に抱くことができる だろう。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2008-12-27 17:39:49 / Last modified on 2008-12-27 17:39:49 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | ||||||