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「もう教育庁が交渉主体だと認めろ」

釜山学校非正規職労組、 7か月の集会闘争の成果は?

チョンヨヌ記者 adsjyw@jinbo.net

23日学校非正規職労組釜山支部が釜山教育庁前で開いた集会/学非労組釜山支部

公共連盟全国学校非正規職労組(学非労組)釜山支部は、2004年に労組設立して 以後、数回にわたりソルドングン釜山市教育鑑に団体交渉を申請したが、いつ も拒否されてきた。

これに対して学非労組釜山支部は、ソルドングン教育委員長が自ら使用者性を 否定し、団体交渉を拒否していると説明した。いや、徹底して釜山市教育庁が 「教育委員長は使用者ではない。学校長が使用者だ」と言い続けていると話し た。

なぜ彼らが教育庁を相手に交渉を申請するのか? すべての労働者は労働組合に 団結し、団体交渉によって団体協約を締結することで、現在の労働条件を向上 させられると憲法で保障されている。だが、学校非正規職労働者は、教育庁が 交渉を拒否しているため、その権利も剥奪されている。

そのために1年365日、勤労契約でない245日、275日の勤労契約をしなければな らず、一か月70万ウォンの低賃金に苦しむ同一労働・差別賃金が当然視されて いる。それでも足りず、数年間契約を更新し続けても常時業務ではない非常時 業務扱いされて、毎年雇用不安に苦しんでいる。

学非労組釜山支部は、昨年12月から今まで7か月間教育庁を相手に△雇用安定 保障、△賃金差別撤廃、△団体交渉要求などを要求して集会をした。これまで の集会で得た成果は何か?

現在、教育庁を相手に闘争をしている学非労組釜山支部のチョンスンホ事務局 長に聞いて調べてみた。現在、学非労組は全国的に700人あまりの組合員がい る。釜山支部組合員数は200人ほどだ。

チョンスンホ学非労組釜山支部事務局長

学校非正規職労組釜山支部闘争経過

「学非労組釜山では、昨年12月から本格的に教育庁と闘い始めた。『使用者性 を認めろ』と要求して1人デモや宣伝戦を着実に進めてきたし、集会も分会別 集中集会をしてきた。学非労組釜山支部で昨年の初めから現在まで、10数回交 渉要求公文書を送ったが、『教育委員長は使用者ではない。交渉できない』と 拒否してきた。それで交渉を要求しつつ、学校長にも交渉文書を出した。その 時の学校長の答弁は『使用者でなければ交渉できない』とし『教育庁からの指 針をそのまま施行するだけだ。何の力があるのか』と話している。学非労組は 2年間、教育委員長と学校長が互いに責任回避をしている間、たった一度の交 渉もできなかった。そのため教育人的資源部前と地域教育庁前で集会を開き、 闘争をしてきた」。

なぜ教育委員長を相手に闘争を?

「実際、全国すべての市道の教務補助が1年275日の勤労契約を締結している。 しかし、釜山だけは1年365日の契約を結ぶ。これは、教員団体労組と釜山市教 育委員長が団体交渉で協約を締結したためだ。言い換えれば、釜山市教育委員 長が自らの意志で学校非正規職労働者の勤労条件を思い通りにできるという意 味だ。決定的な部分は賃金の部分だ。賃金を毎年策定し、それにともなう予算 を組み合わせ、支給するまでを教育委員長が直接管理している。

教育庁の労組交渉要求無対応に対して

「学校非正規職労働者は全国に約10万人いる。ところが実際に彼らと交渉に応 じれば、教育部が責任主体になる。もし交渉をすることになると、すべての学 校非正規職労働者の勤労条件に責任を負わなければならないが、そうはしたく ないからだ。今まで責任主体としての対策ではなく、恩恵授与的な政策を出し てきた。せいぜい『同一労働同一賃金』ではなく、処遇改善費支給というよう な場合などだ」

学校非正規職労働者の実態

「1年の勤労契約を締結する時、365日ではなく245日や275日で勤労契約をする 職種がほとんどだ。それで、学校非正規職のほとんどが100万ウォン以下の低 賃金状態だ(全国8万3千人の学校非正規職のうち、約7万5千人が100万ウォン以 下の低賃金状態)。彼らは学校給食室料理従事員から科学室や教務室まで、さ まざまな職種で働いている。名称は補助だが、実際には非正規職労働者の業務 は正規職と同一業務だったり、該当業務に非正規職しかいないケースがほとん どだ。だが、学校長や行政室長、教頭などが自分の家の仕事、法事のような個 人的なことにまで雑夫として動員することもある。当然金は払わない。再契約 を担保に、業務外の仕事を強要しているのだ」

学非労組の内部問題に対して

「学非労組内の組合員の多くは、『自販機労組』を望む傾向らがある。彼らは 集会や各種闘争に参加しない。そのために組合加入率も10%以下で非常に低調 だ。このように保険用として組合に加入していることが多い。要は、闘争をし て勝ち取ることを、他人がするように願っているということだ。その上父兄会 職員の組合員の多くが民主労総に加入した理由も、闘争的なイメージによるも ので、『自販機労組(代理闘争)』を願っている」

「管理者業務に従事する労働者は、反労働者的な意識も広まる。例えば釜山支 部組合員約200人のうち130人ほどが栄養士だ。栄養士は、業務が給食室を管理 することが業務なので、共に働く調理士、料理従事員を同じ労働者として認識 できないことが多い。その上、一部の栄養士は『あえて料理従事員と栄養士を 同級に比較するな』という言葉をおおっぴらに使ったりもする。この部分では、 労組の幹部も特に違わない。反省すべき部分だ」

学非労組釜山支部の団体交渉要請に対する釜山市教育庁の回答公文書

学非労組、7か月間の集会の成果

「闘争が必要だという認識を組合員に持たせたことが一つの成果と言えば成果 だ。また、部分的な成果としては、学校現場で起きる問題に対して一部是正さ れたことがある。釜山地域の一部の学校が、勤労契約書に『正規職が発令され れば自動的に契約を解約する』という文句を挿入しようとしたが、それを撤回 させたのがその良い例だ。」

学非労組釜山支部、これから

「4月に釜山地方労働委員会に不当労働行為救済申請をした。6月19日に判決の 予定だったがまだ出ない。これから釜山支部では闘争で、教育委員長に使用者 性の認定をさせる。これからが開始だ。すべての労働者は安定した雇用環境の 中で労働しなければならない。私たちのように常時業務の非正規職労働者はも ちろん、その上労災や病暇で臨時職として雇用されている労働者も、安定した 労働環境が保障されなければならない」

2006年06月28日20時17分

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-06-30 01:46:34 / Last modified on 2006-06-30 01:46:34 Copyright: Default

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