本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:コオロン会長自宅前の座り込み組合員を全員連行
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1143470250199St...
Status: published
View


コオロン会長自宅前の座り込み組合員を全員連行

面談要求に私服刑事動員、 チェイルベ委員長動脈切断未遂

チェイニ記者 flyhigh@jinbo.net

チェイルベ委員長を含む10数人のコオロン労組解雇者が27日明け方の5時頃、 ソウル城北洞にあるコオロングループのイウンニョル会長宅を訪ねて面談を要 求したが、午前9時頃に全員連行された。この過程でチェイルベ委員長がカッター で手首を切り、緊急に病院に送ばれた。

17日コオロン本社占拠座り込みでチェイルベ委員長が自害を試み、組合員が引き止めている。/チャムセサン資料写真

組合員たちは、コオロン事態の直接責任者であるコオロンのイウンニョル会長 との直接の面談で、会社側の対話と交渉を要求し、使用側の不当労働行為によ る責任者の処罰と整理解雇撤回などの要求案を伝える計画だった。

しかしイウンニョル会長宅前で面談を要求したコオロン労組組合員たちに私服 刑事が投入され、午前7時頃から暴力的な連行が始まった。この過程でキムジ ンニョン大邱慶北本部長が負傷した。無理な鎮圧と連行が続き、チェイルベ委 員長が動脈切断を図り大量の出血にもかかわらず警察は手錠をかけてチェイル ベ委員長を連行した。現在、チェイルベ委員長は高麗大病院に移送され、治療 を受けている。

8時50分頃、イウンニョル会長宅前にいた組合員は全員が連行され、敷地内で 座り込みをしている組合員もすぐに連行されるものと見られる。コオロン労働 組合は声明で「財閥23位という大企業が労働者を極限の闘争に追い出し、死さ えも愚弄する現実で、コオロン労働者に残されているのは悪しかない」とし、 「悪しか残っていない労働者がいかに戦うのか、しっかり守ってみろ」と警告 した。

一方、コオロン労働組合はチェイルベ委員長が座り込みに入る前、「強制連行 される危険に直面すれば、事前に書いておいた私の手紙を公開してくれ」と労 組の幹部に要請し、手紙を伝わたした。そのため、チェイルベ委員長が作成し た遺書が公開された。

チェイルベ委員長が座り込み突入前に書いた遺書

この文を書いている今この瞬間までも、心が揺れます。

「これではないんだが...労働組合が願っているのは、決してこれではないん だけど...」。しかし結局は選択するほかはありません。組合員の民主的選挙 の手続きで正当に当選し、労働部も認めたのに、外注チンピラまで動員した使 用側のあらゆる蛮行で、執行8ケ月という侮辱と恥辱を受けました。

しかし約900人の組合員を代表する執行部という責任から、委員長室に『忍』 の字まで書き付けて、労使共生のための対話を要請しました。時には50を越え る老いた労働者が真冬の冷たい道端で野宿し、断髪と三歩一拝、18日間のハン ストまでして対話の努力を続けたのに、労働組合の文書さえたった一度も受付 られませんでした。むしろ、あらゆる不法と不当行為が天下に暴かれ、検察に 告訴告発までされた悪の枢軸、チョヒジョンとペソンベは個人の安全と危機の ために組合員に強制署名させ、まるで全世論であるかのように言って組合員を 欺瞞しました。それでも足りず、組合員を飼い慣らすような懲戒を乱発し、工 場に外注チンピラ100人を1年以上放置し、人権弾圧まで行っています。

果たして韓国に『正義』が存在するのか、法が万人に平等に適用されるのか、 絶望感が深まるばかりで、絶対的な暴圧の前に、いつまで合法的な闘争を続け るのかを深刻に悩まないわけにはいきませんでした。15万4千ボルトの電流が 流れる送電塔の上で三人の同志が生命の威嚇と筋肉マヒの苦痛を訴えながら、 一日一日を死の恐怖と戦っていますが、使用側は最小限の良心的呵責も感じて いません。組合員の代表である委員長が会社の社長と一度会うために8か月の 忍耐と動脈を切断しようとする決意を見せなければならず、その出逢いさえ 『解雇者の1人』の極端な行動として片付ける使用側の破廉恥さに怒りを通り すぎ、血が逆流する鬱憤を禁じえません。

このような現実に対抗して、私が選択できるのは「死」しかありません。最後 に残された方法がこれしかないのなら、決して逃げません。最後にお願いする ことがあります。あるがままの事実をありのままに報道して下さい。労働組合 がすべての問題を極端な闘争だけで解決しようとする暴力集団であるかのよう に罵倒し、われわれを二度殺すようなことはしないで下さい。そしてこの闘争 のすべての責任は、私一人で終わらせて下さい。これ以上同志の犠牲が担保さ れることがないことを望みます。

私の犠牲でコオロンにも労働者が堂々と、人間らしく待遇を受けられる、新し い労使共生の文化が花咲くことを切実に望みます!

コオロン労働組合委員長チェイルベ

2006年03月27日11時33分

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-03-27 23:37:30 / Last modified on 2006-03-27 23:37:30 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について