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現代車昼間連続2交代、非正規職はどうするか

現場の労働強化、部品メーカーへの拡大に憂慮

ユン・ジヨン記者 2013.03.05 17:53

現代、起亜自動車が3月4日、勤務形態を夜昼二交代から昼間連続2交代に変更し、 夜間労働根絶の雰囲気が高まっている。金属労組などはこの日、声明書を発表 して、長時間労働に苦しむ部品メーカーも交代制に改編すべきと注文した。

だが一部では、今回の現代車の昼間連続2交代制導入が、労働強化、賃金損失な どの悪い前例を残したという評価を出している。生産性向上を前提とする勤労 時間短縮と、これによる賃金カットが今後、部品メーカーなどの昼間連続2交代 の実施に悪影響を与えるという憂慮だ。

特に、非正規職労働者は昼間連続2交代制施行による賃金問題など諸般の事項を 適用されずにいる。その上、正規職と比べると労働強化でも直撃弾を受けていて、 後続対策が急がれている。

▲昼間連続2交代制導入で午後3時30分に退勤する現代自動車労働者

現場の労働強化、部品メーカーにまで拡大するか

現代自動車労使は昨年8月、昼間連続2交代合意書で、8/9勤務形態導入時に既存の 10/10勤務形態と同じ生産能力と生産量を維持することに合意した。

昼間連続2交代制が導入されれば、これまでの夜昼10時間勤務時間が各々8時間 と9時間に減る。そのため会社は生産量を合わせるために、これまでの時間当り の生産台数の402UPH(Unit per Hour)を432UPHに上げた。

UPHは生産ラインで一時間に生産する車両台数で、UPHが高いほど労働強度が高 まる。

これまで現場では、UPHの上昇による人員補充を要求する声が続いていた。一部 の現場組織は第1工場では組合員3200人に対し約240人、第3工場では3050人に対し 228人の人員補充が必要だと見ている。

これについて現代車支部の関係者は「工場別に見れば、平均的に1時間当り3台 程度多く生産されていて、現場の組合員は当然、昼間連続2交代制施行の前より 労働強度が上がる部分がある」とし「施行初日には憂慮もしたが、過負荷がか かる事例は発生せず、安定して運営されている」と説明した。

続いて彼は「労使は2012年の団体交渉で、一か月間ラインを運営した後にサイ クルオーバーなどの問題が発生すれば、人員補充を協議すると明示しているの で、本当にこのような問題が発生すれば協議すれば良い」とし「また昨日午前 の装備問題などは、3月末までに解決できる問題」と強調した。

だが人員補充問題が起き、昼間連続2交代制施行初日には蔚山と全州工場のあち こちでラインが止まる状況が発生した。現代自動車全州工場は人員を補充せず 管理者を投入して生産し、バス部の稼動ラインが全面的に停められた。全州工場 バス部の代議員会は、午後から本格的にラインを止め、この過程で一部で衝突が 発生した。

その後、使用者側は5日、部署長の謝罪文を掲示し、バス部の代議員会と会社は 協議書を作成した。労使は昼間連続2交代運営関連の追加のETマンアワー協議を 3月末までに完了し、その結果によりライン別に措置することにした。

特に労働強化による勤労時間短縮が、部品メーカーなどで実施される昼間連続 2交代制の悪い前例になりかねないという予想もある。

金属労組のアン・ジェウォン労働研究員は「現代車昼間連続2交代制施行による 労働強化は、必然的に部品メーカーにも影響する」と説明した。また、彼は 「これまで労組は生活賃金にあたる月給制を要求してきたが、2008年から今ま での交渉の過程で歪曲されてきた」とし「特に今回の労使の月給制合意採択は 生産性と賃金を対等交換したというのが本質」と説明した。

昼間連続2交代制による賃金保全など各種の事項から

『非正規職』は除外...労働強化で現場が苦しむ

事実、昼間連続2交代制で一番追い込まれているのは非正規職労働者だ。現在、 非正規職労働者は正規職労組と会社の合意で、昼間連続2交代を施行している。 だが勤務形態を除く賃金、福利厚生などでは正規職の合意内容は全く保証され ない。

非正規職労働者はUPHの上昇でも直撃弾を受けている。正規職より難しい工程を 作業している労働者たちは、労働強度が上がることで困難を訴えている。

現代車非正規職支会の関係者は「昼間連続二交代制施行に関して非正規職支会 側との合意や結果が出たことはない」とし「UPHが上昇し、余裕時間がなくて、 トイレも急いで行かなければならない」と説明した。

艤装2部の正規職組合員も「本来正規職は車の外で比較的楽な作業をし、非正規 職は車の中で難しい工程を担当する」とし「さらに5ピッチ程度労働強度が上昇 し、非正規職は作業に困難を味わっている」と明らかにした。

正規職労組と現代車が合意した賃金保全問題も、非正規職にも適用されるかは 未知数だ。非正規職の場合、賃金問題は下請企業とそれぞれ交渉しなければな らない。厚生福祉問題もまだ非正規職には適用されない。

非正規職支会の関係者は「労働強度の上昇問題は、正規職も解決できず、非正 規職まで議論できるかわからない」とし「賃金問題もどう整理されるのか分か らず、厚生福祉は1次下請けまで通勤バスを利用できるという話を聞いただけで、 確実な内容ではないと理解している」と明らかにした。

一方、非正規職3支会と正規職労組は3月6日に面談し、昼間連続2交代に関する 非正規職対策を議論する予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-03-06 09:21:41 / Last modified on 2013-03-06 09:21:42 Copyright: Default

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