労働部、『非正規法案は効果がない』報告書の通過時点も隠蔽

段炳浩議員、 「差別改善ゼロ、期間制保護にはむしろマイナス」

イコンマム記者 iliberty＠jinbo.net

民主労働党の段炳浩国会議員は3月30日の記者会見で、環境労働委を通過した 非正規関連法案の保護効果を分析した結果、「差別改善効果はゼロに近く、 期間制の保護効果は正規職化よりさらに多くの契約解除が予想され、むしろ マイナス(-)だ。派遣制の保護効果は、派遣対象が拡大し、派遣労働者の 確実な増加が予想される」と明らかにした。

労働部、『保護効果はない』結果報告書を隠蔽

労働部報告書隠蔽記者会見をした段炳浩議員/段炳浩議員室

続いて、労働部が非正規法案に対する分析の結果「非正規法案の保護効果は小 さい」という報告書が出されたが、これを隠したことを暴露した。段炳浩議員 によれば、労働部は12月に結果が出たが非正規法案が環境労働委を通過した 2月27日の時点でも公開せず、3月2日になってホームページに公開した。

昨年12月に結果が出された労働部の委託資料『非正規保護立法の施行効果』と いう報告書によれば「非正規法案が施行されると企業は労働者を最大1.05%削 減することになり、合わせて法案の施行により非正規職の正規職転換効果は 0.12%増加する」に過ぎないことが明らかになった。また、差別禁止原則適用 に対しても「正規職対非正規職の賃金は、現在50.8%(111.7万ウォン)から 54.0%(118.8万ウォン)へと3.2%(7.1万ウォン)調整され、賃金不平等率は5%か ら5.8%に改善」するに終わると明らかになった。

労働部報告書でも保護効果がないことが証明された非正規法案は再議論が必要

これについて段炳浩議員は「報告書では、非正規法案の保護効果が小さいとい う結論になり、労働部はこれを隠した」と主張した。これによって政府与党が 環境労働委を通過した非正規関連法案に対する「差別是正の効果がある」、 「期間制勤労者の雇用不安が解消される」という広報は、独自の調査報告書で も偽りであることが明らかになったのだ。

また段炳浩議員は、韓国非正規労働センターに依頼して『非正規法案の非正規 職保護効果に対する評価と代案』を分析した結果、「労働部資料でも明らかに なったように、差別改善効果は単に形式的な効果でしかなく、実際の保護効果 はゼロに近い」と明らかにした。具体的には、期間制限の保護効果に対して段 炳浩議員は「法案の最も明確な否定的結果は、正規職雇用を期間制雇用に転換 しても何の制限もないという点」を指摘して、派遣制に関しては「不法派遣も 解決できない状況で、むしろ『業務の性質』という派遣対象業務の選定基準を 追加し、実質的に派遣業務の拡散が予想される」と指摘した。

これについて段炳浩議員は「労働部が隠していた報告書でも非正規法案の保護 効果がないことが明らかになった以上、非正規関連法案に対してぜひ再議論が 必要だ」と述べた。

2006年03月31日13時05分

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)