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非正規法広報の団扇? 解雇加速化!

李相洙長官、「非正規法が差別解雇、雇用の安定に寄与すると確信」

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年07月02日17時40分

モチを切り、団扇も配る

非正規法が7月1日から本格施行に入った。

李相洙(イ・サンス)労働部長官は「非正規法施行で非正規職労働者の雇用安定 と差別解消を確信する」と話したが、非正規法で集団解雇されたイーランド- ニューコアの非正規職労働者たちは今日(7月2日)もホームエバーサンアム店で 座り込みを続けている。

▲記念式には李相洙労働部長官とパク・ヘチュン ウリ銀行長、マ・ホウン ウリ銀行労組 委員長などが参加した。

非正規法施行二日目の2日、ウリ銀行鍾路店では非正規法施行記念式が開かれ た。労働部は記念式場をウリ銀行に選んだ理由を「ウリ銀行は非正規職労働者 の正規職化に先導的な役割を果たしたため」と明らかにした。この席には李相 洙労働部長官とウリ銀行のパク・ヘチュン頭取、ウリ銀行労組のマ・ホウン委 員長などが参加した。

この席で李相洙労働部長官は「今日は歴史的な日」とし「公式な統計だけでも 500万人以上の非正規職が差別を受けている。われわれは彼らの雇用安定と差 別を解消するためにこの法を作った」と述べ、「この法により、非正規職の差 別が解消され、雇用の安定に寄与するものと明確に確信する」と話した。李相 洙労働部長官の挨拶の後には『非正規保護法施行』と書かれたモチが切られた。 その後、李相洙労働部長官は地下鉄で非正規法を広報するために市民に団扇を 配った。

▲労働部は非正規法施行記念式を行ってモチを切る行事を行った。

この時間にも、清州大で、光州市庁で、コスコムで、ホームエバーで、ニュー コアで、農協で、学校で、松坡区庁で、九老鮮京オフィスホテルで、ロッテホ テルで非正規職労働者たちが解雇されているのにである。

すでに結論は出た
非正規職無限拡大、差別是正は逃げればそれまで

李相洙労働部長官が「非正規職を保護する」と疑わない非正規法は、△期間制 および短時間勤労者保護などに関する法、△派遣勤労者保護などに関する法改 正案、△労働委員会法中改正案を含み、昨年11月30日国会を通過した。

しかしこの法が通過した後、非正規職2年雇用後の正規職化と差別是正から逃 げるために、事業主たちはこれまで雇用していた非正規職の契約を解約し解雇 したり、正規職化という名目で職群を分離する分離職群制を施行している。こ れにより非正規職労働者は大量解雇に追いやられた。分離職群という枠組みの 中に閉じ込められ、差別是正どころかいつ解雇されるかもわからない危険に追 いやられている。

▲李相洙労働部長官は地下鉄で団扇を配り、非正規法を広報した。

こうした危険は非正規法が国会を通過する前から予想されていた。

昨年3月に公開された労働部委託研究資料『非正規保護立法の施行効果』とい う報告書では、「法施行により非正規職正規職転換効果は0.12%増加」に終わ ると明らかになった。賃金の不平等も5%から5.8%改善されるに終わることが明 らかになった。労働部はこの委託資料を隠していたが、段炳浩民主労働党議員 によって明らかにされた。労働部も非正規法が何も効果を持たないことを知っ ているが、この瞬間にもこれを隠してただ非正規職を保護する法律だとオウム のように繰り返している。

経済人総連をはじめとする経営界は、すでに非正規法を避ける方法を準備して いた。

5月に経済人総連が明らかにした『非正規人材の合理的活用と法的対応方案』 という報告書では、差別是正を避けるために、△比較対象業務がない場合差別 禁止原則適用されず、非正規職勤労者の活用においては『類似業務』の議論が 発生しないように業務を明確に区分すること、△不合理な場合だけに差別禁止 規定が適用されるので、差別の合理性を認められる根拠を具備するなどを提示 している。さらに「非正規人材が担当する業務を請負化により解決する方法が 最も現実的」とし 「この場合、非正規法適用で現れる危険を未然に防止でき るという長所がある」と露骨に提示している。

こうした状況で李相洙労働部長官は、経営界の非正規法を避けるための変則手 段の分離職群制を「若干の変則手段」としながら「理解しなければならない」 と話したことはもちろん、記念式もウリ銀行で開いて経営界の立場を支持して いる。

保護しなくても良い非正規職を作った非正規法

非正規法の効果は、差別是正が不可能であるばかりか、6月12日に通過した非 正規法施行令では『期間制例外条項』を置き、2年後に正規職化しなくても良 い期間制労働者をたくさん作った。派遣対象業務はこれまでの138の業務から 59業種拡大して197になった。非正規職を保護するという非正規法が、保護し なくても良い非正規職を施行令でたくさん作ったということは、政府が非正規 職を保護する意志がないことを示す部分だといわれる。

労働社会団体は非正規法施行前日の30日、「労働権は死んだ」と宣言した。非 正規職労働者たちが「廃棄しろ」と叫んでいる非正規法が非正規職を保護でき るかどうかは、すでに結論は出ている。

原文(チャム セサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-07-08 19:05:58 / Last modified on 2007-07-08 19:06:00 Copyright: Default

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