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鉄道公社も分離職群制を計画

2千人を無期契約に転換し、職群分離して差別を固定化

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年04月03日15時58分

非正規職も正規職でもない「無期契約勤労者」

政府が昨年8月、公共部門非正規職総合対策を出して正規職でも非正規職でも ない「無期契約勤労者」という形態を提示、公共機関が現在の非正規職を無期 契約勤労者に転換すると言い始めた。

政府は昨年8月、拡大している公共部門非正規職問題を解決するとし「5万4千 人を無期契約勤労者に転換する」と発表した。当時、政府は無期契約勤労者へ の転換がまるで正規職化であるかのように宣伝した。しかしこれは事実ではな い。無期契約勤労者は、ただ契約期間がない契約職労働者だ。1年、2年という 期間を定めないだけで、彼らの待遇や労働条件は契約職労働者と同じだ。労働 界は無期契約勤労者転換に対して「むしろ差別を固定する」と反発している。

差別のための「合理的理由」作る鉄道公社

鉄道公社は昨年11月、政府の公共部門非正規職対策により「鉄道公社非正規職 運営方案」を建設交通部に提出した。当時、鉄道公社は40の職種3088人のうち、 14の職種1982人を無期契約に転換すると明らかにした。そして最近手に入った 「非正規職運営方案検討報告」によれば、鉄道公社は環境管理院など一部の独 立業務を「まず」外注化し、同一類似業務は別途職群を新設して、無期契約に 転換することを計画として提出した。

鉄道校舎がこうした計画をたてるのは、7月から施行される非正規関連法の差 別是正措置を避けるためだ。期間制と短時間勤労者保護などに関する法律では 「使用者は期間制勤労者であることを理由に当該事業または事業場で同種また は類似の業務に従事する期間の定めのない勤労契約を締結した勤労者との間で 差別的処遇をしてはならない」と明らかにしている。ここで差別的処遇とは、 「合理的な理由なく不利に処遇すること」をいう。

鉄道公社は今まで「同種または類似の業務に従事」する非正規職労働者を別途 の職群にまとめ、差別は維持したままで「合理的理由」を作り、差別するとい うことだ。これは、ウリ銀行の分離職群制に始まったもので、政府と使用者側 ではこれを積極的に広報している。これを鉄道公社が積極的に受け入れている のだ。鉄道公社は政府の指針に従い、一定程度の非正規職を「無期契約」に転 換し、まるで非正規職を保護するかのような恩を売り、一部の独立業務を「ま ず」外注化して、残りの職群は次第に外注化するものと見られる。

昨年8月、鉄道公社は直接雇用非正規職3千人を全員外注化する計画を出した。 だが、この計画が言論に公開され、決定した案でないという立場を固守してい る状況だ。

鉄道労組は3日、鉄道公社の無期契約転換計画を批判して「完全な正規職化」を要求する記者会見を持った。

鉄道公社、差別是正を避けるため無期契約分離職群を作ろうとしている

これに対して鉄道労組KTXソウル列車乗務支部のミン・セウォン支部長は「鉄 道公社は無期契約転換を外注化の前段階と認識している」と指摘した。続いて ミン・セウォン支部長は「これまで法で労働者を期間の定めのない労働者と、 期間を定めた労働者に分類していたのを、政府が「無期契約勤労者」というも うひとつの形態の労働者を作り出した」とし「これは差別を固定するもので、 職群自体を外注化する形で直接雇用非正規職労働者を簡単に外注化する方式を 狙っている」と鉄道公社の非正規職関連政策を強く批判した。

鉄道公社の非正規対策を見ると、別途の職群として作られる非正規職労働者は 58才まで定年を保障するものの、55才以後は高齢者許容による期間制で運営し、 賃金は正規職の7〜80%水準に維持するが号俸制を廃止して職務による差別賃金 体系を維持して、別途の人事規定を制定、正規職化の「合理的差別」をすると いう。

「KTX-セマウル号乗務員問題から解決せよ」

一方、鉄道公社の非正規職対策には、闘争から明日で400日になるKTX乗務員と 100日を越えたセマウル号乗務員問題の解決については一行もない。3月28日、 鉄道公社と鉄道労組の労使交渉も互いの立場を確認しただけでこれと言った成 果なく終わった。

これに対して鉄道労組のオム・ギリョン委員長は「鉄道公社は非正規職差別禁 止を避けるために合理的差別をする方式を作り出している」とし「これは非正 規職労働者への差別を合法化し、永久化するもの」と指摘、「鉄道公社と政府 が打ち出す非正規職対策には一つも合意できない。鉄道公社に所属する非正規 職労働者をすぐ直接雇用正規職にしなければならない」と声を高めた。

鉄道労組は3日「無期契約転換」を批判する記者会見を始め、強力な闘争を続 ける予定だ。記者会見の参加者は記者会見文を通して「KTX-セマウル号乗務員 を除く公共部門非正規職対策は完全な欺瞞だ」と指摘、「鉄道公社は差別是正 を準備するどころか回避するために正規職と非正規職の業務だけを書類上、形 式的に分離し、合理的な差別をおこうとしている」、「鉄道公社は別途の無期 契約職群新設および就業規則を即刻中断し、常雇期間制非正規職の正規職化を 履行する方案を前提として、労使の自主的交渉に出ろ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


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