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韓国:大宇自動車下請け業者、労働者に暴行した後に解雇 | ||||||
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大宇自動車下請け業者、労働者に暴行した後に解雇[GM大宇車富平工場非正規職の実態](1) - 「スピードパワーワールド」非正規職 チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2007年02月06日16時00分 2005年8月にスピードパワーワールド(株)に入社、大宇自動車富平工場組立1部 で働いていたキム・ジヌク氏(仮名)は昨年11月、車体1部への人事移動命令を 受けた。同年5月、車体部から組立部に転換配置されて6か月にもならない。 キム・ジヌク氏が組立部に配置された時も、当日に命令を受けて同僚との挨拶 もできなかった。組立部で腰痛になったが我慢して働いてきたキム・ジヌク氏 にとって、腰を集中的に酷使する車体部への一方的な移動命令は青天のへきれ きのような知らせだった。すぐ業者の管理者のムン某氏に駆け付け、腰を痛め た経緯と現在の体調を訴えたが、管理者は「病気は君の事情だ。会社はいちい ちそんな事情まで考えなければならないのか。病気になったら自主的に会社を やめなくちゃ」と話した。 翌日、キム・ジヌク氏は医師の診断書を持って管理者のムン氏を訪ね、「腰痛 の治療中なので当分このまま働かせてほしい」と話したが「そんなにつらけれ ば休職届を出せ。だが休職届を出せば戻れないことは分かっているね?」とい う返事が返ってきた。12月3日まで、毎日十回以上何日もムン氏を訪ねて訴え たが「君が勝つか、私が勝つか、やってみようか」という管理者の返事は同じ だった。
殴られて入院したのに「無断欠勤」で解雇 12月4日もキム・ジヌク氏はムン氏を訪ねて要請した。そして作業場への階段 を降りていくとき、ムン氏が悪口を言いながら金氏の後を追ってきた。キム・ ジヌク氏の襟をつかんで工場の事務室に引っ張っていったムン氏は、金氏の後 首を引っぱって事務室の中に投げ飛ばした。腰痛患者の金氏は事務室の器物と 床に腰を打ち付けて起きあがれず、苦痛を訴えた。これを見た同僚が抗議して 止めさせようとしたが、ムン氏は「こいつは今演技をしている。はやく作業場 に行け」と彼らを追い出した。キム・ジヌク氏は結局、周囲の労働者によって 救急車で誠心病院に運ばれ、入院することになった。 入院から三日後に業者の所長が訪ねてきた。「働いて怪我をしたのではないか ら労災ではないことは分かるね? 治療費は一銭も払えない。退院の時、自分 で清算しろ。いいかげんに退院して出勤したほうがいい。3日無断欠勤したの だから、どうなるのか分かるか? 明日出勤しなければ自動解雇だ。人生の先 輩の忠告だから有難いと思え」。 キム・ジヌク氏は病気の体を引きずって退院した。正規職労組は所長と会って 不当な処置に抗議し、是正すると約束させたといった。だが、使用側はひどい 状態だった。スピードパワーワールドは被害者のキム・ジヌク氏に対する人事 委員会を開いて12月15日に解雇通知し、続いて何度か厳重懲戒の警告状と懲戒 通知を送ってきた。1月22日、キム・ジヌク氏は結局、「人士命令拒否、作業 指示不履行、作業場離脱、欠勤、会社名誉損傷」などの罪目(?)で解雇された。 暴行したムン氏は何の処罰も受けなかった。
「腰の痛みで、車体に行ってもどうせ一時間もがんばれずにおわるしかありま せん。働いて痛めたのもくやしく、暴行されて痛めたのもくやしいです。加害 者は何もなく、私だけが懲戒されるのですからなおさらです。加害者には、謝 罪どころか侮辱、脅迫され続けていることは、まだがまんできます。ストレス がひどく、しばしばトイレで吐いたりちゃんと食事もできませんが、我慢しろ というなら我慢します。でも雇用を失えば、両親をどう養っていけばいいの か...」 「どうせクビを切られる。必死に戦うことにしました」 さらにひどいのは、同じ業者で数日の間でまた暴行事件が発生したことだ。ス ピードパワーワールドに所属するキム・ミンソク氏(仮名)は、1月8日に「補給 車両一日点検日誌に直ちにサインしろ」という組長の指示にすぐ応じなかった という理由でひどく暴行された。キム・ミンソク氏は、鼻骨陥没と顔面骨折で 手術までしなければならなかった。 キム・ミンソク氏が入院している時、所長が「人事委員会が開かれる」という 電話をかけてきた。「出席できないことは知っているが、通知の電話をかけた」 という言葉だけを聞いた。人事委員会が開かれた1月19日、加害者の組長から 「欠勤者が多いので働かなければならない」という指示を受け、指にギブスを したままで作業した。退勤時に電話で所長から「ご苦労さん、退社処理された」 という言葉で二人は解雇された。
「人事委員会に参加しようがしまいが、解雇は決定されていたのでしょう。私
たち作業者をあまりにばかにしているのではありませんか。あれこれ考えると、
金をピンはねして、働かせるだけ働かせ、必要がなくなると自分たちが勝手に
やめさせて... 同じ間違いをしても工場・管理者は人で組長・作業者は犬か豚
なのですか?
相次ぐ暴行事件に関連し、怒りに耐えられなくなったスピードパワーワールド 所属の労働者が連名で責任者の処罰と被害の補償、再発防止の約束を要求して 署名した書面を渡そうとしたが、使用側はこれを拒否した。スピードパワーワー ルドは、彼らの作業拒否に対して臨時職代替人材を投入する一方、1月31日に は9人の労働者に人事委員会出席要求書を発送して「作業妨害の責任を問い、 関連者の全員解雇だけでなく、損害賠償を請求する」と脅している。労働者た ちはキム・ジヌク氏が解雇された1月22日から残業拒否、昼休みのチラシ配布 など、苦しい中でも力強く闘争を続けている。 翻訳/文責:安田(ゆ)
60人の生存権を担保に行われる詐欺[GM大宇車富平工場非正規職の実態](2) - IPパッド作業場下請け労働者たち チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2007年02月06日16時06分 GM大宇自動車富平工場の正門を入ると組立1工場の左側に小川が流れていて、 その上に一つテントがある。そのテントが、運転席の前面プラスチック板の IPパッドを組み立てる作業場だ。終日小川からの下水のにおいをかぎながら、 夏は何台かの扇風機、冬は何台かの簡易ストーブでがんばる。 約60人の労働者が半分ずつ交代で働くこの作業場は、水があふれて足がぬれ、 二重三重に手袋、靴下をはいても手足がこごえてひび割れ、血が出る。真夜中 に石油がなくなると、凍え死ぬのではないかと思いながらそのまま働く。そん な場所で重い電動ドリルを使いIPパッドにネジを打ち込む労働者は、驚いたこ とにほとんどが40代、50代の女性労働者だ。業者が変わるたびに味わうIP工場 労働者の理由はそれこそ数奇だ。
賃金カット、嘘、劣悪な環境... 非正規職労働者の受難 IP工場は昨年2月まで、テウィ・テックから再下請されたシンソン産業開発が 運営してきた。夜昼間の交代勤務、残業、特別勤務をすべてこなしても百万ウォ ンを超えるかどうかの月給と300パーセントのボーナスだった。2月にシンソン 産業開発は「経営が苦しくて廃業することになった。他の職場を探すか新しい 業者に行け」と通知してきた。新しくIP工場を譲渡されたファインテックは ボーナスを削減し、勤怠で別に賃金を支給すると圧迫してきた。経営が苦しい から廃業すると言っていたシンソン産業開発は、1ヶ月後に組立1部の配線の 仕事の再下請を受けた。 あらゆる面で条件を悪化させ、新しい会社になったファインテックも3ケ月で 撤収の噂が飛んだ。作業場の雰囲気がざわつき、日曜日に会社は全職員を集め て大げさな会食を開いた。ファインテック社長は「絶対に撤収しないから安心 して働け」と言った。すぐ翌日の7月3日、労働者が出勤するとファインテック は表札をはずして撤収しており、管理者もいなくなっていた。IP場の労働者が 団結して雇用継承を要求した結果、1次下請業者のテウィ・テックに雇用が 継承されることが決まった。 しかし労働者たちはまただまされた。使用側が提示した勤労契約書には会社名 がDYTと記載されていた。会社は「テウィ・テックの英文略字」と説明し喜ん で契約書にサインしたが、DYTはテウィ・テック社長が整えた外注業者だった。 闘争し、やっと2次下請から1次下請になれた労働者たちは、とんでもない詐欺 で再び挫折した。DYTは別の外注業者のジェヨン実業と契約し、IP工場に投入 した。 一年で3回も所属業者が変わり、手当ての差別、ボーナス不払い、不当解雇、 言葉を変える会社、ますます劣悪になる条件に下請け労働者たちは苦しんでい る。「シンソン産業開発からファインテックに売られたから全て新入社員だと いうのか? だから研修期間が過ぎるまでボーナスが出せないって? 新入は業 者であって、私たちは新入ではない」「ファインテック所属の3ケ月間、おか しな基準を作って、勤務評価だといって全体の等数を付けて公開し、とんでも ない理由で勝手に解雇する」「600パーセントから400パーセント、また300パー セントに減ったボーナスが、ファインテックでは200パーセント... その上、 3ケ月でまた撤収してしまいました」「2交代で残業特別勤務を欠かさずに働い てもやっと百万ウォンを越えるネズミの尻尾のような月給も問題だが、頼むか ら赤字だのどうのと嘘を言ってピンはねしてほしくありません」(大宇自動車 富平工場非正規職2006年7月印刷物より) 下請け労働者たちがラインの稼動を停止させる 昨年12月にはついにIP工場そのものが、旧正月前に工場外に移転するという噂 が飛んだ。今年の1月までIP場の労働者がDYT社長と会い、しつこく事実を問い ただしたが、社長は回答を拒否した。「移転しない」という無誠意な回答を信 じるには、もう労働者たちはあまりにもだまされてきた。そして、ついに1月 24日の夕方から25日の未明にかけて、7時間、富平工場非正規職としては初め てラインを止めた。 IP工場に代替人材が投入され、交渉しようと言っても会社側は待つと言うだけ だ。1月25日から富平工場福祉会館内の大宇自動車労組選管委事務室で座り込 みを続けている人々をはじめ、60数人のIPパッド作業場労働者たちは、数日を 控えた旧正月が過ぎれば路頭に迷うかもしれない。 「なぜこうしてやられてばかりでなければならないのですか? 高齢だからとば かにして、女だからとばかにして、若いからとばかにして、無力だからとばか にして... 会社の目には私たちがなれるにしたがって、適当に食わせてやれば 働く牛のように見られているようです。熱心に働いた罪しかないのに月給袋を 受け取るたびに腹が立ち、ばかにされてくやしく、だまされ続けて、もう憤り が爆発してどうしようもありません」。 「いったいあとどれほど待ち、どれほどだまされなければならないのですか? 今われわれは福祉会館に行き来も出来ない身分になりました。今何日かたてば、 多くの人々が待っている旧正月です。しかし私たちには心配が先立ちます。私 たちが工場の外に追い出されるか、出勤できるのかもよく分かりません。しか しこれ以上押されることもできず、押される所もありませんから最後までがん ばって戦うつもりです」。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2007-02-13 03:40:32 / Last modified on 2007-02-13 03:40:33 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | ||||||