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韓-EU FTA、民主党黙認の中で通過、「野党圏連合はアクセサリー」

冷却期後、野3党連帯構造維持か
民主党、与野政の合意原罪に苦しみ本性表わし、実利は得ず

キム・ヨンウク記者 2011.05.05 10:55

5月4日夜11時、韓-EU FTA批准同意案が民主党の黙認の下で本会議に上程され、 ハンナラ党が単独で通過させた。民主労働党と進歩新党議員7人は本会議開会前に 『韓-EU FTA反対』のプラカードを持ち、通過を阻止するために議長席を占拠したが、 国会の警備員により10分ほどで押し出された。

今回の与野政合意により本会議強行処理の名分を提供した民主党は、午後9時に 非公開で最高委員会を開き、『批准案処理に反対するがハンナラ党の強行処理を 防がない』と決め、本会議場には入場しなかった。民主党は本会議が開かれる 時刻、国会予算決算委で議員総会を開いた。批准案処理反対の党論は決めたが 対国民イメージを考慮し、ハンナラ党の強行処理を暗黙に同意したわけだ。

民主党の黙認で批准案が通過すると、進歩新党のカン・サング報道担当者は 「民主党は野党圏の政策連合を政権再奪還計画のアクセサリー程度にしか考え ていない」とし「特に政策連合を破った事実は、民主党が選挙後にどんな合意も 守る計画もないという事実があらわれた」と強く非難した。

一定の冷却期経た後に野3党を基本に野党圏連合か

事実上の民主党の背信で、進歩改革陣営野党圏連合に与える後遺症はかなりの ものになると予想される。しかし一定の冷却期を経れば、民主党-民主労働党- 国民参与党の野党圏連合の構図は基本的に維持されそうだ。進歩新党は、以前の 労働法再改正共同発議から抜けたように、事案別連帯戦術を選択する可能性が高い。

こうした展望は、批准同意案の通過後、本会議場の前で開かれた進歩両党議員の 立場発表で感知できた。この席で進歩新党の趙承洙(チョ・スンス)代表は、 民主党の問題に言及したが民主労働党の議員はハンナラ党の反庶民法案強行と 議会独裁を指摘しただけで、民主党には言葉を控えた。この日の晩まで「野党圏 連合に重大な決断をする」と民主党を圧迫した強硬な雰囲気とは違っていた。

権永吉(クォン・ヨンギル)院内代表は「これが大韓民国の民主主義と、李明博 大統領が言う公正社会、品格高い国なのか」とし「私たちも国会を新しくする ために、議員別に反対討論文を準備して国民にこの問題を知らせるため努力した。 ところが多数独裁でそれも防いだ。李明博政権の審判を本当に呼び掛ける」 と話した。

李正姫(イ・ジョンヒ)代表は「韓-EU FTAが発効すれば庶民の法は悲惨に崩れる」 とし「この3年間、ハンナラ党と李明博政権が率いた国会は、民主主義を運営する 能力がない。ハンナラ党の審判だけが方法だ。1年後に本当の民主主義を実現 しよう」とハンナラ党を非難した。

キム・ソンドン議員も「今日またハンナラ党が庶民を捨て、庶民を殺す韓-EU FTAが通過した。庶民の夢と希望を踏みにじるハンナラ党を庶民の手で審判しな ければならない」と話した。

進歩新党の趙承洙代表は「通商官僚のいい加減な言葉に振り回され、拙速に 処理されたFTAの被害はそっくり農民と零細商人が受け」とし「ハンナラ党の 一方的な独走、民主党の一進一退が作り出した今日の事態について、私たちに 何ができるのかをまた真剣に悩み、新しく方向を設定する」と明らかにした。

議員団の立場発表が終わった後、『民主党との関係はどのようにするか』という 質問に対して姜基甲(カン・ギカプ)議員は「民主党には言葉も出ない。問題を 起こせば一緒に始末をつけなければならないのに、あんなに無気力に放棄して 良いのか」とため息をついた。カン議員は「しかし、ハンナラ党を審判する ために、やり直すべきではないかと思う。私たちの考えだけを言えば民主党が 気分を害するので、厳重に審判すべきではあるがハンナラ党に苦しめられる 民衆の剥奪感を見なければならない。ハンナラ党を審判しろという国民の命令に 忠実でなければならない。今はそれ一つで出て行くしかないのではないかという 気がする」と述べた。FTA問題に最も強く対応して、座込場を通りすぎるパク・ チウォン院内代表が、記者の前で求めた握手も拒否したカン議員の回答は、 ハンナラ党の審判に歴史的な重みをおくものと読める。

趙承洙代表は同じ質問に「今から民主党と進歩新党との関係で解かなければな らない」、「野党圏連帯の選挙工学的な交渉の過程が今回の問題になってあら われた。これまで進歩新党は、価値連帯と政策の重要性を強調してきた。今回 のことで、政策交渉の比重がさらに高まるだろう。野党圏連合の意味を別に 用心深く扱うしかない。これが今回の過程の逆説的意味」と説明した。

民主労働党のウ・ウィヨン スポークスマンは、本会議通過の後に民主党を批判 する論評を出したが、トーンは軟らかかった。ウ・ウィヨン スポークスマンは 「4.27再補欠選挙の勝利的結果に己惚れることなく、野党圏連帯精神から謙虚に 出発し、他の野党と十分に協議を先行させれば、民主党の敗着はなかっただろう」 とし「野党圏連帯は議席の分け合いのようなみすぼらしい候補単一化ではない。 庶民の利益と進歩的価値に基づいた政策連帯こそ、野党圏の連帯を成長させ、 発展させるもので重要だということを胸に刻む契機になることを望む」と 民主党に要求した。

ウ・ウィヨン スポークスマンは続いて「民主労働党は李明博-ハンナラ党政権の 反庶民通商政策に最後まで対抗していく。2012年の総選挙と大統領選挙では 必ず李明博-ハンナラ党政権を審判し、反庶民拙速通商を全て正し、庶民経済を 必ず正しく立て直す」と明らかにした。

▲本会議採決後に進歩両党議員が立場を発表した。

民主党の背信で、民主労働党の衝撃はさらに大きく

民主労働党は公式には言葉を控えているが、野党圏連合の一軸である民主党の 背信に強い当惑感を示している。民主労働党の内部では民主党との野党圏連合に 強い反発が出る可能性も高い。相対的に進歩新党は、すでに労組法再改正の 共同立法発議の過程や済州島営利医療問題などで民主党の態度を強く批判し、 距離をおいてきただけに、今後の動向から自由でありえる。

進歩新党のある関係者は「民主党がハンナラ党と合意して、民主労働党は強い 当惑感が感じられる程、『あそこまでするとは思わなかった』という雰囲気が 広がっている。労組法再改正に続いてまた騙された」と伝えた。この関係者は また「民主党が事故を起し、日和見主義的に抜けて、民主労働党の中で民主党 との連合を主張する主流の立場は弱まり、民主党との連合に積極的だった民主 労総も打撃が大きいだろう」と展望した。

民主労働党のある関係者は、「今回の民主党の背信で、民主労働党の中でも 民主党との連帯に反対する声が強まるだろう。内部が混乱している」とし「今は 民主党とはっきり線を引き、民主党の背信をしっかり批判しなければ民主労働党が 揺れる」と分析した。

自由先進党さえ民主党の密室野合を非難

この日、議長席から10分ほどで押し出された進歩政党議員の戦術は、長時間の 反対討論による合法的な議事進行妨害戦術(filbuster)だった。進歩両党の議員は 一時間を越える反対討論文を準備してきたが、朴煕泰国会議長は李正姫代表、 姜基甲議員の発言が終わると、討論終結の案件を採決し、討論終結を宣言した。 討論が終結するとすぐ朴煕泰議長は採決を強行し、批准同意案は在席169人中 賛成163人、反対1人、棄権5人で議決された。

だが保守野党の自由先進党は、言うべきことは言って集団退場する戦術を選んだ。 批准同意案が上程されると、自由先進党のクォン・ソンテク議員は議事進行 発言で「李明博大統領のヨーロッパ歴訪日程のプレゼントを物を用意するために、 ハンナラ党が青瓦台のイエスマンを買って出た。ここに密室野合で脇役になった 民主党はさらに情けない」とし「農水産対策は全く実効性がなく、SSM法を 無力化する法案だ。密室野合で組まれた脚本には自由先進党は賛同できない」と ハンナラ党と民主党を非難し、全員本会議場から退場した。

当初、野党圏連帯を選挙工学としか理解していなかった民主党は、結局韓-EU FTA与野政合意の原罪の沼に落ちて苦しんだ。民主党のパク・チウォン院内代表は、 5月4日午後に議員総会の後で、反対意見の雰囲気が形成された事実を伝えた 席でも「私が知っている農民と中小商人は合意内容が良いといった。この程度 勝ち取ることができ、輸出なしでは暮らせない私たちの利益になれば、野党圏 連合に多少さびしさがあっても私は処理しなければならないという個人的な 所信を持っている。だが議員総会の決定の通り、個人の所信より党優先、自分は その次という立場でついて行く」と自身の正当性を曲げなかった。

こうしたパク・チウォン院内代表の個人所信により、民主党はまた野党圏連合の 背信者として刻印され、選挙勝利でやっと支持率が上昇した局面で旧態依然たる 姿を見せ、実利も取れなかった。結果として、パク・チウォン院内代表が ハンナラ党のキム・ムソン院内代表と一緒に代表職を終わらせな、有終の美を 飾るというあい昧な交渉原則で傷を残すだけの形になった。

パク・チウォン院内代表は、野3党と党内議員が交渉の結果に反発して、非公開 議員総会で「今回の韓-EU FTA批准案をめぐり、政府部処4人の長官を含む与野政 15人会議を構成して協議したのは、国会と政府が良い先例を残したと思う」 とし「民主党の交渉代表団が長官出身で経歴ある人で、とても立派な交渉をした」 と強調した。

パク・チウォン代表はまた「私たちの要求に対して政府が頑強に粘り、キム・ ムソン代表が『民主党案のようにしてくれ』と言った。この過程で4月29日に ハンナラ党が一方的に強行処理すると言うので『それではだめだ。15人会議の 稼動を続け、私たちが努力しよう』と言った。キム・ファンシク総理からも約束 するという二回の電話があり、李在五(イ・ジェオ)特任長官からも二回電話が あった」と合意過程を説明した。

パク・チウォン代表のこうした主張をについて、民主党のある関係者は「15人 会議だけをみれば、ハンナラ党のキム・ムソン院内代表が政府に大声を上げて パク・チウォン代表の要求を90%以上貫徹させた。パク・チウォン代表には、 批准案処理に反対する名分がない」と伝えた。

パク・チウォン代表からは、野党圏連合についても状況により、野党圏政策連合を 破ることができると解釈される言葉もあったた。パク院内代表は「野党圏 政策合意文が皆知った守られた時、民主党は何もできないだろうか。民主労働党と 進歩新党は反対する鮮明性を維持できるが民主党は必ず責任が従う」として 「野党圏合意に民主党が継続そこに留まるだろうか。私は連合連帯の必要性と 政策連合の必要性を一番痛感し、これに努力して進めているが、責任ある 民主党としては、これには問題がある」と自身の考えを述べた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-05-07 20:04:15 / Last modified on 2011-05-07 20:04:17 Copyright: Default

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