本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:教科部長官に教科書修正の権限、立法予告
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1359209250192St...
Status: published
View


教科部が長官に教科書修正の権限を与える改正案を立法予告

ニューライト歴史教科書の主導者は業務引継委員会の要職に

ソン・ジフン記者 2013.01.25 18:11

教育科学技術部が、長官が教科書の検定過程に参加し、要求があれば教科書の 内容を修正できるようにする法案を立法予告したことで、議論が高まっている。 教科部は、昨年8月に立法予告した初中等教育法改正案について教育団体と教科 書の出版社が出した意見をまとめた法律改正案を最近また立法予告したと発表 した。この改正案には必要によって長官が教科書の編纂、検定、認定の段階に 関与する権限も明示されている。

しかしこの改正案は、教科書編纂に対し特定の利害関係と政治的な指向による 影響が憂慮されている。大田大歴史文化学科のト・ミョネ教授は「特定の利害 関係を持つ団体が、政務長官である教科部長官に修正や監修を要請するのでは ないか」という憂慮を表わした。

ト教授は1月25日朝、MBCラジオの『孫石熙(ソン・ソッキ)の視線集中』に出演 し「教師と学者などの専門家が検定した内容に対し、教科部が修正を要請した り製作中の教科書を教科部長官の名前で監修するためには、他の専門家が動員 されるということ」とし「その専門家の正体は何か」と反問した。特定集団が 教科書編纂に影響力を行使しかねない。

今回の改正案は、特に歴史教科書の検定での憂慮がある。2008年の金星の歴史 教科書修正事件がまだ大法院に係留中で、教科部長官が直接、教科書の内容を 修正し検定を取り消すことができる法案が推進されるのは、長く続いている 教科書の議論を新政府の任期が始まる前に終わらせるための布石という指摘だ。

ト・ミョネ教授は歴史教科書の編纂に長官の影響が作用しかねないと憂慮を示 す。歴史教科書は2008年の金星教科書修正事件後、議論の中心に立ち続けてい る。歴史教科書編纂での鋭い意見の対立で、歴史教科書の検定が韓国教育課程 評価院から、さらに専門的な地位を持つ国史編纂委員会に委譲された。ト・ミョ ネ教授は「(改正案が通過すると)国史編纂委員会で検定し、何の問題もないと されても長官が問題提起できる」という点を指摘した。

ト教授は「製作中の教科書や検定中の教科書に対し、特定の団体や機関が修正 を要請し、今年は教科部長官がいくらでも検定の主体である国史編纂委員会に 圧力をかけられる」と話した。

▲ニューライト代案教科書

歴史教科書の議論は2008年にニューライト団体が教科部に、金星出版社の検定 教科書の修正を要求したことから始まった。当時、ニューライト団体は金星の 教科書での李承晩政権のアイデンティティ、光復と分断、米ソ軍政といった近 現代史の全般にわたり、進歩学界の視点が提示された部分を『左偏向』と主張 し、激しく修正を要求した。教科部はこれを受け入れ、2008年の金星出版社な どの韓国近現代史の教科書6種類で55件の記述を変えるように命令した。すでに 国史編纂委員会での専門家による評価を経て、検定が終わった内容だった。

金星教科書は当時、教科部の修正命令を受けて一部の内容を修正または削除し た。教科部の検定を通らなければ教科書は販売できないからだ。その後、歴史 学界の一部と教科書の著者が教科部の処分が違憲だと抗議する行政訴訟はまだ 大法院に係留中で、この事件は歴史学界内部の対立と表現の自由、政府の権限 過剰の議論、社会的な理念の対立へと発展した。

ト・ミョネ教授は「民主化運動の産物といえるのが現在の検認定体制だ。これ が今後、また過去に戻るのは、検定教科書が持つ多様な歴史解釈の可能性を妨 害するもの」だと指摘した。歴史教科書は解放から74年までは検定教科書体制 で、維新後の74年から2000年代までは国定教科書体制が続いた。その後、歴史 学界と市民社会の要求で、2000年代初期からまた検認定教科書に変わった。

ト・ミョネ教授は「立場によってさまざまな解釈ができ、意見が対立すること がある科目である社会、歴史の教科を検認定することは、論議の余地を検査す るものであると同時に、自律性を認めようとするもの」と説明し「立法予告さ れた改正法案には、自律性を減らし、画一性の強調につながる要件が含まれて いる」と主張した。

なお朴槿恵(パク・クネ)当選者の引継委員会政務分科幹事に任命されたソウル 大のパク・ヒョジョン教授がニューライト系列の教科書フォーラムの共同代表 として、韓国近現代史をめぐる歴史教科書論争を率いた人物と言われ、議論に 包まれた。2008年には8月15日を光復節ではなく建国節に変更しようという運動 を主導した。

ニューライト教科書を作った人物が業務引継委員会の中心人物に登用され、 『特定集団の歴史認識を強要する教科書』への学界の憂慮が表面化している。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-01-26 23:07:30 / Last modified on 2013-01-26 23:07:31 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について