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「停戦後も戦争状態はまったく変わっていません」ーUNRWA・清田医師、ガザの今を語る
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「停戦後も戦争状態はまったく変わっていません」ーUNRWA・清田医師、ガザの今を語る

(杉並区学童支援員・那須研一)

先日、「SDGs いたばしネットワーク」のジェンダー学習会で、UNRWA(ウンルワ=国連パ レスチナ難民救済事業機関)保健局長・清田明宏(せいた あきひろ)医師の講演会のチ ラシをもらった。演題は「パレスチナの人々が置かれたいのちの現状」。

(日本国際医療学会学術大会・「いたばしから世界へ〜地域に根ざしたSDGs」市民公開講 座の一環)

11/2(日)朝、会場の帝京大学板橋キャンパスの大講堂に着席。

「2023.10.7」直前、清田医師はガザに滞在。美しい漁港や市場。「生まれてから今まで5 回戦争があった」と語るガザの中学生男女3人。医師は彼らを連れて帰日。「ガザの外に 出るのは初めて!」。日本の聴衆は分離壁に閉ざされた生活を彼らから知る。ガザへの帰 途、3人に大規模攻撃開始の報。中学生たちはエジプトやヨルダンでの生活を余儀なくさ れる。

UNRWA現地チームはガザ地区のアパートを借りて救援活動。当地では下水道が破壊され劣 悪な衛生環境のもとポリオが流行。清田医師らがワクチン接種を始めると母子が長蛇の列 。「爆撃からは子どもを守れないけれど、ポリオで死なせたくない」との母親の切なる思 い。

UNRWA職員は防弾チョッキ着用で入学児検診や女性医師による女性のための健康相談開設 。イスラエル軍による狙撃で命を落とす職員。清田さんの乗る車列も、前後を軍のブルド ーザーと戦車に挟まれて7時間半拘束されたとか。

検診をした2900人の子どものうち、50人近くが小学校に上がるか上がらないかのうちに父 や母と共に殺され、一命を取りとめた子の多くも家族が絶命。

現地密着で市民の救援に当たるUNRWA職員も食べるものが入手できない。銃撃の恐怖の中 、1日1食で救護に尽力する職員。36キロ痩せた人も。

ガザ飢餓は深刻。乳幼児検診で上腕の周囲を計るとわずか7.5センチ。医師も涙を禁じ得 なかったと言う。ガザ地区から遠くないレバノンやエジプトのスーパーには豊富な食糧。 明らかな人為的飢饉。食糧を搬入してもきれいな水と燃料がなければ調理ができない。下 水が溢れる中では下痢も多発。

講演後の質疑応答で「停戦合意後のガザの現状は?封鎖も解除されず、空爆も再開されま したが…。日本の私たちができる支援は?食糧や水を送っても封鎖で届かず、送金しても 市民が入手できるのか…」と私。

清田氏曰く「戦争状態はまったく変わっていない。ウンルワ他支援機関を応援するのも一 つの方法。しかし、1番大事なのは、この、ガザの人たちの苦境を常に心に留めておくこ と」。

胸中に思い課題を抱え、日曜恒例の調布駅前パレスチナ連帯スタンディングに向かった。


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