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LNJ Logo 全米自動車労組(UAW)ショーン・フェイン会長が全労連にビデオメッセージ
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UAW会長が問う覚悟

東海林 智

 全米自動車労組(UAW・組合員約40万人)のショーン・フェイン会長が全労連のユーチューブ番組にビデオメッセージを送ってきた。連合や自動車総連とのお付き合いがメインのUAWが全労連にメッセージを送ったというのも驚きなのだが、その内容も素晴らしい。ちょこっと紹介する。

 メッセージが送られたのは、3月13日に配信した全労連の「賃上げ回答特番」。その中で、ショーンのビデオメッセージが紹介された。ショーン会長は「みなさんの春闘を注視し、公正な経済を目指す闘いに連帯します。人権を求める私たちの闘いは国境を超えてつながっている」と連帯を表明。「メキシコの労働者が搾取にあえぐ時、米国の労働者も搾取に苦しみます。米国の労働者が搾取されれば、日本の労働者が搾取に苦しむのも時間の問題です」と問題意識を強調した。その上で、「だからこそ、企業の強欲に対して共に立ち上がる必要があるのです。資本に国境はありません。労働者にも国境はないはずです。職場と家庭でより良い人生を実現するために立ち上がっている全労連と労働者のみなさんに、UAWが連帯していることを誇りに思う。みなさんの闘いは私たちの闘いです。みなさんが歩む道は私たちの歩む道です。企業経営者に目にもの見せてやりましょう」と結んでいる。いやぁ、東海林の好みだな、国際連帯で経営者に目に物見せてやろうと。たぎるよね。

 しかし、なんで、全労連にメッセージをくれたのか。前述したように、連合や自動車総連とお付き合いのあった産別だ。全労連関係者によると、全労連のメンバーが米国の労働運動とここ数年つながりを深めており、UAWの猩使協調疣線に不満を持つ改革派ともつながりがあり、今回UAWの会長に改革派のショーンが就任したこともあり、正式にオファーしたところ、快諾しだそう。ショーンの個人的な友情とかではなく、メッセージは基幹会議で承認されたものだという。

 UAWは米国の代表的な産別組合で長い歴史を持つが、近年は労使協調路線をひた走り、力はあっても爛蹈咫質塙膈瓩噺世錣譴襪海箸發△辰拭だが、UAWの幹部に相次いで横領など汚職が発覚し、組合員の一票投票で、闘う労組への改革を訴えたショーンが会長になった。ショーンが会長になってからのUAWの活躍はご存知だと思う。40%の賃上げを掲げ、 フォードなどビッグ3相手に無期限のストに突入、4年で25%の賃上げを勝ち取った。公正な分配を掲げ、ストで、まさに、勝ち取った。

 そんな、組合からのメッセージだ。23春闘ぐらいからストを戦術化することを鮮明にし、実際多くの組合がその方針で闘っている全労連に連帯のメッセージを送ってくることに実は不思議はないんだろうな。UAWが全労連にメッセージを送ったことへの感想を尋ねた時、自動車総連の幹部は「うちには来てないよ」と絶句した。それはショックかもね。ただ、トヨタはCMで会長豊田章男は「現場で働く人、商品に主権を戻す。上からも下からもないんですよ。どんな立場でも何でも言える」と大見得を切るが、そのトヨタは春闘で賃上げ率さえ公表しない。連帯の欠片もないからね。自分だけ。UAWは米国にある、トヨタ、ホンダや日産と言ったメーカーの工場、BNWや現代の工場にもUAWが労組を作るべくキャンペーン中とのこと。

 24春闘は、連合の第二回集計を見ても、高い水準を維持しているという。労組の頑張りもあろうし、そのことをくさすつもりはまったくない。けれど、政労使一体の賃上げムードの中での結果であり、労組が勝ち取った結果かといえば、簡単には頷けない。風向きが変わった時に、ちゃんと闘えるのか、中小・非正規の賃上げ、最賃への闘いへと続けられるのか。ショーン会長のメッセージはオーソドックスな主張であるだけに、なおさら、そうした覚悟を日本の労組に問うているような気がしてならない。(2024年3月28日・同氏のFBより)


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