本文の先頭へ
LNJ Logo 『いま語るべき日中戦争』を刊行しました
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1708395272847st...
Status: published
View


*レイバーネットMLから

From:モリトラ(森彪=日中口述歴史・文化研究会)  私の所属する日中口述歴史・文化研究会では創立15周年を記念して『いま語るべき日中戦争』(同時代社刊)を刊行しました。  ウクライナ、パレスチナで戦争が行われ、極東でも台湾をめぐる米中間がきな臭く なっています。単にプーチンが悪い、イスラエルが悪いとだけ言っていて、これでい いのか、私たちのこの国もまた、80年前の日中戦争でプーチンに劣らぬ侵略戦争を行 いました。その事実を明らかにし、日中間の関係を振り返る事なしに本当の平和をも たらすことは出来ないと考えてこの本を企画しました。  ぜひ、ご一読頂きたく、ご紹介致します。  この本では、日本の兵士だったり、満蒙開拓団、満蒙開拓義勇軍として、満洲に渡 りシベリア抑留された方々への口述記録(オーラル・ヒストリー)を掲載するだけでな く、中国の学者による日本の戦争犯罪の研究成果も同時に掲載しています。例えば、 日本軍による香港占領に際して私たちの父や祖父たちが何を行ったか、驚くべき新事 実の告発も含まれています。  私たちは広島や長崎に原爆を落とされて如何に多くの人びとが死に追いやられてい たか、をよく知っています。しかし、加害の史実はほとんど語られることなく、現在 に至っているのが現実ではないか、と危惧しています。被害の歴史と加害の歴史は表 裏一体のものであり、そのどちらも忘れてはならないものである、と考えています。 日中戦争、太平洋戦争による死者は日本人で300万人といわれていますが、この戦争 で亡くなった人びとは3千万人と言われています。その多くは中国での日本軍による 三光作戦などによる被害者であるとも言われます。  かつて西ドイツの大統領だったヴァイツゼッカーは「過去に目を閉ざす者は結局の ところ現在にも盲目となります」という言葉がありますが、私たちは中国で犯した犯 罪的軍事行動を忘れて、未来を語ることは出来ないでしょうし、沖縄における自衛隊 の配備を見る時、台湾をめぐる戦争行為を語ることは出来ません。真の和解と平和へ の道を求めるのであれば、加害の歴史を明らかにし、それを中国の人びとと共有する ところから本当の平和を語る必要があるのではないでしょうか。  ぜひ、ご一読頂けますようお願い致します。

Created by staff01. Last modified on 2024-02-20 11:14:33 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について