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能登・自衛隊の物資輸送は4日から。首相会見は虚言

2024年01月05日 | 自衛隊・軍隊
   

 能登半島地震(1日午後4時すぎ発生)。救助・救援活動を行っているはずの自衛隊の姿が見えない、と先に書かましたが(3日のブログ参照)、その後の報道で実態が分かってきました。

 4日午後7時のNHKニュースは、現地金沢局から、「自衛隊がトラックによる救援物資の輸送始める」として、こう伝えました。

「救援物資の輸送は、おととい(2日)から民間トラックを活用して行われていたが、陥没や亀裂など道路状況の悪化で難航した。きょう(4日)から自衛隊トラックによる救援物資の輸送が始まった」(写真左)
「自衛隊は孤立集落など陸路輸送が困難な地域では、ホバークラフトやヘリコプターで物資を輸送する」

 午後6時のNHKニュースでは、「撮影 防衛省」として石川・輪島へ向かっている自衛隊のホバークラフトが映し出されました。そのキャプションは「午前9時半すぎ」となっています(写真中)。

 これ以前に自衛隊の活動を伝える報道が1つありました。石川・志賀町で給水活動を行っている隊員です。その日付は「きのう(3日)」です(写真右)。

 これより早い日付の自衛隊活動は見られません。倒壊した家屋からの救出活動にあたっていたのは他府県から応援に駆け付けた消防や警察で、自衛隊の姿はありませんでした。

 以上から言えることは、自衛隊は3日に部分的に給水活動を行ったものの、本格的に部隊が活動を開始したのは4日からで、それも物資輸送が中心。最も困難な倒壊家屋からの救出は引き続き消防や警察が担っていた、と思われることです。

 一方、防衛省は、「1日20時50分ごろ、石川県からの災害派遣要請に基づき自衛隊が活動開始」と発表しました(3日付京都新聞の「ドキュメント」=共同)

 その発表が本当なら、1日夜から3日あるいは4日まで、自衛隊は何をしていたのでしょうか。2日の自衛隊の活動はまったく報じられていません。

 岸田首相は2日午前10時の記者会見で、「昨夜(1日夜)のうちに自衛隊は航空部隊などあらゆる手段を用いて現地に部隊を進め、順次救命救助活動を開始している。発災直後から現地の輪島分屯基地の空自部隊が被災者支援と倒壊家屋からの救出にあたっている」「自衛隊の派遣人数は1000人」だと言いました。

 防衛省・自衛隊の報告をオウム返ししたものでしょうが、それは事実ではない虚言、ウソだった可能性がきわめて大きいと言わねばなりません。

 生命の危機と言われる「72時間」を前にして、そして一刻も早い救援を切望している被災者を目の当たりにして、自衛隊は1日夜からどこで何をしていたのか、厳しく問われなければなりません。




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