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LNJ Logo 渡部通信(7/8、7/11) : 都知事選の結果をどう見るか/自衛隊員不足・教員不足の原因と教組の課題
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渡部通信(7/8) : 
明けない夜はない(263)<若者を再び戦場に送るな!(13)都 知事選の結果をどう見るか>

============================= 昨日(7月7日)の都知事選で、 ‐池百合子 2,918,015票 ∪亟歐二 1,658,363票 O 舫 1,283,262票 で、小池氏の圧勝となった。 こうした結果になることは、当初予想できなかった。 その大きな原因の一つが石丸氏の躍進であった。 彼は既成党に対して「完全無所属」で戦うと宣言し出馬した。 その事が、既成政党のこの間の不甲斐なさに「不信感」を抱いていた 特に若い層を引き付け、支持を急速に伸ばしたといえる。 しかし彼は本当に「完全無所属」なのだろうか。 否である。 彼の後援会長は安倍元首相と親しくしていたドトールの名誉会長・鳥羽博道氏であり、 選対本部長は「自民党政経塾」熟長代行の小田氏であり、 選挙プランナーとしてサポートしているのは東京維新の会事務局長などを歴任した藤川氏 であり、 街宣カーに同乗していたのは旧統一教会の人物であったことも指摘されている。 つまり彼は、安倍晋三の後継者なのであり、改憲論者であり、新自由主義者なのである。 今回そうした彼が、蓮舫陣営を切り崩すために自民党の別動隊として送り込まれ、 そうしたことをよく知らない無党派の若者の票を大量に獲得することになったのである。 したがって、明治神宮外苑再開発についても、 「そもそも民間の開発事業で、ここから東京都ができることは『提案』。そこまでだとい う認識でいる」 「これを全部ひっくり返すというのは極めて難しい、むしろ混乱を招く」 と小池氏と同じことを述べている。 ところ、でその都市再開発であるが、 小池氏は例えば築地の跡地を「食のテーマパークにする」などと言っていたが、 一転してそこに5万人規模のマルチスタジアムを作り、 その周辺も1200人規模の文化・芸術拠点であるシアターホールなどを作るという。 また、都市開発などに当たっての土地収容については 従来は「任意折衝による円満解決」を原則としてきたが この4月1日に「建設局土地収用制度適用基準」という文書を 建設局長名で出し、その原則は削除された。 つまり都市再開発においては強制執行が可能となったともいえる。 また、小池氏は今回、「首都防衛」という言葉を強調した。 その中に、<ミサイル攻撃から都民を守るシェルター(避難施設、防空壕)の整備> が入っていた。これは明らかに戦争を前提とした「首都防衛」である。 小池氏はかつて防衛大臣をやっていたことを思えばこの言葉は そうとしか受け取れない。 そして現在都内各地で、洪水対策を口実にシールド工法で地下約40メートルの所に 巨大なトンネル型の「調整池」というものを作っている。 すでに治水事業はかなり進んでおり、洪水は少なくなっているというのに。 これはミサイル攻撃に対するシェルターになると考えているのではないか。 これについて、先ほどの「建設局土地収用制度適用基準」では、 「中小河川整備事業では善福寺川上流(杉並区)調節池・石神井川上流(練馬区)調節池」 を名指しで挙げ、「優先度の高い事業については、迅速な整備を行うため」 「進行管理を徹底し、着実に用地取得を進めること」と書かれている。 要するに住民の声を無視しても建設を急ぐということである。 ところで、今回小池都知事は、出陣式も選挙事務所で行い、 公務を口実にして、極力都民と会うことを避けた。 公開討論会も記者会見も極力避けた。 それは、学歴詐称など、この間の彼女のウソについて問われることを 避けるためであった。 しかし、そのままでは「都民から逃げている」と言われるのを恐れ、 終盤になって自分の支援者を多数動員し、街頭演説に立った。 すると案の定、それを知った人々が、 「さよなら小池百合子さよなら」、「公約達成ゼロ小池」、「東京をこわすな」、 「小池の後ろにハギューダ憑いている」、「小池百合子は朝鮮人虐殺に向き合え」、 などのプラカードを持ち集まり、 口々に「小池うそつき」、「小池ヤメロ」などと声を上げることになった。 一方蓮舫氏の街宣には多くの人が集まり、 「レンホー、レンホー」の連呼も起き、大変盛り上がった。 それでも蓮舫氏は3位に甘んじた。なぜか。 それは四分五裂する野党に対する「不信感」があったからではないか。 今回の野党の中でも「国民民主」が小池支持になり、 「れいわ」や「維新」は傍観することになった。 また最大の労働組合の「連合」は小池氏を支持した。 その結果多くの勤労市民が望んだ真の「市民と野党の共闘」にはならなかった。 そうした中、石丸氏が共闘にくさびを打つように乗り込んできた。 その結果大敗となった。 私は、今回の選挙はつまるところ、 改憲派と非改憲派、同時に富める者(石丸には金持ちが支援した)と 貧しき者の<熾烈な総力戦>になると述べた。 しかし、以上のように非改憲派・貧しき者は、 「小異をおいて大同に就く」とはならず、 足並みがそろわず大敗したといってもよい。 したがって、今後、改憲派と、富める者の勢いは増し、 戦争準備と格差拡大はさらに進むことになるだろう。 しかし、私たちが再度この総力戦に臨むためには、 この大敗という客観的な事実を直視する所から出発しなければならない。 そこにある原因や教訓を学ぶことから出発しなければならない。 とりわけ、誰が味方で誰が敵であるかをしっかりとつかむ必要があるだろう。 杉並区・下井草駅での街宣の時、86歳の弁護士Yさんは言っていた。 「小池は知事になったとしても、結局やめざるを得なくなるよ」 「一般大衆の前で話ができないような人間は都知事になる資格はない」 したがって、 私たち非改憲・貧しき者たちは、今回の大敗の教訓に学び、 闘いの旗を降ろすことなく、引き続き団結して前進しなければ ならないのではないだろうか。 「失敗は成功の母」である。 ============================= ●渡部通信(7/11) :明けない夜はない(264)<若者を再び戦場に送るな!(14)自衛隊員不足・教員不足の原因と教組の課題> 自衛隊員も教員も人が集まらないようである。 防衛省は8日、2023年度の自衛官の採用者数が募集計画の50.8%にとどまり、 過去最低になったと発表した。 「セクハラやパワハラが原因では」などと言われているがそうだろうか。 否。自衛隊が戦争に参加し、戦死する危険性が高まったからであろう。 多くの若者はそのようなところへは行きたくないのであろう。 また、最近の自衛隊の行動範囲と任務の段階を画す拡大もあげられる。 岸田内閣による防衛三文書の閣議決定、 アメリカとの「グローバルパートナー」としての同盟強化。 その結果「専守防衛」は簡単に投げすてられ、 日々進行する「仮想敵国」を想定しての軍拡と、 実戦を想定した危険な訓練の日々が続くようになった。 しかもどこまで行かされるかわからない。 これでは、定数も満たさない自衛隊員にとっては、 極めて大きな過重負担となり、 「果てしない地獄の日々」になったといってもいいだろう。 しかも、何のため、誰のための戦争かも定かではない。 アメリカの言いなりになってのアメリカのための戦争なのか。 自衛隊員が集まらなくなっているのは当然である。 むしろ、集まらなければ戦争ができなくなるのでいいといえる それでなくても少子化の若者たちを戦場に送りださなくていいから。 教員不足も深刻である。NHKニュースによれば、 ことし4月時点で1年前より「悪化した」と答えた自治体が3割を超えた。 文部科学省は対策を求める通知を全国に出したという。 その悪化の理由は、 欠員に対する代替の非正規の教員が確保できないという従来からの課題に加え、 昨年度から地方公務員の定年が引き上げられたものの、 勤務を継続せずに退職する人が想定を超え、教員不足の悪化の一因になったという。 いかに、現在の教育現場が嫌われているかということである。 しかし、文科省はその原因がこの間進めてきた 自らの教員政策が原因だったとは決して言わない。 私は以前にも書いたが、 このような教育現場になってきた大きな原因は、 1995年の日教組中央と文部省との「パートナー路線」で 確認された「五項目合意」がが大きいと考えている。 当時、現場の多くの組合員はそれに反対した。 私が属していた千葉高教組も反対した。 しかし日教組中央は強行した。 その「五項目」とは、  崙の丸・君が代」、 学習指導要領 、職員会議、 ご雲集修 、ゼ臟だ で、これらの問題で日教組は闘いの旗を降ろすというものだった。 この後、状況は一変した。 1999年には天皇制と戦争のシンボルであった「日の丸・君が代」は 「国旗・国歌」と法制化された。 2003年には石原都政のもとで「10・23通達」が発出された。 2006年には、民主的な教育基本法は改悪され、「愛国心」と「教育振興基本計画」 が導入され、中央から地方までそれに縛られる国家主義教育となった。 その後、それに基づく「業績評価」が導入され 個々の教員までそれ(「教育振興基本計画」)に縛られ教育せざるを得なくなった。 また、「学習指導要領」も政府の政策を反映するものになり、 最近では戦前の戦争を美化する「令和書籍」の教科書までが 教科書検定を通るまでになっている。 さらに、「職員会議」は一方的なトップダウンの場となった。 また、多忙なのに、面白くもない「官製研修」を強要される。 「主任制」はさらに主幹などもでき、職階性が強まっている。 これほど、自由がなく、しかもバラバラな職場で、 トップダウンの仕事量だけが増える。教員不足になるのは当然である。 しかし、教育学者もマスコミもこうした基本的な教員政策については あまり声を上げず、「ICを使え」とか、 「雑用係のようなものをもっと」みたいなことばかり言っている。 では「パートナー路線」を結んだ日教組はどうなったか。 教員間が分断された結果、どんどん組織率は低下した。 2023年10月時点の組織率は前年比0.9ポイント減の19.2%となり、 過去最低を更新した。じつに47年連続の低下である。 そのため、現在では教員不足についても、 軍拡や戦争準備についても、ほとんど声を上げられなくなってきている。 組員が一人もいない職場も多数生まれている。 そうした中で若い教員は悩み、休職・病休・退職などに追い込まれているのである。 これをどうにかしなければならない。 私の属する「都教委包囲首都圏ネット」では、 今年の「2・12総決起集会」でこの問題を取り上げ、 都教委に対し、 「『日に丸・君が代』強制、職階制度、業績評価が東京の公教育を破壊したので、 これらはやめてください」(2月26日) という要望書を出したりしてきた。 しかし、都教委はこれらの政策を全く改めるつもりはないと回答(4月23日)してきた。 その後も私たちはこの問題を議論し、 今回以下のような要領で学習・討論会を持つことにした。 <学習・討論集会名>学校現場の危機と教職員組合の課題 <日 時>2024年7月28日(日)13時15分開場 13時30分開会 <場 所>武蔵野公会堂・第4会議室 <資料代>500円 組合員だけでなくとも結構です。 みんなで考え、展望を見出したいと思います。 関心のある方はどなたでも参加してください。 ********************************************************* 「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス http://houinet.blogspot.jp/ 千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ http://hinokimitcb.web.fc2.com/ 「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト http://hinokimi.web.fc2.com/ *********************************************************

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