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LNJ Logo 尾澤孝司裁判:最終弁論で求刑「懲役1年」/ありえない!尾澤さんは無実だ!
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●尾澤孝司裁判、第8回論告求刑・最終弁論の報告

求刑「懲役1年」〜ありえない!尾澤さんは無実だ!

尾澤邦子

 6月20日(水)午前10時、さいたま地裁で第8回尾澤公判が開かれました。傍聴しようと1時間前の9時には69人が列をつくりましたが、傍聴できたのは44人。再三再四大法廷での開廷を要求していますが、裁判所は頑なに拒んでいます。裁判の公開の原則に違反する行為です。

 論告求刑で検察官はボソボソと、聞きとりにくい声で早口に原稿を読んでいました。「事実関係」として「高山警備員に暴行を加え、業務を妨害した」と、「何分何秒高山後退」を上げつらねていました。前回の被告人尋問で、2時間を与えられていたのにわずか15分〜20分で終わらせてしまったのを挽回するかの如く、場面を見せるわけでもなく口頭で「高山後退」を連発していました。

 それに対する弁護側の反論・弁論はみごとで、説得力がありました。
 荒木弁護士は、「被告人は無罪であり、犯罪は成立しない」ときっぱり。「被告人は敷地外に押し出されている。高山警備員の証言は信用できない。被告人は両手にプラカードを持っており、腕は伸ばしておらず、つき押すようなことはなかった。サンケンの受付に行こうとして阻まれ、高山が接触してきた。被告人の行為が『暴行』ならば、高山の行為も『暴行』になる」と。威力業務妨害については「警備員は通常2人なのに、事件当日は6人に増員され、業務を行っていた」と主張。

 上野弁護士は、これは労働問題であり、違法性阻却(労組法が適用され無罪)であると話しました。そして、検察側の主張に対し「尾澤さんは、韓国サンケン労組を支援する会とサンケンとの団体交渉を要求したのではなく、当該労組とサンケンとの話し合いを求めたのであり、委任状の提示にこだわる必要はない。警備員は委任状を提示されたとしても受け取らないと明言していた」と主張。また大阪高裁で出された判例を紹介。親会社の社長を組合員が取り囲み、椅子にしばりつけて3時間20分間、組合の要求を突き付けたという裁判で、訴えられた労組は無罪となったとのこと。その事例に比し、これはきわめて軽微な事案であり、無罪しかありえない」と主張しました。とても説得力があり、納得。

 尾澤孝司さんの最終弁論は、いままでの主張を総括的に述べていました。まず韓国サンケン闘争を当該と共に闘ったことを誇りに思うと言っていました。そしてこれは労働争議であり、グローバル企業の横暴に対して闘う日韓労働者・市民の闘いに対する弾圧であると強調しました。また裁判長が、公判を大法廷を使わず、中法廷に固執し、憲法82条の公開の原則を無視したことを批判し、「予断と偏見をやめ、公正・公平な審判を行ってほしい。9月11日の判決は大法廷でやってほしい」と要求しました。また韓国国会議員68名が尾澤裁判の無罪判決を求める嘆願書を裁判所に提出したことにも触れ、「その重みを考えてほしい」と要求しました。

 退廷間際、傍聴席からは「大法廷で行え」の声があちこちから飛びました。裁判長の差別的な訴訟指揮を許さず、尾澤さんの無罪判決を勝ちとっていきたいと思います。

 公判終了後、近くの社民党会館で報告集会を行い、そのあと裁判所前に移動してそこから浦和駅まで、「尾澤孝司さんの無罪判決を勝ちとろう!」とデモ行進をして、訴えました。


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