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人間は働く機械ではありません!〜JR東海の新幹線運転士「有給休暇」で勝利判決

竹信三恵子(ジャーナリスト)

JR東海の新幹線運転士ら6人が、有給休暇をめぐっておこしていた訴訟で、3月27日、東京地裁で組合側の勝訴判決が出ましたのでご紹介します。

人間は働く機械ではありません。市民生活や社会生活、家族や友人との交流などの回復のため、必要と思うときに働き手が日を指定して休める権利を保障するのが有給休暇の原則ですが、最近は、「まずは休ませることが大切」として、会社が一定の日数を指定して休ませたりといった、日数さえ満たしていればいいといった形での「上からの有給休暇」がじわじわと横行している感じなのが心配です。有給休暇の会社主義化です。

そうした懸念から、この訴訟で私は、有給休暇は時季指定権が命、社員が有休を指定しにくくするような「防御装置」システムめいたものを会社側がはりめぐらしていることを放置すればワークライフバランスも少子化対策もない、とする意見書を書き、法廷でも証言しました。

判決はそうした原点に立ち返り、「慢性的要員不足による時季変更権は違法」と認めたもので、大きな意義があったと思います。業務に支障があるとき会社は社員の指定した時季を変更できることにはなっているのですが、慢性的な人手不足を放置して時季変更でしのぐのは、時季変更権の乱用ということです。

先に書いた「有給休暇の会社主義化」は、人減らし経営の下での慢性的な人手不足状態を、会社の休日指定によって「効率よく」人を配置することでしのごうとするものです。子どもの運動会のために休みを確保しようと思っても会社が先に指定しちゃってできない、という事態になっては元も子もないのです。ということを改めて共有していただけたらうれしいです。

*朝日(下記URL)や東京、共同などで記事も掲載されています。
https://onl.bz/gDejTxZ


Created by staff01. Last modified on 2023-03-29 08:13:30 Copyright: Default

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