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News Item 20211223
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韓国サンケン電気労組を支援する会12月23日・第62回木曜行動報告

韓国公共放送テレビKBSが連日取材に入る!逃げるな、サンケン電気!

 雲一つない青空。北風が強く体感温度は氷点下の肌寒さにも関わらず、本年最後の12月23日の第62回木曜行動には、新座市内の本社前、志木駅南口、南池袋東京事務所ビル前まで述べ約90人が参加した。韓国公共放送KBSのテレビカメラが、今日も朝から終日、木曜行動を取材し続けた。

≪12月23日 7時過ぎ 本社正門前「労働者の生存権を無視して一方的に廃業することは許されない!」≫

支援する会の仲間の発言に続いて、韓国サンケン労組のキム・ウニョン副支会長からオンライン・アピール。 「私は韓国サンケンに1992年11月に入社して30年働いた。入社した時には、サンケン電気が韓国サンケンの本社だということはよく知らなかった。その頃は日本人の管理職がいて、韓国人労働者を管理していた。サンケン電気のソウル営業所もあった。私は1995年に組合の委員長になったが、そのころには日本人の管理職は日本に帰り、韓国人の取締役が管理職として労働者を管理した。ソウル営業所も、サンケン・コリアという別の法人格を持った。多くの日系企業が撤退を始めたのもこの頃だった。韓国よりもさらに安い労働力を求めて東南アジアに移転することをサンケン電気も考えていた。1996年に民主労総がストライキをして闘いを起こした時に、私たちも民主労総に加盟した。するとサンケン電気は韓国サンケンを閉鎖してインドネシアへの移転を画策した。当時、韓国労働者の闘いで賃金が上がっていたので、より安い賃金を求めてインドネシア移転を株主総会で決定した。韓国労働者は誰も知らないうちにことが進められた。この時に会社が組合と話をすれば、今日のようなこともなかった。当時は『民主労総を脱退すれば移転を止める』と言っていたが、私たちは民主労総の旗を守って1年以上も闘い続け、結局インドネシア撤退を断念させた。それ以来、韓国人労働者を無視して一方的に事を進めるのがサンケン電気の悪癖となっていたが、そのようなことは許されるものではない。外注生産する場合には事前の労使合意を約束していたのに、労組が知らないうちに一方的に外注し、韓国サンケンのラベルをつけて輸出するようなこともしていた。2017年に解雇を撤回させて復職した時にも労使合意を結んだが、その合意も無視して今回、廃業・解雇をしてきた。会社がリストラや海外移転をすることはありうるが、事前に労働者と話し合うのは当然のことだ。なぜなら労働者には生存権があるからだ。生存権を無視して一方的に廃業するようなことはあってはならない。サンケン電気のこのようなヒドイやり方は、韓国労働者に深い傷を負わせ、家族にも辛い思いをさせている。そしてさらに何の罪もない尾澤さんを逮捕させて獄中に追いやっている。私たちはサンケン電気との25年間の闘いに終止符を打つべく闘いを進めている。必ず勝利する。罪もない尾澤さんの拘束が永久に続くことは無いように、私たちの闘いにも勝利の時が来る。」 オ・ヘジン支会長が続ける。「私たちの闘いは 528日目を迎えた。廃業・解雇を受け入れることはできないと闘いを始めた。日本の仲間のみなさんがこれに反応し、共に闘いを進めている。しかしサンケン電気は私たちの声を無視し続けている。子会社であれば責任を取るべきだが、サンケン電気は本社としての責任を取ろうとしない。韓国サンケンの清算登記も終わったからもう関係ない、と言うのかもしれないが、私たちは黙って路頭に迷うわけにはいかない。これまでも賃金凍結、休業にも耐えて、職場を守ってきた。しかしサンケン電気は私たちの努力を無視して、一方的に廃業手続きを進めた。サンケン電気が社会的に責任ある企業だと言うならば、こんなことではいけない。私たちが1997年に民主労総に加盟してから、サンケン電気は労組への弾圧を続けてきたが、闘いによってはね返してきた。職場を守り抜いてきた。その大切な職場を、清算という名で一方的に廃業してしまった。サンケン電気がいくら顔を背け、私たちを無視し続けても、問題が終わることはない。サンケン電気のやり方には、闘いで応えていく。経営陣は知らねばならない。闘いは必ず勝利する!」 埼玉市民の会、旭ダイヤモンド工業の仲間の発言が続き、最後に正門前に全員並んでシュプレヒコールを浴びせてから、志木駅に向かう。

≪12月23日 9時 志木駅南口「工場から看板は消えても、労働者がいる限り韓国サンケンはある!」≫

志木駅に到着すると、きょうも「ゆいの会 」の仲間手作りの似顔絵パネルがにぎやかに並ぶ。埼玉市民の会の仲間の発言で宣伝行動スタート。 韓国サンケン労組のキム・ウニョン副支会長がオンライン・アピール。「来週は年末年始で韓国でも休みに入ります。正月は、家族や親戚が集まり楽しく過ごす。でも私たち韓国サンケンの労働者は年末年始も家族のもとに行くことができません!工場前の籠城テントを守らなければならない。私たちが一日も早く家族の元に戻れるよう、そして年末年始も家族の元に戻れるように、みなさんの力を貸してください。サンケン電気に抗議の声をあげてください。2021年最後の行動なので、今年を振り返ると、国際連帯の闘いだった。社長への抗議や、アピールを重ねながら、2021年が終わろうとしている。1月20日には廃業解雇が強行され、2月には全組合員の推薦で民主労総の副委員長に当選した。そのころ邦子さんの体調が悪いことを知った。邦子さんの回復を願って闘いを進めたが、5月10日には尾澤孝司さんが逮捕されるというショックな出来事があった。韓国サンケンの廃業・解雇を撤回させる闘いと尾澤孝司さんを取り戻す闘いを並行して進めることになった。韓国では尾澤さん釈放のために国会議員をはじめ多くの人が立ち上がり、日本でも釈放要求署名運動が始まり韓国にも広がった。今年は日韓の労働者市民にとって国際連帯の年だったが、来年は国際連帯の勝利の年になるといいと思う。尾澤さんを釈放させ、韓国サンケンの闘いの勝利の年にしたい。尾澤さんも一緒に闘いに合流し、邦子さんも健康を回復することを願っている。市民のみなさん、サンケン電気の不当なやり方に韓国の労働者が闘っていることを知ってください。そしてサンケン電気に抗議の声を寄せてください。市民のみなさんが市民の誇りにかけて、そしてこれ以上サンケン電気が新座市の名前を汚すことのないように、力添えをお願いします!私たちはみなさんと共に闘い、勝利を手にしたい。気温が下がっています。体調管理に気をつけて、乗り切っていきましょう。闘争!」 キム・ヒョンジンさんが続く。「5年前の解雇撤回闘争では日本に遠征闘争をした。志木駅前で発言したり、踊ったりしたことを覚えている人もいるかもしれない。2016年から17年にかけて闘い、元の職場に戻ることができた。職場復帰の時に会社は労使合意書を交わした。機械も搬入して工場を再稼働させることも合意されていた。しかしサンケン電気は合意を守るどころか、こっそりと韓国サンケンの廃業の準備をしていた。コロナを利用して、非道徳的な廃業解雇を強行した。韓国労働者の平凡な日常を奪った。市民のみなさんにお願いです!韓国サンケンの労働者に平凡な日常が戻るよう、力を貸してください!不法な廃業を撤回させ、解雇を撤回するよう声をあげてください!私たちは韓国で頑張っていますが、もっと頑張っているのが日本のみなさんです。どうかビラを手に取ってください。サンケン電気の非道さをよく知ってもらいたい。2020年7月20日に携帯メールが届き、そこには労働契約の終了と記されていた。8月には解雇通知が掲示された。すぐに解雇撤回に立ち上がり、地元の昌原市でも支援する会が出来た。日本でも闘いが始まり、現在まで続いている。関東だけではなく、大阪でも行動が続いている。私は日本の闘いを数えているが、101回の闘いがあった。なぜ日本の市民がこのように支援してくれるのか、ぜひ知っていただきたい。地元企業の酷さを知ってください。本年5月10日には日本の市民がでっち上げ逮捕までされてしまった。サンケン電気に抗議の声をあげてください。約束を守らない、ウソとでっち上げで市民を逮捕させ、労働者を路頭に迷わせるサンケン電気に批判の声を!コロナで遠征闘争ができない私たちに代わって、日本のみなさんが行動してくれている。工場の建物からは『韓国サンケン』の看板もなくなったが、しかし私たち韓国サンケンの労働者がいる。私たちがいる限り、韓国サンケンはある!私たちがいる限り、職場を正常化させねばならない。支援してくれる日本のみなさんには何を言っても言葉が足りないくらいで、深々とお辞儀してお礼を言いたい。最後まで頑張って闘います。みなさんの連帯の気持ちに応えるためにも、必ず勝利を勝ち取ります!」 ヤン・ソンモさんが続ける。「韓国は先週はすごく寒かったが、今週は和らいだ。しかし週末からまた寒波が来る。みなさんのフェイスブックを見たりしていると、日本は寒そうで健康が心配です。健康に注意してください。工場に明かりが連日灯り、工事が進んでいる。昨日は韓国サンケンの看板を外したところに『セファ電気』の看板が掲げられた。先週は壁を塗装したので、まるで新しい工場の建物に生まれ変わった。キレイな工場に生まれ変わったように見えるが、外と中身が違う。防水工事もいい加減で、水漏れするのではないか。結局、外見と中身が違う建物になっている。まるでサンケン電気本社を見るようだ。外から見ると地元企業として地元住民に愛され貢献する企業。中身は労働者を酷使し、労働者を大切にしない。そんなサンケン電気と同じだ。市民のみなさん、私たちは520日以上、話し合いを求めて闘いを続けてきた。工場の前でテントに籠城しているが、サンケン電気は何の連絡もなく、話し合いをしようとしない。10年から30年も働いていた労働者が働きたい、話し合いをしようということが悪いことでしょうか?私たちは常識が通る世の中であってほしい。なぜサンケン電気は話し合いをしようとしないのか。520日が5000日になっても、話し合いをしなければ終わらないことをサンケン電気は知らねばならない。サンケン電気は私たちが疲弊して諦めることを狙っているが、私たちは前に進むしかない。職場に戻るまで闘い続ける。日本のみなさんと手を取り合って前進していく。」  韓統連の仲間のアピール、サンケン太郎さんの歌、ゆいの会・ノレの会の仲間の歌が続き、最後の明大生協労組仲間の発言で志木駅南口のアピール行動を締め括り、池袋に向かう。

≪12月23日正午 池袋東京事務所ビル前の昼休み集会「逃げているのはサンケン電気だ!」≫

昼休み集会の前に、池袋の藤久ビル7階のサンケン電気東京事務所のI氏と面談。韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長がオンラインで、韓国政府の労働部からサンケン電気本社宛ての公式文書が届くので、無視しないで本社として対応することを強く求めた。 正午過ぎ、支援する会の渡辺共同代表の発言で昼休み集会スタート。ビル街を強い北風が吹き抜ける厳しい寒さの中、約40人の労働者・市民が集まった。 韓国サンケン労組のキム・ヒョンガン事務長からオンライン・アピール。「きょうも変わらずに連帯してくれている日本のみなさん、こんにちは!気温がぐっと下がり、寒くなりました。健康に留意してください!市民のみなさん、私はサンケン電気の100%子会社の韓国サンケンで働いてきたが、その韓国サンケンが廃業となり、解雇された。11月30日付で法人の清算が終了し、すべて終わったと言っている。彼らの言う廃業とは、労働者を解雇することだ。私たちは、韓国サンケンの廃業は不当であり、非道徳的なやり方だと主張している。5年前にサンケン電気は韓国サンケンの生産現場の労働者を狙い撃ちにして解雇したが、熾烈な闘いで現職復帰を果たした。日韓民衆労働者の連帯で輝かしい勝利を手にした。復職に際して会社と合意書を交わした。韓国サンケン労使が韓国サンケンの再建にあたり、工場再稼働に努力する、そして雇用問題が発生した時には事前に労使協議で解決する。しかし会社はこの合意を守らなかった。私たちは会社の不当なやり方や理不尽なことも耐えてきた。休業も、賃金引き下げも受け入れてきた。韓国サンケンの再生に努力してきたが、本社は何をしたのか。発注を減らし、設備投資もない中で、どうして生産しろと言うのか。生産するほど赤字になる状況だった。工場正常化のために本社は何もしなかった。韓国サンケンの社長は、廃業を狙う本社の意図を隠していた。本当に悔しい。元通りに戻してほしい。韓国サンケンの赤字を膨らます操作をし、こっそりと別会社を買収し、事業展開していた。その別会社に追加投資をして事業を拡大すると言っている。そればかりか財閥企業のLG電子と手を結び、合弁会社をつくり、事業を拡大している。韓国で事業拡大し、韓国の売り上げだけでも200億円も出しているサンケン電気が、15人の雇用に責任を負えないことなど考えられない。サンケン電気の資本力と営業力をもってすれば、職場を元に戻せる。サンケン電気は累積赤字で廃業すると言っているが、労組を嫌悪し、徹底的に弾圧するというのが隠れた意図だ。コロナを利用して廃業解雇を強行したが、サンケン電気の判断は間違っていた。日本に行けない私たちに代わって日本のみなさんが闘いを展開してくれた。いつまでもコロナが続くわけではないし、オンラインで発言しているので、日本のいるのと同じだ。冷たいアスファルトの上にビニールテントを張って座込み、家族に反対されながら、ソウル上京闘争を展開する。私たちの闘いは苦しい状況が続いている。サンケン電気は私たちの大切な仲間を嘘とでっち上げで逮捕させるという、ありえないことをしている。サンケン電気は他国に行って、他国の労働者を弾圧するだけでなく、自国民の市民をも弾圧する恥知らずな会社だ。このような不道徳な会社、サンケン電気に抗議の声をあげてください!約束を守らない、合意を守らない、労働者をきちんと扱わない、働いているものを大切にしない会社に抗議の声をあげてください。韓国の労働者を基の職場に戻し、誠実な交渉に乗り出した時に初めて交渉が始まる。オミクロン株で日本に行く道が遠くなっているが、いつかは行ける。その日を待ちわびて、闘う。新しい年には大きな福をたくさんもらってください!」 埼玉市民の会、在日韓国青年同盟、全労働者組合の仲間のリレートークに続いて、尾澤邦子さんが発言。「昨日、埼玉拘置所の尾澤孝司さんの激励行動を展開した。韓国の地労委の和解勧告を伝えようとした尾澤孝司さんを警備員が阻み、サンケン電気が警察に通報してでっち上げ逮捕された。7か月以上も拘束し続け、接見も禁止している。サンケン電気は裁判の証人に出ることも拒んでいる。信じられない!保釈しない理由を裁判所は「逃亡の恐れ」と言っているが、逃げているのはサンケン電気だ!逃げるなサンケン電気!」 最後に7階8階のサンケン電気東京事務所に向かってシュプレヒコールを浴びせて、第62回木曜行動を締め括った。

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