
投稿者: 室田元美
北海道朱鞠内(シュマリナイ)の「笹の墓標展示館」(旧光顕寺)をご存知でしょうか。
アジア・太平洋戦争中に朱鞠内のダムなどでは、朝鮮人、日本人が強制労働させられ、多くの方々が犠牲になりました。犠牲者は笹やぶに埋められ、忘れ去られました。1980年から遺骨の発掘が始まり、97年からは日本、韓国、在日、アイヌ、中国、台湾の若者たちが朱鞠内に集い、遺骨発掘と交流のワークショップを行ってきました。見つかった遺骨や位牌を貴重な資料とともに展示し、東アジアの若者たちの交流拠点になっていたのが、笹の墓標展示館だったのです。
ところが2年前の冬、笹の墓標展示館が雪の重みで倒壊してしまいました。大切な場を再建したいという国内外の多くの方々の願いと支援によって、現在再建が進められています。
それまでの間、展示できなくなった遺品やパネル、資料などを多くの方々に見ていただき、強制労働の実態や東アジアの平和と交流についてともに考える機会にできないかと、全国巡回展を開催しています。(すでに北海道内、新潟、名古屋、富山は終了。大阪展は25日まで開催)。
いよいよ10月5日(水)〜13日(木)には東京展が、築地本願寺第二伝道会館2階にて開催されます。10月10日(月・祝)には追悼法要・交流イベントが、また連日講演なども予定されています。朱鞠内でしか出合えない歴史を、この機会にぜひご覧ください。(詳細は笹の墓標公式サイトsasanobohyo.comをご覧ください)。
10月17日〜25日には京都展が西本願寺で行われます。こちらも多くの方々のご参加をよろしくお願いします。
<笹の墓標展示館 東京展について>
日時:10月5日(水)〜13日(木) 10時〜16時
場所: 築地本願寺 第二伝道会館2階
東京都中央区築地3−15−1
催し:
5日(水) オープニング
13時半より「東アジアの未来に希望の種を」
講師/金 英鉉(笹の墓標展示館再生実行委員会)
6日(木)13時半より
「北海道と朝鮮人強制連行 動員の実態と遺骨の返還」
講師/竹内康人(近現代史研究者)
7日(金)13時半より「過去を掘り起こし、記憶するー東アジア共同WSという試み」
講師/高橋哲哉(東京大学名誉教授)
8日(土)13時半より「つながり回復としての歴史実践」
講師 / 外村大(東京大学教授)
10日(月・祝)12時より 追悼法要と追悼演奏
追悼演奏/朴根鐘ほか
13時より 講演「死者の声を聞くー強制労働の犠牲者の遺骨発掘」
講師/殿平善彦(浄土真宗本願寺派一乗寺住職、NPO「東アジア市民ネットワーク」代表
15時より 東アジア共同WS参加者によるトークイベント
11日(火) 13時半より「悼みの列島―戦争の記憶は語り続ける」
講師/室田元美(ルポライター)
12日(水) 13時半より「朱鞠内を訪れて」(仮)
講師/中沢けい(作家)
*詳細は笹の墓標公式サイトsasanobohyo.comをご覧ください。
*Facebookページ
笹の墓標展示館「東京巡回展」
https://www.facebook.com/profile.php?id=100085132516027
主催:笹の墓標展示館再生実行委員会
お問い合わせ:sasanobohyo.tokyo@gmail.com
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staff01.
Last modified on 2022-10-02 10:01:52
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