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LNJ Logo サンケン木曜行動(4/7)報告 : 韓国サンケン労組を支援する会・和田会長!退任する前に、やるべきことがある!
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●韓国サンケン労組を支援する会・4月7日第76回木曜行動報告

和田会長!退任する前に、やるべきことがある!

埼玉県新座市内のサンケン電気本社敷地内の桜は満開を過ぎたが、まだ半分以上残っている。天気は快晴、風がまだ冷たい。4月7日の第76回木曜行動には、本社前から志木駅南口、池袋の東京事務所ビル前まで、延べ約80人の仲間が参加した。

サンケン電気本社のHPに、和田会長が6月の株主総会をもって退任することが発表されている。和田会長(前社長)は韓国サンケンの偽装廃業、韓国労働者の不当解雇の直接の責任者だ。身を引く前に、やるべきことがあるではないか!韓国サンケン労組との話し合いに応じて、問題解決を図るべきだ。

≪4月7日 7時過ぎ 本社正門前「私たちは最後まで闘い、職場に戻る!」≫

支援する会・全統一労組の佐々木書記長の発言で木曜行動スタート。「サンケン電気は、火事場泥棒的にコロナを利用して一方的な会社解散・解雇という悪辣なことをした!許せない!」 韓国サンケン労組のキム・ウニョン副支会長からオンライン・アピール。

「いま韓国のソンジュ(星州)にいる。米軍の迎撃ミサイルTHAADサードの追加配備の動きがあり、それに反対するために急遽駆けつけたが、大量に動員された警察に両手両足を抱えられて排除された。長閑な田舎の村になぜ戦争兵器であるミサイル配備なのか!私たちは人々が平和に幸せに暮らせることを求めている!しかし帝国と資本は、幸せに、平和に生きることを妨害し、それに立ち向かう私たちを弾圧してくる。サンケン電気もしていることは同じだ。長年汗水流して働いていた労働者を、話し合いもなく一方的に切り捨てた。そして労働協約を踏みにじった。私たちは仲間の労働者と家族を守るために立ち上がった。会社は慰労金を出すから諦めろと言うが、私たちは慰労金ではなく、雇用を求めている。長い闘いの中で、仲間の胸に悔しさと怒りが積もり積もって、一人二人とうつ病の症状が出ている。5年前に遠征闘争に出かけて闘っていた時に、新座市の大矢さんと話した。自分も解雇撤回の長い闘いを経験したと話してくれた。その時の話で心に残っていることは、誰かを恨み憎むことが一番辛かったと話したことだ。本当にそう思う。私たちも誰かを憎み恨むことを強いられ、テントの中で家族とも離れて辛い思いで闘い続けている。お互いを思いやりながら闘いを続けている。5年前もそうだったが、勝利したではないか、そう励まし合っている。ソンジュで7年も8年も闘い続けている姿を見て、私たちももっと頑張らねばと思う。80歳を超える高齢の女性が、こんなところにミサイルを追加配備するという、居ても立っても居られないと語る。そんなソンジュの人々の闘いを見て自らを奮い立たせる。平和を守る闘い、正義を守る闘い、生存を守る闘いはこういうものかと思う。サンケン電気は一日も早く話し合いに応じるべきだ。韓国の清算人は何も権限がない。今度、取締役になるイ・ミョンジュン(李 明 濬)さんは韓国人だから、私たちの気持ちがわかるでしょう!出てきて話し合いに応ずるべきではないか!」

キム・ヒョンジンさんが続ける。
「3月末に私の息子がコロナに感染し、濃厚接触者となり現場を離れていたが回復して現場に戻った。隔離生活は辛かった。日本のみなさんもコロナに注意をしてください。私たちは少数精鋭で闘っているので、組合員一人ひとりが毎日様々な行動をしている。私はいまテントでアピールしているが、このあと自由貿易区域に出勤する人たちに向かって宣伝戦に入り戻るとラーメンを食べる。10時半には昌原の共に民主党事務所の前で、横断幕を掲げてアピールする。正午になると道庁前で宣伝カーで音楽をかけてアピールする。労働歌の音量が大きいので警察を呼ばれることある。そのたびに警察に説明する。その繰り返しだ。1時半には横断幕も撤去してテントに戻る。そこで昼ごはんを食べる。2時半頃になるとそれぞれ自分の用事を済ませる。4時40分にテントに戻り、また退勤する人に向けて宣伝に出る。6時になると集会に出たり帰宅する人もいる。私は子どもたちを迎えに行き、食事させてからゲームで遊ぶこともある。妻と内職することもある。サンケン電気のために、このような生活を強いられている。私たちも平凡な労働者だ。平凡な普通の生活に戻れるように、支援をしてほしい。私の好きなスローガン、最後まで闘い職場に戻る!ありがとうございました!」

埼玉市民の会の仲間の発言に続いて韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長が続ける。
「サンケン電気本社のHPを時々チェックする。様々な情報がある。最近では役員の異動のお知らせや新製品の開発についての情報もあった。韓国サンケンの廃業が、このHPに『赤字が理由』と掲載されたのが、今回の争議の発端だからだ。赤字は私たち労働者ではなく、経営者にある。韓国サンケンの赤字について、説明する人も、責任を取る人もいない。本社が任命した社長も、赤字の説明も責任も取らなかった。労働者に責任転嫁するな!すべての責任は本社にある。『赤字だ、赤字だ』と言われて、雇用不安におびえながらも職場を守ってきたのは私たちだ。サンケン電気の経営陣に要求する!いまこそ責任を取れ!交渉に出てきて、話し合いに出てきて解決すべきだ。私たちは解決するまで闘う!季節の変わり目です。健康に気をつけてください!共に頑張りましょう!」
旭ダイアの仲間の発言で本社前行動を締め括り、本社に向かって約30人でシュプレヒコールを繰り返し、志木駅南口に向かう。

≪4月7日 9時 志木駅南口「私たちの闘いも満開の桜のように見事に咲き誇り、勝利する!」≫

志木駅南口に移動する。きょうも「ゆいの会」の仲間が韓国サンケン労組の仲間の似顔絵パネルを用意してくれた。埼玉市民の会の仲間の発言からスタート。

韓国サンケン労組のイ・ミョンヒさんからオンライン・アピール。 「志木駅ご通行中の市民のみなさん、おはようございます。私はサンケン電気の子会社の韓国サンケンで31年間働いて、解雇された。サンケン電気は地元では優良企業かも知れないが、韓国では約束を守らない企業だ。一方的に労働者の首を斬る、悪辣で恥知らずな会社だ。サンケン電気は韓国で優遇措置を受けて莫大な利益を上げて、それを全て本社に持ち帰った。2020年1月に韓国サンケンを偽装廃業させて、全員解雇した。労働協約も守らない。私たちに何の説明もなく携帯電話のメールで廃業と解雇の知らせを送りつけ、本社のHPに日本語で廃業を掲載した。それだけだった。赤字で企業運営が難しいのが理由とされた。しかし赤字の責任は労働者にはない。本社が韓国で上げた利益の一割でも韓国サンケンに投資していれば、廃業などなかった。私たちは馬山の工場跡でテントを張り、634日間座り込み、ソウルのサンケンコリア前では58日になる。私たちは好き好んでテント生活をしているわけではない。家に帰り、家族と平凡な生活を送りたい。市民のみなさん、サンケン電気に抗議の声を!日本のみなさんに勇気をもらいます。ありがとうございます!」

イ・ヘミンさんが続ける。
「私は韓国サンケンで20年間働いた。きょうも不当解雇に悔しさを伝えたい。サンケン電気によって、私は平凡な生活、家庭を壊され、被解雇者として苦しい生活を余儀なくされた。サンケン電気は韓国サンケンの工場は潰したが、韓国から出ていったわけではない。韓国で営業している。なのに労働者だけを狙い撃ちにして解雇するとは、どういうことか!私には3人の息子があり、守らなければならない家族がいる。私はテントにいるので、保育園や学校に行く子どもを見送ることが出来ていない。しかし私が闘うのは、子どもたちに同じ目にあってほしくないからだ。志木駅ご通行中の市民のみなさん、みなさんのサンケン電気への抗議の声が力になる。あきらめずに頑張って闘う!闘争!」―イ・ミョンヒさんも、イ・ヘミンさんも最後の一言「アリガトウゴザイマス!」「アキラメズニガンバッテタタカウ!」は日本語で一言一言噛みしめるように語った。

キム・ウニョン副支会長が続く。
「サンケン電気は、地元の労働者を大切にする優良企業として知られているかも知れないが、韓国では一方的に労働者を切り捨てた。人間はすべて人間としての尊厳を持って生まれてきた。国が違っても、国籍が違っても、労働者の扱いを差別すべきではない。韓国サンケンを廃業したのは、明らかにサンケン電気による民族差別であり労組嫌悪のヘイトであり、反人道的行為だ。韓国で47年も制度上の恩恵を受け利益を上げてグローバル企業に成長したサンケン電気は、韓国で恩返しをしなくてはならない存在だ。世界売上8位、韓国でも財閥企業のLG電子と提携して事業展開しているサンケン電気が、12人の労働者の雇用保障ができないわけがない。サンケン電気は問題解決のために話し合いに応じるべきだ。韓国の労働者が600日以上もコンクリート上のテントで座り込みしなくてはならないことなど、あってはならないことだ。不当解雇を撤回させて、普通の生活に戻れるように、みなさんの抗議の声を寄せてほしい。職場に戻ったときには、みなさんの大きな支援、新座市民がサンケン電気に抗議の声を寄せてくれたことを忘れない。満開の桜を見ると、私たちの闘いもこのように見事に咲き誇り勝てるのだという確信が芽生える。勝利の一歩に向かってきょうも歩みましょう!闘争!」

続いてサンケン太郎、ゆいの会の『幸せな人生』の熱唱に続けて支援する会の仲間から発言があり、志木駅南口のアピール行動を締め括り、池袋に向かう。

≪4月7日正午 池袋東京事務所ビル前「サンケン電気が交渉に出てくるまで、闘い続ける!」≫

南池袋のサンケン電気東京事務所ビルの前で、昼休み集会。支援する会の渡辺共同代表、埼玉市民の会の仲間の発言に続いて韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長からオンライン・アピール。

「サンケン電気は25年間にわたって労組弾圧を続けてきた。しかし弾圧にも拘らず労組は潰れることはなかった。その末に韓国サンケンの廃業による労組潰しを強行した。赤字の責任を労働者に押し付け、コロナを利用して解雇してきた。赤字と言いながら、経営者は誰も責任を取らない。なぜか赤字を出した経営者が本社で出世していく。サンケン電気本社は『韓国のことは韓国で』と言うが、韓国サンケンの解散は本社の判断だ。労働者に責任転嫁して、労組との話し合いをも拒否して責任逃ればかりする会社が、まともな会社と言えるのか?サンケン電気は人権や社会的責任を守る企業だと言うが、とんでもない。労組との話し合いを拒否し、支援する日本の市民を逮捕させた。サンケン電気は必ず責任を取らねばならない。抗議する市民を逮捕させたことも謝罪しなければならない。サンケン電気が交渉に出てくるまで、闘い続ける!」

ユナイテッド航空闘争団、京浜ユニオン、女闘労倶楽部、朝鮮学校を支援する仲間がリレートーク。最後にビル7階・8階のサンケン電気東京事務所に向かってシュプレヒコールを浴びせて、第76回木曜行動を終了した。

支援する会ニュースNO.77(pdf)


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