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「裁判所が日本を悪くした!」〜日本通運の雇い止め裁判、東京高裁で不当判決

 11月1日、日本通運・無期転換逃れ雇い止め裁判で東京高裁が「本件控訴を棄却する」との不当判決を出した。判決の前段、東京高裁前には当該は無論、全労協やコミュニティーユニオンなど、支援者70名ほどが集まり、公正な判決をだすようにリレートークと横断幕やチラシ配布でアピールしたが、その思いは届かなかった。法廷での野次と怒号に続き、報告会でも判決の酷さと裁判長の態度に批判が集中。弁護団によると、地裁判決の一部を削除し繋いだが、基本的には踏襲し、不当判決であり、許せるものではない。司法の劣化だ。今後も当該のOさんの解雇撤回、原職復帰で、頑張りましょう。(宮川敏一)

【高裁開廷】11:00
 東京高裁第104号法廷の傍聴席を埋めた。被告席には弁護士も被告も入廷しない。
11:00 法廷の扉が開き、中村也寸志裁判長が入廷、席に座るやか細い声で判決を発した。「合理性があり、控訴棄却」。傍聴席から、聞こえない!ハッキリ言え、裁判所が日本を悪くした! 等々の不満と抗議の声が飛んだ。

【裁判所前】11:10
 裁判所前には傍聴者たちも集まった。判決の旗を持ったお互いさま組合員不当判決の旗をかざした。支援者たちから、裁判所に「高裁は公正な裁判ができないのか」「企業に沿った判決はヤメロ」の怒号が飛び交った。

【報告集会・弁護士会館】11:30
 高裁の不当判決を受け、隣接する弁護士会館に場所を移し報告集会を開いた。参加者は53名。

(弁護士からの報告)
◆海渡弁護士
 大手企業に対する裁判所の後ろ向きは全く許されない。地裁判決の不足分を高裁で補い進めてきた。とりわけ企業内基準については詰め、裁判所も理解した。しかし、判決段階で内部基準を避けた。この判決に全く合理性を欠き無茶なものだ。引く下がれない。今後も闘う!

◆花垣弁護士
 原告が有期雇用への期待を抱くものであっても、合理性を欠くものではない。裁判官は判決でこの部分を主張した。18条の潜脱も認められないと結論づける。無期転換ルールの18条を無視するように、日通は社内運用ルールを作り、バッサリと18条を切った。裁判所はあくまでも潜脱はしていないと強調した。しかし、裁判所が判断したことは認めない。これでは門前払い方式になる。

◆Oさん(原告)
 私の言い分を多く認めていながら、判決文には削除され、最後の最後になってこちらの主張を認めない。どうしてこうなっちゃうのか理解に苦しむ。すごく矛盾を感じています。この判決は納得いきません。

◆ユニオンネットお互いさま
 この判決は納得ができない。原告から数多くの基準を判決では削除した。非正規労働者の実態と労契法18条を踏み倒した司法と闘いは終わらない。上告も視野に闘い続ける。


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