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LNJ Logo サンケン木曜行動報告(1/13) : 「真実は必ず明らかになる!時間はサンケン電気の味方ではない!」
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韓国サンケン電気労組を支援する会 1月13日・第64回木曜行動報告

「真実は必ず明らかになる!時間はサンケン電気の味方ではない!」

 1月13日第64回木曜行動。きょうも寒い朝だが、風がないので何とか耐えられる。韓国は零下10度の酷寒の中で、テント籠城550日目の闘いの一日が始まった。新座市内のサンケン電気本社前から志木駅南口、南池袋のサンケン電気東京事務所ビル前の昼休み集会まで、第64回木曜行動に延べ90人の参加があった。

≪1月13日 7時過ぎ 本社正門前「解雇を撤回しないなら、サンケン電気は韓国から撤退すべきだ!」≫

本社前から、「ゆいの会」の仲間が作った似顔絵パネルが賑やかに並んだ。最初に郵政ユニオンの仲間の発言で木曜行動スタート。 ソウルで上京闘争を展開している韓国サンケン労組のキム・ウニョン副支会長からオンライン・アピール。「周辺住民のみなさん、お騒がせします。これはひとえにサンケン電気が労使の約束を破ったことに原因がある。このように本社前でオンラインで訴えることしかできないことをご理解ください。先日、日米の合弁企業である韓国ゲイツの労組が、米本社と労使交渉をした。国際投機資本が韓国ゲイツを買収しようとしていたが、これを阻んでいる。韓国進出企業と投機資本が絡んだ争議も、労使交渉で解決しようとしている。昨日、投機資本の買収に反対してストライキに立ち上がったホームプラス労組の集会に参加して青空を見上げた時、5年前の日本遠征闘争で日本のスッキリ晴れ渡った青空の下で行動したことを、思い出していた。悪辣な資本の攻勢に屈することなく立ち上がる労働者の姿が目に焼き付いた。その集会の中で『国際投機資本の買収を自分たちが阻止できるのか、勝てるのか』という声もあった。2年以上にわたる闘いで買収を阻止できる段階に来ていて、ストライキの構えで最終段階の交渉に臨もうとしている。巨大な国際投機資本の買収攻勢の中で、その巨大な力を跳ね返す段階をホームプラスの労働者は迎えている。私たちのサンケン電気に対する25年間の闘いも、必ず勝利する。この闘いは労働者の権利、生存権を守る闘いであり、日韓の労働者連帯闘争として進行している。サンケン電気が非道徳的な企業、労働者とその家族の権利を踏みにじる企業であること、民族差別をする企業であることを私たちは知っている。必ず最後まで闘い勝利する。『闇は光に勝てない。嘘は真実に勝てない。不義は正義に勝てない』という歌の歌詞の通り、私たちの闘いも勝利に向かっている。時間を延ばして懐柔し、札束で頬を叩けばなんとかなるとサンケン電気は考えているかもしれないが、私たちは負けない。勝つまで闘うから、勝つしかない。ウソとペテンで不当逮捕された尾澤さんが7か月以上も拘束されたが最後は保釈されたように、真実は必ず明らかになる。時間はサンケン電気の味方ではない、労働者の側にある。私たちのかつて働いていた工場には別の会社が入り労働者が行き交っている。しかし、あの工場は私たちが働くべき工場だ。サンケン電気が韓国で事業するなら、そこには韓国サンケンの労働者が必ずいなければならず、私たちが必要だ。それができないなら、サンケン電気は韓国での事業から全て撤退すべきだ。サンケン電気は、必ず私たちとの交渉のテーブルにつかねばならない。韓国サンケン労働者の苦しみを解き、テント籠城の状態から、一日も早く普通の日常を取り戻す義務がある。韓国は寒波でとても寒い。日本も寒いと思います。どうぞ身体に気をつけて、2022年必ず勝利を掴み取りましょう!日本のみなさん、本当にありがとう。日韓労働者の連帯で、必ず勝利をつかみ取りましょう!闘争!」

馬山でテント籠城を続けるキム・ヒョンガン事務長が続く。「寒い中で厚着をしているので、昼は気温が上がるので汗を掻く。その汗で風邪を引く心配もある。日本も寒そうに見える。もし不当解雇が無ければ、いつもの服装でコーヒーを一杯飲んで、勤務に就いた。サンケン電気は全ての人を苦しめている。韓国サンケンの労働者の生活の糧を奪い、日本のみなさんには寒い中で闘う状況をつくっている。日本のみなさんの怒りを掻き立てるのは、違法廃業、不当解雇だ。サンケン電気に様々な批判が寄せられているが、まったく耳を傾けない。周辺住民にも迷惑をかけている。二度とこのような事態を起こさないという約束を住民にもしている。しかし、再び同じことをしている。約束を一つも守らない。サンケン電気にとって約束とは何なのか!『韓国の問題は韓国で』と言うが、百%子会社を不当に廃業にし、韓国で他の会社をつくって生産している。どういうことなのか!グローバル企業であるサンケン電気が、約束を軽んじてもいいという理屈は成り立たない。本社の指示に従うしかない100%子会社が解決できる問題ではない。一方的な清算・解雇を一日も早く撤回すべきだ。私は16年間一生懸命働いてきた。理由もなく解雇されて納得できるわけがない。サンケン電気のグループの中でも事業所の整理統合には話し合いをして解決にあたっていると聞いている。今回の事態はサンケン電気による、私たちに対する民族差別だ。現在の事態は、会社にとっても労働者にとってもいいことは何もない。会社の信用は失墜し、私たち労働者もつらい状況になる。しかし絶対にあきらめない。勝利するまで闘う。寒い中、風を引かないように気をつけてください。コロナが収まることを願いながら、きょうも力いっぱい闘います。闘争!」

埼玉市民の会、支援する会の仲間から発言があり、最後に正門前から本社に向かってシュプレヒコールを浴びせて、本社前行動を締め括り、志木駅に移動した。

≪1月13日 9時 志木駅南口「韓国サンケンの廃業の目的は、闘う労組を無くすことだ!」≫

埼玉市民の会の仲間の発言でスタート。
韓国サンケン労組のキム・ウニョン副支会長からオンライン・アピール。「闘いは一年をはるかに超えた。私たち韓国サンケン労組の仲間がよく歌った歌がある。『十年一緒に過ごして、初めて同志と呼べるね。お互いを大切にする気持ち、同志愛が深まれば同志だね。お互いの違いも、熱い心臓の熱をもってすれば溶かすことができる。お互いが生きていてこそ同志だね。計算抜きで付き合える、そういう間柄が同志だね。自分がしたいこともあるが、その前にしなければならないことをする間柄、それが同志だね。団結して連帯関係が作れれば、自らの思想も含めて裏切らず、仲間を尊重する、それが同志だね。』そういう歌に出てくるような関係が同志だと考えてきた。この歌を歌うたびに日本のみなさんのことを思い浮かべるようになった。これまでも試練があったが、再び立ち上がってくれた。そんな日本のみなさんのことを思うと同志とは何なのか考える。そして勝てるという自信が満ちてくる。オミクロン株で私たちが日本を訪問できるようになる日が遠のいているが、私たちは失望してはいない。韓国でも日本でも連帯する仲間がいることが私たちを奮い立たせる。長く苦しいサンケン電気との闘いが続いている。私たちは1年以上にわたるインドネシア移転阻止闘争などいくつもの闘いを展開してきた。5年前には日本に遠征もして、解雇を撤回させ、工場に戻ることができた。労使合意も交わしたが、これを踏みにじりコロナを利用して廃業を決めた。事前の説明も話し合いもなく、一方的に廃業を決めた。怒りがこみ上げた。赤字は嘘であり、グローバル企業が解決できない訳がない。廃業は、闘う労組を無くすのが唯一の目的だ。韓国の恩恵を受けて発展した企業がなぜ韓国の労働者を切り捨てることができるのか!労働者と家族を切り捨てるのか!利益を上げながら、社会的責任をはたさない、法律を捻じ曲げ、人の道に反することをしている。サンケン電気が真っ当な企業になるように、嘘をつかず、労働者との約束を守るように、抗議の声を寄せてください。私たちは二度目の冬を迎え、闘いを展開しています。 韓国では零下十度前後の寒い日が続いている。私たちが日常を取り戻せるように声を上げてください。日本のみなさんの闘いを記憶に刻んでいきます。2022年を勝利の年に!闘争!」 ペク・ウンジェさんが続く。「私たちのテントの前にある工場は他の企業の工場になった。門前には『韓国サンケンは廃業した』という張り紙があり、別の会社名が付いている。これまでサンケン電気のスローガンがあったところに『新しい考え、新しい創造』の言葉が張り付けてある。内装工事を続けていたが最近は10人前後の社員が毎日出入りし2階で機械の動く様子もある。私たちは外部の人間ということで中に入ることはできない。門の周辺には監視カメラもついた。信じることができない。気分が悪くなる。新しい会社を検索したところ他所にも工場がある。他の企業になっていることが信じられない。復帰すべき工場の様子にやるせない。簡単に解決できない事も確認している。しかし必ず現場に復帰するという気持ちは変わっていない。『始めがあれば終わりもある』『為せば成る』という言葉を信じて、闘う。」サンケン電気にみなさんの声を!正義が勝利できるように、力を貸してください!」

日韓ネットの仲間が発言。ゆいの会&ノレの会の仲間、サンケン太郎が「明日を信じて」などを熱唱。群馬合同労組、明大生協労組の仲間の発言で、志木駅南口の行動を終える。

≪1月13日正午 池袋東京事務所ビル前の昼休み集会「高橋社長は自ら決めた会社のCSRを守らない!」≫

昼休み集会前に、支援する会のメンバーは、いつものように南池袋の藤久ビル7階のサンケン電気東京事務所のI氏と面談した。韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長が、韓国政府の労働部(日本で言えば厚労省)が年末にサンケン電気本社に送付した公文書の取り扱いについてI氏に問いただした。「これまでも韓国与党の国会議員や道知事、道議会議員、市長、市議会からサンケン電気本社に廃業・解雇撤回を求める書簡を出しているが、全く無視して返事も出さない。今回の労働部の公文書をも無視することは、到底許されない。本社としての公式な立場、見解を出す必要がある。進出先の国家機関と協調しながら企業活動するのが当たり前で、グローバル企業であるサンケン電気がそれをしないのは理解できない。韓国の国家機関の公文書を日本の一私企業が無視すると、深刻な問題を引き起こす。サンケン電気の韓国での事業展開に支障が生じかねない、危険な行為だ。」と指摘し、改めて韓国サンケン労組との交渉を求めた。韓国労働部からの公文書は年明けに届いた模様だが、I氏は本社としての対応について明言を避けた。

正午からの昼休み集会には、冷たい風が吹きつける中、約40人の労働者・市民が集まった。埼玉市民の会の仲間、渡辺共同代表からの発言があり、韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長からオンライン・アピールが続いた。「闘いは550日目を迎えた。雨が降っても、雪が降っても、暑い夏でも共に闘ってくださることに感謝したい。馬山の工場前にテント籠城し、ソウル上京闘争を展開している。サンケン電気はまったく話し合いに応じない。時間が経てば疲れて倒れ起き上がれないと考えているのか?それとも自分たちが正しいと考えているのか?自分たちが全面的に正しいから国会議員も政府の関係機関にも無視し続けているのか?正しいと言うなら堂々と出てくるべきだ。疚しいことがあるのか、一向に姿を見せない。立派な理念を掲げるグローバル企業として批判され、まともな企業として認められないことを自覚すべきだ。なぜ労組との話し合いを拒むのか?サンケン電気と同じグループ会社の一員だが、尊重されていない。労組の闘いを嫌い、日本の市民ですら、でっち上げで逮捕させた、そういう企業だ。民主的な労組を毛嫌いし、組合を無くしたかったと考えるしかない。韓国での売上が220億円あるのに韓国サンケンだけ潰すことは考えられない。組合潰ししか考えられない。日本のグループ会社でのやり方と韓国のやり方があまりに違いすぎる。サンケン電気は韓国労働者の闘いを知るべきだ。民主的な労組を守るために、どれほど血みどろの闘いを積み重ねて来たかを知らねばならない。韓国サンケンは潰したが、ソウルにサンケン・コリアという営業所があり、LG電子と合弁してソウルにパワー&テクノロジーと言う研究開発会社を作った。それでいながら進出先の韓国労働部からの公文書にも回答せず、国会議員の文書を無視することが、なぜできるのか!非人道的な行いをひた隠しすることがたくさんあるからか?過ちをひた隠し、反抗すると暴力的に襲いかかることは絶対に許さない。脅迫や懐柔には応じない。民主労総の旗を守り続け、闘いを諦めない。サンケン電気の過ちを正し、闘いの正当性を明らかにしていく。問題解決の道は、自らの過ちを認め、話し合いをするしかない。私たちは必ずこの闘いを勝利で締めくくる。勝利の日には、日本の仲間のみなさんと喜びを分かち合う。寒い中、共に闘う日本の仲間に感謝したい。闘争!」

キム・ヒョンガン事務長が続ける。「新年が開けたが、韓国サンケン労組にとっては、何の変わりはない。昨年に引き続き馬山とソウルで闘っている。街角で市民に街頭宣伝をして、一つ一つの疑問に答える活動をしている。コロナが明けたら、すぐに日本に飛んで行って、みなさんの闘いに合流する。5年前の闘いで学んだことの一つは本社への道順だ。コロナで行けないのがもどかしい。池袋の市民のみなさん!この藤久ビルの中にサンケン電気という会社が入っている。サンケン電気は抗議活動で迷惑を被っていると言うが、労組を毛嫌いし、話し合いをしないサンケン電気の態度から発生している問題だ。私たちは会社の生産を妨害するようなことはまったくなかった。むしろ生産を滞らせたのは本社だ。無能力な韓国サンケン社長を正面に立てて、赤字を作らせ経営責任をとらない。労使合意を破ったのが韓国サンケンであり、それを指揮した本社だった。企業は利益を投資に回して新たな事業を展開する。しかし韓国サンケンの経営陣は何も事業展開しなかった。累積赤字が廃業の理由と言うが、度重なるリストラで慰労金や退職金を積み上げて赤字額が膨らんだ。なぜ慰労金や退職金が赤字に計上されるのか。サンケン電気のCSRの3番目には、人権尊重と労働権の尊重を掲げている。人種・性別・年齢で差別しないことも掲げている。しかし、日本で工場閉鎖するときには労組に説明し、話し合いをするが、韓国では話し合いを一切行わない。これはまぎれもなく民族差別であり、人種差別だ。自分たちでは労組を尊重すると言いながら話し合いを拒否するのは理解できない。高橋社長は自らが決めた会社のCSRを守らない。話にならない。和田会長は、社員がサンケン電気で働くことを喜びとしてほしいと言ったが、解雇されて誰が喜ぶのか?私たちの闘いが長引けば、私たちも苦しいが、会社のイメージダウンになる。長引けばこれ以上引き下がることも、引き下がる場所もない。私たちは留まることもできない、前進するしかない。工場に戻るときこそ私たちが歩みを止めるときだ。慰労金で闘いを止められると考えているなら、誤りだ。多くを望まない。工場で働き続けることが私たちの唯一の願いだ。明日を信じて闘う。共に闘いましょう!闘争!」

尾澤孝司さんの連れ合いの尾澤邦子さん、ユナイテッド航空争議団、女闘労倶楽部の発言が続き、最後に藤久ビル7階8階のサンケン電気東京事務所に向かってシュプレヒコールを浴びせて、第64回木曜行動を締め括った。

支援する会ニュースNO.65


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