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「週刊金曜日」ニュース : 持続不可能なリニア中央新幹線 | ||||||
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【1】注目の記事
【2】編集長コラム
【3】次号予告
【4】近刊のご案内
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【1】注目の記事
■持続不可能なリニア中央新幹線
最高時速500キロで、移動時間が大きく短縮されるというリニア中央新幹線。しかし建
設段階で枚挙にいとまがないほど問題が山積し、10月にはついに死亡事故まで起きた。ス
ピード化は人間に利便性という恩恵をもたらすが、一方で果てしない競争に駆り立て、生
物の限界を超える負荷を心身に与えもする。そのことに気づく余裕さえない私たちは、ど
んな社会をめざしているのだろうか。古典和歌の研究者でリニア訴訟原告団長である川村
晃生氏の問いかけに、まず耳を傾けたい。
●汽車の文明論
スピード化は人に幸福をもたらすか
川村晃生
●ついに死傷事故発生 それでも続く工事現場を直撃
連鎖する事故の背景に滲むJR東海の焦り
井澤宏明
“2021年秋、岐阜県のリニア工事現場で同工事初の作業員死亡事故が発生。それでも
JR東海は工事を再開するが、直後に今度は長野県でも事故が。焦りがさらなる事故
を誘発する可能性はないのか。”
●「残土」「水」「事故」「裁判」、今や四面楚歌のJR東海
問題続発、されど止まらぬ“悪夢の超特急”計画の現況
樫田秀樹
依然「2027年開業」が目標のリニア計画だが、静岡県ではいまだ本体工事にもかかれ
ず、もはや実現は困難な情勢だ。東京外かく環状道路事故の余波で住民の反対運動も活発
化し、JR東海にも焦りの色が濃くなってきた。
●本村伸子・衆院議員インタビュー
採算取れずになぜ強行?
3兆円の財投償還危うい事業 直ちに中止を!
公的資金を吸い込みながら、工事費は膨張するばかり。そもそも採算を度外視した事業が
なぜ許されるのか──。JR東海と国の責任を国会で追及してきた本村伸子・衆議院議員
(共産党)に、問題の背景や課題を聞いた
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【2】 編集長後記
2007年に上海を旅行した際、世界で唯一の高速リニア「上海トランスラピッド」に
乗った。14年も前の話なので記憶も曖昧だが、走り出してから間もなく体が浮くような感
覚になったのを覚えている。耳も痛くなった。それもそのはず。通常の営業運転では時速
430kmを出していたそうで、市街から空港までの走行時間はわずか7分20秒。確かに、
「あっという間に着いた」ことはしっかりと記憶している。
しかし、そんな早い乗り物が人体に影響を与えないと言えるだろうか。20年5月27日付
『東洋経済オンライン』によると、沿線住民が地元自治体に「磁場の発生や低周波による
人体への影響」を訴えていたという。
さて、日本でもJR東海が27年開業を目標にリニア計画を進めている。今号の特集では
、リニア中央新幹線の問題点についてさまざまな角度から探った。リニア中央新幹線が実
現すれば、品川から新大阪まで67分で行けるようになるというが、速さを追求することで
失われるものも大きいのではないか。(文聖姫)
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【3】2021年12月17日(1358)号予告
【新型コロナワクチン Q&A Part2】
●オミクロン株の登場でワクチン開発はどうなる?|天笠啓祐
●コロナ禍の課題と地域医療について語る
ライフスタイルの変化が女性の自殺増に影響|秋山晴康
【特集】NHK番組問題シリーズ
●企画提案者の新たな証言|臺宏士、本田雅和
【歓喜へのフーガ】
●日本とチェコの音楽教育の違いは「歌う」ということ
ヴァイオリニスト・黒沼ユリ子さん|聞き手 崔善愛
【映像】
●女工たちの言葉と歌を甦らせた映像作品「女の子たち 紡ぐと織る」 寺尾紗穂
さんと小林エリカさんに聞く
【東日本大震災】10年を経てもゆがみ続ける地震分析|林衛
【新・買ってはいけない】
●「重箱入りおせち」にも原材料名表記を求む|渡辺雄二
【花巻の風】
●生産から製作、販売まで花とともに生きる 藤原昭紀さんと岡居亜優美さん |北
山公路
【Tansa】●公害「PFOA」03|中川七海
【きんようぶんか・本】
●『「八月ジャーナリズム」と戦後日本』|粟野仁雄
●『すとまとねことがんけんしん』|北原みのり
●『日刊イ・スラ 私たちのあいだの話』|武田砂鉄
●『転んでもいい主義のあゆみ 日本のプラグマティズム入門』|長瀬海
【きんようぶんか・映画】
●『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』|さこうますみ
『なれのはて』|松村洋
【きんようぶんか・音楽】
●『=(イコールズ)』 エド・シーラン 近藤康太郎
【きんようぶんか・TV批評】水島宏明
【きんようぶんか・TVドキュメンタリー】
●12月17日からの番組|ワタナベ=アキラ
【強力連載】
●それでもそれでもそれでも|齋藤陽道
●風速計|中島岳志
●ジェンダー情報|宮本有紀
●金曜アンテナ
●言葉の広場/論考
●半田滋の新・安全保障論
●メディアウオッチ|太田啓子
●政治時評|長谷川綾
●経済私考|浜矩子
●さらん日記
●読者会から
●きんようびのはらっぱで
●橋本勝の風刺画報
●松崎菊也の無責任架空対談
●猫様|想田和弘
●ヒラ社長が行く|植村隆
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【4】近刊のご案内 http://www.kinyobi.co.jp/publish/index.php
★追悼 石牟礼道子 毒死列島 身悶えしつつ
石牟礼道子 田中優子 高峰武 宮本成美 1000円+税 A5判並製・104頁
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002593.php
『苦海浄土 わが水俣病』などの作品で知られる作家の石牟礼道子さんが2018年2月10日に
亡くなった。『週刊金曜日』立ち上げ時の編集委員でもあった石牟礼さんと現編集委員の
田中優子さんの対談を中心にブックレット化。
★日中戦争から80年 加害の歴史に向き合う
『週刊金曜日』編 1000円+税 A5判並製 136頁
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002464.php
今年は、日中全面戦争開始から八〇年。侵略戦争への深い反省から始まったはずの戦後は
いま、大きな危機に直面している。歴史歪曲主義者の安倍晋三首相はふたたび「戦争国家
」への道を暴走し、民主主義そのものが崩壊させられようとしている。私たちは、あらた
めてアジア太平洋戦争の実相をみつめ、いまと将来のために加害の事実を振り返り、向き
合う姿勢が必要だ。本ブックレットは日中戦争開始から八〇年となる二〇一七年七月から
一〇月の各月一回、「日中戦争80年共同キャンペーン実行委員会」が企画した学習会の
内容を再録したもの。
┃Kindle版┃原発の来た町──原発はこうして建てられた/伊方原発の30年
斉間満:著 Kindle 購入価格:700円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002524.php
「安全」であれば原発はよい、とは言えない。原発の建設や運転の過程ではさまざまな「
暴力」が吹き荒れ、またカネの力によって人々の心や生活を傷つけ、踏みにじってきた。
著者の斉間満さん(2006年10月17日永眠)は、伊方原発の誘致話が表面化して
以降、自らの一生をかけてこの問題に取り組んできた。新聞記者として、一人の住民とし
て、裁判の原告として長い長い闘いだった。
この書籍は、斉間満さんが2002年5月、南海日日新聞社から刊行した著書『原発の
来た町─原発はこうして建てられた/伊方原発の30年』を元に新たに編集した新版。伊方
原発のためになにが起きたかを知ることは、日本のエネルギー政策の今後を考えるために
必要だ。
【目次】
はじめに
まえがき(小出裕章)
【年表】伊方原発をめぐる動き
1.原発はこうして建てられた
2.安全協定無視の3号炉増設
3.出力調整試験
4.伊方原発のいま
5.原発と地域
あとがき
【筆者紹介】
斉間 満(さいま みつる・1943年生)
伊方原発建設当初、地方紙の記者として取材したのが伊方原発との関わりの始め。取材
していく中で地元にあるローカル紙が原発の危険性に少しも触れないことに疑問を感じて
焦りを覚える。経験も知識も資金も貧しい中ではあったが、地元で原発を批判していく必
要を強く感じて一九七五年「南海日日新聞社」を立ちあげる。以来一貫して原発反対と匿
名報道を貫き、伊方町を含む周辺の町や八幡浜市の人々に原発の危険性を伝え続けてきた
。
伊方原発二号炉設置許可取消裁判は、本人訴訟として起こされたが、原告の1人に加わ
り23年間法廷で闘った。しかし、2000年12月判決の4日前に持病の心臓病が原因
で脳梗塞を発病し、左半身不随車椅子生活の身となる。現在施設に通いながらリハビリに
励む傍ら、原発を止めるまで南海日日新聞を発行し続けることが自分のできる反原発運動
であると考え、同じ原告、反原発の仲間であり社員の一人である近藤誠さんの助けを得な
がら残された右手でワープロを打つ日々である。
2006年10月17日永眠。
┃Kindle版┃マイナンバー
明石昇二郎:著 Kindle 購入価格:500円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002448.php
「マイナンバー」の通知が始まった2015年10月から2年が経った。だが、便利になるどこ
ろか、さまざまな不具合が生じている。問題点を洗い直すとともに、「マイナンバー」に
よって余計な負担を強いられる市民一人ひとりが自衛策を考える上での"処方箋"を提供す
る。
┃Kindle版┃バラ色のひきこもり
勝山実:著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002203.php
「ひきこもり」というと、白い目で見られがち。
でも、当事者が日々、どんな思いで暮らしているのか、
その声が伝わることはほとんどありません。
高校3年生から45歳の今まで、ひきこもりを続ける
自称「ひきこもり名人」の勝山実さんに、
なぜにひきこもり続けるのか、
自身のひきこもり生活の極意を書いてもらいました。
┃Kindle版┃何がどうして発達障害
司馬理英子:著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002011.php
自分では気をつけているつもりなのに、「うっかり」ミスばかり。
時間やお金の管理も超苦手。
やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、何から手をつけたら……?
あの人ってなんでいつもいい加減なの!
スケジュールどおり仕事ができないし、融通も利かないし、
人の気持ちをわかろうともしない。社会人失格なんじゃないの?
本書は発達障害という切り口で、そんな悩みに迫ります。
近ごろメディアで取り上げられることの多い発達障害ですが、
肝心なのは周囲の対応であることは、あまり知られていません。
自分(あるいは相手)の言動に悩んだら、本書をひもといてみてください。
きっとそれまでとは違った視点で、
自分や相手のことを見つめられるようになりますよ。
┃Kindle版┃エシカルに暮らすための12条 地球市民として生きる知恵
古沢広祐(ふるさわ・こうゆう):著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002859.php
最近よく耳にする「エシカル」という言葉。
エコやオーガニックとちょっと似ていますが
生産者の人権や労働環境、商品生産の背景まで考慮する点が違います。
本書がグローバル化によって地球のすみずみにまで広がった生産・消費のつながりを
改めて考えるきっかけになればいいなと思います。
【『エシカルに暮らすための12条』目次】
はじめに
第1条 グリーン(環境)からエシカル(社会)へ
第2条 ファッションだってエシカルに
第3条 鰻を食べて大丈夫かな? 水産物こそエシカルでありたい
第4条 有機=エシカル? オーガニック認証への問い直し
第5条 森のエコラベル
第6条 動物福祉─アニマルウェルフェア 先を進む世界の動向
第7条 町ぐるみでエシカルめざす フェアトレードタウンの広がり
第8条 過熱するペットビジネス 輸入ペットの動向にも注意!!
第9条 日本にもある現代の奴隷制度
第10条 つくる責任・つかう責任 SDGsのゴール12
第11条 銀行・投融資を変えるエシカルなお金って?
第12条 『バナナと日本人』のその後
補論 日本でのエシカルの広がり──エシカル通信簿、ブラック企業大賞、地方での展開
【著者略歴】
古沢広祐(ふるさわ・こうゆう)
1950年生まれ。國學院大學経済学部教授、NPO「環境・持続社会」研究センター代表理事
。著書に『みんな幸せってどんな世界』(ほんの木)、『食べるってどんなこと? あな
たと考えたい命のつながりあい』(平凡社)、『地球文明ビジョン』(日本放送出版協会
)、共著に『フェアトレードビジネスモデルの新たな展開』(明石書店)など。関連する
トピック情報として、サステナブル・ブランドジャパン(SB-J)ネットサイト(http://w
ww.sustainablebrands.jp/)で連載コラムを掲載しています。
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