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入管はウィシュマさんを見殺しにした!〜弁護団「開示ビデオ」を見て確信

 ウィシュマさんが名古屋入管で死亡した事件。頑なに弁護団へのビデオ開示を拒んでいた入管庁だったが、一転して10月1日に開示することになった。5日の会見で指宿昭一弁護士は「一転したのは入管の心変わりではない。裁判所の決定で出さざるを得なくなったのだ」と語った。

 2月にウィシュマさんが、ベッドから落ちて床に2時間以上放置された様子を駒井弁護士は、紙にイラストを描いて説明した。「ウィシュマさんはスタッフを呼んだがきてくれない。体が動かず勢いをつけて上半身を起こそうとしたら、落下した。2人の職員が来たが、ベッドに戻すことができない。介護のプロでない職員はなにもできない。ウィシュマさんの苦しそうなうめき声が聞こえた」。

 指宿弁護士は3月はじめの亡くなる直前の様子を手振り身振りを交えて話した。「ああ担当さん、とウィシュマさんは呼んだ。そのあと泣き声。声はアーとかヤーとか、悲鳴にきこえた。職員たちがやってきたが、あせっていた。ウィシュマさんの顔の前で両手を振って、反応を確かめたが反応がなかった。亡くなった当日の3月6日の午前8時、ウィシュマさんはまったく動かない状態だった。それでなんですぐに救急車を呼ばないのか。ふつうの人なら呼ぶ。それが人間としてあたりまえ。上司の決裁を待っていたのではないか。救急車を呼んだのは14時15分。そして病院で死亡が確認された」。

 会見は怒りに包まれていた。指宿弁護士は最後にこう語った。「入管がビデオを隠してきた理由がわかった。ここに真実が映っているから。入管がウィシュマさんを見殺しにしたことが明らかになった。今回は見ただけで入管が持ち帰った。データを全面的に渡してほしい。国会議員にもみてもらいたい」と。

 弁護団にビデオが開示されたのは10月1日。遺族が国を相手に損害賠償を求める裁判の準備の中で、名古屋地裁が「証拠保全」の決定を出したことで実現した。(M)


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