韓国サンケン労組を支援する会、毎週木曜日抗議行動　9月17日第2回目報告

この日は、サンケン電気木曜日抗議行動の第2回目だ。40名近くが参加した。今回も韓国からはネットを通じて抗議の声を上げた。

●サンケン電気本社前

まず本社前では、出勤する社員たちに訴えながら、「赤字の責任をなぜ労働者にかぶせるのか」「赤字は経営の失敗によるもの」「赤字は作られたもの、計画的な赤字だ」とサンケン電気経営陣に対して責任を追及した。

今回は途中に日本側参加者もアピールした。3年前の来日した時も交流した所沢労音の方は、「会社を簡単に解散し労働者を解雇することは許せない」「韓国サンケン労組の方からとても励まされた、応援していきたい」と簡潔だがとても励まされるメッセージが伝えられた。途中ネットの接続が悪く中断したために少し時間オーバーで志木駅に移動した。

●志木駅前

志木駅前では、まず初めにジョニーＨさんが韓国民衆歌謡で有名な「朝露」、朝鮮民謡「舟歌（ペンノレ）」、ジョニーＨの持ち歌「かんしゃく玉」など3曲を日韓両国語で披露した。皆「清算撤回」の替え歌の歌詞だ。その日の朝に作ったというから凄い。続いて間に日本側の発言を挟みながら、ネットを通して韓国側が発言した。「サンケン電気は、多国籍企業が撤退するときは現地の労働組合と話し合うというOECDの企業行動基準に反している。一度もサンケン電気は話し合いをせず、組合を無視して一方的に解散を決定した」とグローバル企業と名乗るには恥ずかしい不当なことを行っている会社であると訴えていた。終わってすぐに池袋に移動。

●池袋・東京事務所前

池袋に着くとすぐに東京事務所のあるビルの7階に行くが、既に全てのドアは閉まっていて、入れないし、誰もでてこない。仕方がないので来訪の趣旨をゴア越しに伝えると、前回と同じく不当要求防止対策係の方が対応して「ここは交渉するところではない、対応する責任者はいない、話すことはない、帰ってくれ」というばかりで以降全く応答しなくなった。今回は韓国からキムウニョン副支会長が、ネット通じて、これまでの経過を詳しく述べ、解散を撤回することを強く要求した。しかし全く埒があかないので切り上げ、昼休み集会の準備に入った。

昼休み集会では、始めに「権兵衛さんの赤ちゃんは風邪ひいた」の替え歌で解散撤回を要求し、参加した市民団体、労組からの発言に移った。労組の発言の初めに解雇撤回闘争を闘いっている全労ユナイテッド航空分会が行い、次々と労組や争議団、解雇者の発言が続いた。沢山の参加者の発言に時間が足りないくらいだ。最後にキムウニョン副支会長が発言して、シュプレヒコールで締めくくった。

★韓国サンケン労組の執行部の皆さんの発言の要旨

「私たちは解散撤回まで日本のみなさんと共に闘う。韓国サンケン工場前にテントを張って毎日座り込みしている。会社は労働協約を守ると言いながら無視している。前言を簡単に翻す韓国サンケンの社長を信用出来ない。会社清算は赤字のためではない。労組のいる韓国サンケンに投資をしたくないというサンケン電気本社の意思だ。工場を稼働させて職場に戻せ！」

「韓国サンケンに働いて14年になる。入社当時は400人社員がいた。会社は事業の失敗を労働者に転嫁している。経営者の責任でありサンケン電気本社の責任だ。韓国の労働部が韓国サンケンに誠実な労使交渉を求めたが、会社は対応しない。サンケン電気本社は韓国サンケンに誠実な労使交渉を指示しなさい！」

「労使の約束はそんなに軽いのか？約束を守らず利益だけ考える会社になってほしくない。本社の和田社長に言いたい。人間は使い捨ての物ではない。働いている職場について私たちが堂々と語れる会社になって欲しい。会社を潰すのでなく再生させるために知恵を寄せて欲しい。」

「周辺の住民のみなさんにはお騒がせして申し訳ない。支援の日本のみなさんも体調に気をつけて欲しい。３年前のスローガンは「違法不当な解雇を撤回せよ」だった。今回とどこが違うのか？私たちだけでなく、日本のみなさんにも嘘をついてきた。嘘と偽りを重ねた結果の韓国サンケン電気の業績悪化だ。」

「会社解散発表から悔しさと怒りだけで生きてきた。和田社長は嘘と偽りを反省し会社解散を撤回すべきだ。本社が仕事を回せば韓国サンケンは再生する。」

「4年前にも解雇撤回闘争だ来日した時、志木駅南口で訴えた。その時の約束に反して、本社の方針で韓国サンケンは清算されようとしている。希望退職に応じた管理職の退職金は馬山地域で最高額と言われている。このことからも会社が負債で立ち行かないというのが嘘だとわかる。和田社長が決断すれば韓国サンケンは再稼働できる。」

「韓国サンケンに投資しないで外注先に仕事を回している。その外注先で作られた製品が韓国サンケン製として欧州に輸出されている！違法不当な解散を撤回せよ！コロナに打ち勝って我々は勝利する！」

報告＝尾沢孝司

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