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コロナに便乗した全員解雇を許さない!〜ロイヤルリムジン運転手が申し入れ


*申し入れのため事務所に向かう従業員たち

 4月11日午後2時。東京・銀座にある「ロイヤルリムジン東京」の事務所に、11名の従業員が詰めかけた。3月1日に業務を開始したばかりのタクシーハイヤー会社。ここを含め、六つの営業所を持つ「ロイヤルリムジングループ」(本社・江東区)は、4月8日、600人すべての社員に解雇通告を出した。「納得いかない」「どういう補償が得られるのか説明してほしい」。コロナ感染防止のために開け放たれた三階事務所の窓から、社長を問いただす従業員の切実な声が聞こえてくる。二時間後、外に出てきた社員の人たちに話を聞いた。


*写真=ロイヤルリムジン事務所

 ロイヤルリムジン東京は、東京五輪向けの乗客を見込んで、大手タクシー会社から優秀なドライバーを引き抜いたりしてきた。会社説明会があったのは二月半ば。すでにコロナの影響が出始めていたが「オリンピックもあるし、今は苦しくても希望があるから一緒に頑張ろう」という社長の熱意に感動し、前の職場を辞めて入社したという男性ドライバー(53歳/写真)もいた。

 それなのに、わずか一か月で全員解雇とは。しかもその間、社長からは何の説明もなかったという。「いつものように出社したら、いきなり解雇合意書にサインを求められた」「何の説明も受けず、わからないままサインしてしまった人も多い」。13日には事務所もたたむというのを知り、土壇場で運転手たちが社長に会いに行き、やっと「三月分の給与は支払う」ことを約束させたという。


 「会社あっての私たちなのに600人全員解雇なんて異常すぎる。コロナの影響で業績が悪化しているのはわかるが、会社の状況を説明したり、社員の希望を聞いたりする時間は十分にあったはず」とAさん(51歳・女性)は憤る。「合意書にサインしてほしい。そうしないと離職票が出せないから」と時折涙をみせて語ったという社長は、「解雇」という言葉を一切使わなかった。「自己都合で辞めたことにしたいのが見え見えだ」。
 この日の朝、Aさんは二名の仲間と労働組合(日本労働評議会)に入った。理由を尋ねると「説明責任を果たさない。こんなあり方が、子どもたちの代に引き継がれるのはゾっとするから」との答えが返ってきた。緊急事態宣言に便乗した解雇を許さない闘いが始まろうとしている。(堀切さとみ)


Created by staff01. Last modified on 2020-04-12 12:35:26 Copyright: Default

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