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戦後最大規模の労働運動弾圧「関西生コン事件」〜東京・大阪で連日シンポジウム


*16日の大阪会場

 「検証シンポジウム・関西生コン事件を考える」が、2月15日(土)東京・田町交通ビル6階ホールにて、翌日16日(日)大阪・阿倍野市民学習センター講堂にて連日開催された。戦後最大規模の労働運動弾圧「関西生コン事件」の問題点を、労働法、国際人権法、ジャーナリズムの観点から明らかにするシンポジウムは、両会場とも150名の参加者があった。大阪の会場は人があふれ、入りきれなかった方が70名以上にのぼる盛況ぶり。関西生コン事件では、のべ89名が逮捕され、のべ72名が起訴されている。委員長と副委員長は530日以上、拘留されたままだ。

 15日の東京会場では、鎌田慧さん(ルポライター・関西生コンを支援する会共同代表)が「警察権力が前面に出て労働運動を弾圧している。労働組合は民主主義の基盤なのに、戦後最大の弾圧が行われている。市民運動と労働運動がどう連帯していくのか問われている」と挨拶。パネラーとして登壇した毛塚勝利さん(労働法学研究者・元中央大学教授)は「労働法学を研究している私たちにとっても、未曾有の事件。争議行為は威力業務妨害、団体交渉を使用者側が嫌がれば強要になる。しかし、それを認めているのが労働基本権であり、労働法の大前提だ。国家権力が介入してきたことは極めて異常」と発言。安田浩一さん(ジャーナリスト)は「結成されて以来、常に弾圧されっぱなしの関西生コンは、まるで社会のリトマス試験紙。国家権力が今後進めていきたいことを、関西生コンで試しているかのようだ」と危機感をあらわした。

 両日登壇した申惠丰(しん・へぼん)さん(青山学院大学法学部教授・国際人権法/写真)は「このシンポジウムのために、国際労働機関(ILO)の過去の判例集を調べると、関西生コン事件にあてはまる例がいくつも出てきた。国際人権問題として、積極的にアピールしていくべきだ」と述べた。

 16日の大阪会場では、佐高信さん(評論家・関西生コンを支援する会共同代表)が「なぜ関西生コンが問題になるのか。とんでもないことばかり続ける安倍政治の一環だ。このシンポジウムで新たなるたたかいの糸口を見つけていこう」と挨拶。パネラーとして登壇した吉田美喜夫さん(立命館大学法学部教授/写真)は「労働基本権は憲法で保障されている。これは世界最高の水準だ。しかし、最近では労働組合活動が見えにくくなり、ストライキをする組合が少なくなった。がんばっている関西生コンは、どうしても目立ってしまう。目障りな関西生コンを叩けば、世の中が静かになると国家権力は考えている」と述べた。

 竹信三恵子さん(ジャーナリスト)は、ヘイトスピーチや差別主義者の団体が作成した動画の影響について「マスメディアで記者が報道しようとしても、デスクはネット上で動画やSNSをチェックし、記者の話をまともに聞いてくれないことが起こる。関西生コンについて、警察発表以外は報道されない『報道の真空地帯』となっていた」とし、雑誌『世界』での連載中の記事「ルポ 労組破壊−関西生コン事件とは何か−」を始める動機を語った。両日のコーディネーターを海渡雄一さん(弁護士・関西生コンを支援する会共同代表)が務めた。(報告:土屋トカチ)

*検証シンポジウム資料(pdf)


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