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同じ仕事なのに凄まじい格差!〜郵政非正規社員154名が集団訴訟を起こす

動画(原告の訴え)

 2月14日午前、差別是正を求めて郵政ユニオンの非正規社員154名が、全国で集団訴訟を提起した。損害賠償請求額は総額で2億5千万円である。午後3時半から衆院議員会館で報告集会があった。弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士は、「労働問題の係争でこれほど巨大な訴訟は歴史的だ。非正規が4割に達している今の社会へのインパクトも大きい。全国で一斉提訴する力があるのは郵政ユニオンしかない。たいしたものだ」とエールを送った。そして原告5人が提訴の思いを次々に語った。

 盛岡郵便局の細川さんは「東北は寒いところでの配達業務。だから正社員には1万円の寒冷地手当がある。しかしわれわれには一切ない。これではやる気が起きない」と。船橋郵便局の渡邊弘さん(63歳/写真下)は「郵便事業は非正規なしに成り立たない」と職場実態を報告した。「私の内勤の職場では正社員が22人に対して非正規社員は150人。非正規がいなければ回っていかない。今回私の請求額は276万円だがそのうち賞与は150万円。私は以前、正社員だったが、そのときは90万円もらっていた。ところが再雇用で非正規になった途端、2万2千円になった」とその凄まじい格差を語った。そしてこう続けた。「言い方は悪いが、郵便局の仕事は特別な能力を必要としない仕事。みんなまったく同じように働いている。それで3倍も格差をつける理由などない。私は正社員のほうを下げろと言ってはいない。同じ賃金体系をつくっていくことが大事だ」と。

 日本郵政グループは約40万人の職員がいるが、その半数が非正規社員である。年収は正社員が平均626万円に対して、非正規社員は231万円である。「労働契約法20条」に基く差別是正を求める裁判は、すでに11名の原告によって先行している。ここでは、住居手当、年末年始勤務手当、扶養手当、夏期・冬期休暇、無給の病気休暇などの格差は違法と、東京高裁、大阪高裁で判断され、現在最高裁で係争中である。郵政ユニオンは、先行訴訟の司法判断に基づき各種手当の差額を支払うよう会社に要求してきたが、まったく応じなかったため今回の154人提訴に踏み切った。原告団は「この訴訟は郵便局における非正規の働き方、働かせ方が『違法』であることを明確にさせるたたかいであり、また日本全体の雇用格差の是正につなげたい」と強調している。

 この間、会社とJP労組(24万人)との間で「正社員の待遇を下げて格差の是正を図る」動きが起きている。2018年春闘で合意した「住居手当の一部廃止」がそれだ。「異例の手当廃止」と報じられた禁じ手でもある。こうした労働者の分断を図り「悪平等」で逃げ切ろうとする会社の姿勢に、集会でも批判の声が強くあがっていた。(M)


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