*転載情報
土井敏邦です。
1990年代から断続的に続けてきたパレスチナ「ヨルダン川西岸」取材の集大成であるドキ
ュメンタリー映画『ヨルダン川西岸』(3部作)DVDが今月末に完成します。
編集に2年近い期間を要しました。
大学などの講義に使っていただけるように、それぞれを2部構成として1時間前後にまと
めました。
「ヨルダン川西岸」の現状と根源的な問題をつぶさに記録した歴史的な映像です。
―土井敏邦・ドキュメンタリー映画―
「ヨルダン川西岸」 (3部作)
(サイト: http://doi-toshikuni.net/j/westbank/)
【概要】
「オスロ合意」(1993年)で実現するはずだった「パレスチナ国家」建設の基盤は今、侵
蝕され、実現の希望は閉ざされようとしている。
西岸最大の都市ヘブロンでは、街の中心部に住み着いたユダヤ人入植者たちの脅迫と暴
行によってパレスチナ人住民の生活と生命が脅かされ、「自治」は有名無実化している。
ヨルダン川西岸の60%を占め、未だ “イスラエル占領下”にある「C地区」。この地域
がパレスチナ側に戻らなければ、「パレスチナ国家」の実現はない。しかしそこではイス
ラエルによってパレスチナ人住民の土地や水資源が奪われる一方、入植地が増殖され、着
実に“イスラエルへの併合”へ道をたどりつつある。とりわけ危機的な状況にあるのが、
「ヨルダン渓谷」と「南ヘブロン」である。
ヘブロンや「C地区」で何が起こっているのか――長期にわたって現地取材を続けてき
たジャーナリスト・土井敏邦が、西岸でパレスチナ人住民が土地や水資源を奪われ、様々
な制限や圧力で土地から追われようとする “構造的な暴力”の実態と背景を報告する。
【第一章 「ヘブロン」】 (第一部・73分/第二部・71分)
西岸最大の都市ヘブロン。パレスチナ人20万人が暮らすこの街の中心部に800人ほどのユ
ダヤ人入植者が住み着き、彼らを守るため数百人のイスラエル兵と警察官が常駐する。街
の中心で暮らす
パレスチナ人の家屋は没収・買収され、そこは次々と入植地に変っていく。そのヘブロン
の現状と共に、入植者やイスラエルの軍と警察による日常的な恐喝や暴行に怯えながらも
、先祖代々の家と
土地を死守しようとするパレスチナ人住民たちの闘いとその声を伝える。
【第二章 「ヨルダン渓谷」】
〈2007年4月」〉 (54分)
ヨルダン渓谷最大の農村に住み込み、住民の生活とその環境をつぶさに追う。また近隣の
ユダヤ人入植地の実態と、「生きるため」に入植地で働かざるをえない住民の“経済的な
従属化”の現状と
背景を描く。
〈2016年11月〉 (58分)
イスラエルは、戦略上の重要性からヨルダン渓谷の“併合”をめざす。そのためにパ
レスチナ人住民の土地や水資源を収奪し、生活に不可欠なインフラ整備を阻止することに
よって、住民の
“間接的な追放”を狙う。そのイスラエルによる土地や水資源の収奪の実態、被害住民の
「オスロ合意」観、“土地”に対する思いを、証言によって報告する。
【第三章 「南ヘブロン」】 (第一部・43分/第二部・48分)
イスラエル政府によって「軍事制限区域」に指定されたパレスチナ人の15の村々。住民は
村で暮らすことが「違法」とされ、イスラエルの軍や警察によるインフラ整備の妨害や家
屋破壊、
土地没収にさらされる。一方で、ユダヤ人入植地が次々と建設され、入植者による住民へ
の恐喝・暴行が横行する。それらは、“「C地区」併合のための住民追放”というイスラ
エルの政策の一環で
あることを、2人のイスラエル人専門家が解説する。
DVD販売/【個人価格】8,000円 【団体価格】30,000円 (送料 無料)
【セット購入】「アミラ・ハス」(定価6,000)+「ヨルダン川西岸」(定価8,000円)
が12,000円
【申込先】 doitoshikuni@mail.goo.ne.jp <mailto:doitoshikuni@mail.goo.ne.jp>
【発売日】 2019年12月1日
お知らせ・【パレスチナは今どうなっているのか】
【日時】 12月1日(日) 午後1時半〜午後4時半
(休憩あり)開場:午後1時15分
【場所】 東京都・日比谷図書館/コンベンションホール(地下)
【報告】 川上泰徳氏(ジャーナリスト・元朝日新聞中東総局長)
鈴木啓之氏(東京大学特任准教授・パレスチナ研究)
土井敏邦 (ジャーナリスト)
【参加費】 1000円 (学生800円)
【主催】 土井敏邦 パレスチナ・記録の会
【問い合わせ先】doitoshikuni@mail.goo.ne.jp
Created by
staff01.
Last modified on 2019-11-18 08:00:57
Copyright:
Default