本文の先頭へ
LNJ Logo 無法警察に厳しい批判の声/職務質問拒否で暴行・逮捕・20日間拘留
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0707y
Status: published
View


無法警察に厳しい批判の声〜職務質問拒否で暴行・逮捕・20日間拘留


 *職務質問事件があったJR南千住駅前

 こんなことが許されるのか。警察官による職質を拒否しただけで暴行を受けて逮捕さ れ、20日間も身柄を拘束された市民がいた。7月7日、この事件が起きた東京・荒川区で開かれた抗議集会。天皇代替わりと東京五輪を控えてエスカレートする治安弾圧の無 法ぶりに、支援者、弁護士らから厳しい批判の声が上がった。

 今年3月24日深夜。友人と飲酒した後、JR南千住駅前の歩道でタバコを吸っていたAさ んは突然、南千住署員の職務質問を受けた。職質に対応するのはあくまで任意であ り、義務ではない。 口頭で質問を拒否すると、応援でパトカーを呼ばれ10人もの警察官に取り囲まれた。 身の危険を感じ電話で友人に助けを求めようとすると、携帯電話を振り落とされ、ベ ルトを引きちぎられるほどの力でパトカーに押し込まれた。この暴力的な逮捕劇を指 揮したのは、警視庁南千住警察署地域課の濱野誠巡査部長(当時)である。

■人生にかかわる長期拘留

 集会主催者「3・25南千住警察職質強要弾圧救援会」の報告によれば、Aさんは黙秘を 続けたが、拘留中に取調べはほとんど行なわれなかったという。私物はすべて弁護士 側が確保、家宅捜査もなかった。署前の激励行動では、トラメガの音声を聞いた隣房 から賛同の声すらあがった。それほどまでにでたらめな逮捕だった。

 発言に立った弁護士の吉田哲也さんは「職質はあくまで任意。身体に触れることや所 持品検査は許されない。録画や録音も有効だが特効薬はない。一から粘り強く抗議を するしかない」と助言した。

 山本志津弁護士は渋谷でデモ隊の監視をしていた時、なんと自らが「転び公妨」で検 挙の対象になった。公安警官を間近で撮影していると、突然その一人が視界から消え た。メディアの記者が「この人は弁護士だ」と指摘すると、転んで消えた警官は「紛 らわしいことするんじぇねぇよ」と吐き捨てた。

 「被疑事実がほとんどないにもかかわらず、裁判官は安易に拘留を認め延長まです る。一般市民が20日間も拘束されれば、仕事もできず家族にも負担がかかる。つまり その人の人生そのものにかかわる重大な出来事になる。そんな警察・裁判所を許して はいけない」と語気を強めた。

 休憩をはさんで第二部が始まった。森本孝子さん(平和憲法を守る荒川の会)は、活 動する地元で起きた今回の事件への支援を呼びかけていた。「いま急速に警察国家化 が進んでいる。関西空港では北朝鮮からの帰国者のお土産が『制裁の一環』として没 収された。アメリカに阿ながら福祉を切り捨てていく安倍政権を許さない」と語っ た。

 NPO法人コリアNGOセンターの金朋央さんは、街を歩けば毎日のように見かける 外国人に対する職質について報告。言葉や文化の違いに戸惑う彼ら彼女らの弱みにつ け込む、執拗さ、悪質さが目立つという。ある現場を見かねた金さんが身分を明かし 仲裁に入ると、警察官はコロリと態度を変えた。解決後当該は、助けた金さんに対し ても警戒を解かなかったというから問題は複雑だ。

 「大久保人権人民パトロール準備会」のBさんは、「警察じたいがレイシスト集団」 と断罪。大久保での職質は無差別でひどく、労組など地元の仲間とつながりつつ、肉 体的にも鍛錬を重ねていきたいと決意を述べた。

■SNSで対抗策を

 「明るい警察を実現する全国ネット」の清水勉弁護士は、現場の警察官の人権を守る 活動をしている。職質被害で最も多いのは深夜の男性の独り歩き。一方で警察官も厳 しい職質ノルマの達成に悩んでいる。警察を辞めても再就職は難しい。警察官は「能 力がないのに態度がでかい」と企業に敬遠されるからだ。もし職質被害に遭ったらや りとりをこっそりと録音することを勧めた。

 南千住職質研究会のCさんは、職質への怒りがSNSを通じて広がりを見せていること を紹介。「デモに来ないような人でも職質が任意であることは知っている。職質をは ね返す新たなテクニックや対抗策をネットで流せば」と今後の取り組みを提起した。

 集会会場は荒川区の中央に位置するサンパール荒川。デモ行進に出発する際には、向 い側の荒川警察署から多数の制服、私服警官が動員された。明治通りを大関横丁まで 進み、日光街道を北進して千住間道へと左折した。

 Aさんが拘束されていた南千住警察前では、道路幅いっぱいに広がるデモで抗議の意 思を示した。最後に弁護士立ち会いのもと、前述の巡査長はじめ今回の不当逮捕にか かわった地域課署員への調査と懲戒を求める書面を手渡した。

 救援会は、「違法職質は誰にも予想できず、また誰にでも起こりうる」と注意を喚起 する。本来任意であるはずの対応だが、警察の強引さに押され、長引く前に渋々応じ てしまうとういうのが現実だろう。だが「任意性」を担保し強化していくためには、 「警察の方にこそ、強引な職務質問をすれば面倒なことになると感じさせることが必 要ではないか」と問いかけている。一人ひとりの勇気が、圧倒的多数の人々を職質の 横暴から守ることにつながっていく。(Y)


Created by staff01. Last modified on 2018-07-12 20:35:16 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について