牧子嘉丸のショート・ワールド : 「アベどん、もうここらでよかろうかい」 | |
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「アベどん、もうここらでよかろうかい」
こんどの騒ぎは、明治14年に「官有物払い下げ事件」ちうのがあったが、あれとそっくりじゃ。これは薩摩の恥じゃが、北海道の官有地を当時の長官黒田清隆が同じ薩摩の政商五代友厚に二束三文で売り渡そうとしたんじゃ。この仲間うちの悪だくみが世間にばれて大騒ぎになった。 それにしても、左川とかいう元役人。公文書(くもんじょ)の改竄ちう、前代未聞の万死に価することをやりながら、お白洲では目ん玉ぐりぐりまわして知らぬ存ぜぬの一点張り。 いさぎよう非を認めればええもんを往生際の悪い。そうじゃけん、今度はアキエさーの責任じゃ、アキエさーを出せ、と世間は言い始めちょる。 アキエさーは夫のため、夫に喜んでもらおと思うて、おまんを応援する寺子屋建立ために籠の池に百両寄進したんじゃ。あげなおごじょは薩摩にもおらんど。あれはまっこと貞女の鑑じゃ。日本一の名誉校長じゃ。 それもこれもみんな、おぬしが悪いんじゃ。先代への負い目から、「大日の本」を取り戻すちゅうて大風呂敷を広げ、わしでもびっくりするような王政復古を唱えたからじゃ。 それにしても、おまんのまわりにおる家臣や家来ども、どげんもこげんもないほど腹黒か奴が多いのはなしてじゃ。なかには娘を手込めにしたとかいう不埒な者までおるそうじゃなかか。どいつもこいつも、口先では愛国じゃ、憂国じゃ言いながら、その裏ではカネやら利権やら出世やらをめぐっての悪算段。「男どもの悪だくみ」ちうて、アキエーさに写真まで撮られとる始末で、おはんらの野望を砕く獅子身中の虫とはこんことじゃ。 たしかにおいどんは憂国の至情で、西南の役を起こしてしもうた。 朝廷に弓引いたこのわしが、何かにつけ話題に上るのは、自分で言うのもおこがましいが、清廉潔白、無私無欲な性情をいささか評価してもろたからじゃと思うちょる。 おぬしはあの寺子屋の土地をめぐって、もし関わりがあったら、首相も議員も辞めると言うたが、こんままでは人間ば辞めにゃならんぞ。それこそ、「首相辞めますか、人間辞めますか」ちゅうとこまできちょるぞ。 何っ、まだ辞めんと。このたわけ。おまんはそれでも長州人か。情けなかー。 Created by staff01. Last modified on 2018-03-31 16:11:10 Copyright: Default |