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「誇りをもってフジビ闘争をやり切った」〜5年半の争議が解決

 2月21日、東京・荒川区のムーブ町屋ホールで開かれたフジビ闘争支援共闘会議第5回総会で、議長の久保聡さん(写真下)から「昨日会社側と和解協議があり、解決に至りました」と報告があった。

 荒川区西日暮里の富士美術印刷の中にあったフジ製版に労働組合が結成されたのは今から30年前。賃金や労働環境の改善を要求し、会社経営の不正までも追及して闘いぬいていた。2012年9月フジ製版は「破産」し、全社員が解雇された。労働組合つぶしの計画的な倒産だった。労組は背景資本の富士美術印刷に対し「親会社として責任をとれ」と訴え、雇用保障を要求し、社前抗議宣伝、座り込み、デモ、集会など闘ってきた。2014年1月には「フジビ闘争支援共闘会議」が結成され、闘いの輪が広がった。

 会社は、労働組合として行った争議行為を個人に転嫁する憲法違反の「スラップ訴訟」を起こした。東京地裁、高裁がこれを認める判決を出したことに対し、労組は2100通を超える不当判決破棄を求める団体署名などを集め、裁判所に提出した。しかし最高裁判所は昨年8月22日上告棄却の決定を下した。直後の8月末には弁護団に約410万円の支払い請求があった。当該は、いつ行われるかわからない強制執行攻撃と闘っていた。

 野中事務局長が経過報告を行い、「昨年11月、中労委で和解協議が開始され、2月20日、和解の調印が行われた。破産法の適用により、労働組合の団結の基盤である職場から排除され、困難な闘いを強いられた。しかし現場闘争を中心としながら、多くの仲間の暖かいご支援をいただき解決することができた」と話した。今後の予定として、フジビ闘争解決報告集会を5月24日に荒川区役所地下食堂で行うことが報告された。

 当該の全国一般東京労組フジビグループ分会の小金井分会長は「労働者の団結と連帯、そして闘いの現場は社前にあり地域にあり街頭にある。それを信じてこの5年半を闘ってきた。きついけれど貴重な体験をした。この経験を今後の運動に生かしていきたい」と話した。副分会長の関さんは「座り込みをしているときにいろんな方から声を掛けられ、励みになった。あきらめないことが一番の成果だったと思う」と話した。

 中原書記長は「破産から始まり、都労委の不当命令、スラップ訴訟の最高裁上告棄却など8回の不当決定、不当命令、不当判決を受けながら、ひるまずにやってきた。スラップ訴訟の地裁判決は仮執行宣言がついていたので、いつ強制執行があるかわからないという思いの中で、現在まで続いていた。やっと終わった。この5年半の闘いを共に闘いぬいた仲間たちと共に、誇りをもってこのフジビ闘争をやり切った思いでいっぱいだ。労働者のための政治、社会を、そして労働運動を再生するためにみなさんと共にこれからもがんばっていきたい」とあいさつした。〔尾澤邦子〕

*なお和解内容の詳細については非公開とのことです。


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