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〔週刊 本の発見〕『誰か故郷を想はざる―自叙伝らしくなく』 | |
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今よみがえるアクチュアルな視点●『誰か故郷を想はざる―自叙伝らしくなく』(寺山修司、角川書店、Kindle版:318円)/評者=大西赤人
最初に本書を読んだ17、8歳の頃、筆者は寺山の大ファンだった。評論『家出のすすめ』、『書を捨てよ、町へ出よう』、歌人、詩人、映画監督、そして劇団『天井桟敷』主宰者――今風に言えばマルチな才能を発揮していた寺山は既に確固たる存在だったが、それらにも増して大西にとっての彼は、競馬エッセイ、競馬コラム(『競馬場で逢おう』シリーズ)の書き手として魅力的だった。1973、74年は、地方競馬出身で中央競馬に挑んだ国民的人気馬・ハイセイコーによる第一次競馬ブームの時期であり、寺山はその担い手の一人でもあった。競走馬や騎手を実像を超えるほどに造形する書きぶりは実に巧みで、彼の文章のせいで故・吉永正人騎手に惚れ込んだし、�猊蕕韻襪犯修辰討い討眷磴�時もある�瓩箸いΔ茲Δ文斥佞磨磴譴拭�
「自分たちの反戦活動は、だれにもさし図されずに自立的にやってゆくのだ、といいながらも、反戦青年委員会は、いま三重に疎外されている。一つは体制側からの疎外であり、二つは反体制側からの疎外であり、三つは自らの個人生活からの疎外である」 現実とかけ離れた�犖諺朖瓩筬犁�構�瓩砲海世錣辰討い燭�のような寺山が、実は極めてアクチュアルな視点の持ち主でもあったことが判る。 1979年の初夏、筆者は、某週刊誌連載コラムに携わるメンバー顔合わせの際に、生前の寺山と一度だけ会ったことがある。席が離れていたので話す機会もなく、ようやく帰りのエレベーターに乗り込んで階下へ降りるまでの間、�犇デ蓮�好きなんです。良く読んでいます�甅爐△◆△修Δ覆鵑任垢��瓩噺斥佞鮓鬚錣掘�間近に迫っていた大きなレースに出る吉永騎手の馬に関して少し話した。数年後、大西の初めての書き下ろし推理小説刊行にあたり、彼に解説を依頼してもらったところ快諾してくれたのだが、予定よりも執筆に手間どり、ゲラを届けた時には寺山は体調を崩しており、1983年5月、47歳で亡くなってしまった。どんな物を書いてくれていたであろうか、未だに残念でならない。 *「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人・渡辺照子・志真秀弘・菊池恵介・佐々木有美ほかです。 Created by staff01. Last modified on 2017-09-07 13:33:35 Copyright: Default | |