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生きるためにもがき苦しむ人々を描く〜ケン・ローチ監督『わたしは、ダニエル・ブレイク』 | ||||||
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生きるためにもがき苦しむ人々を描く〜ケン・ローチ監督『わたしは、ダニエル・ブレイク』3月8日、東京・渋谷のユーロライブで、ケン・ローチ監督最新作品『わたしは、ダニエル・ブレイク』試写会&トークライブ(東京新聞・日本ファッション協会シネマ夢クラブ共催)が開催された。この作品は80歳のケン・ローチが引退を撤回して制作、カンヌ映画祭で監督二度目のパルムドーム賞を受賞した。
配給会社の株式会社バップと株式会社ロングライドは、有料入場者1名につき50円、ダニエルやケイティーのような境遇の方たちに寄付をする「ダニエル・ブレイク」基金(30年間)を設立した。 上映終了後、スクリーンに映されたビデオメッセージでケン・ローチは次のように語った。「生きるためにもがき苦しむ人々の普遍的な話を作りたいと思った。死に物狂いで助けを求めている人々に、国家がどれほどの関心を持って援助しているか、官僚的な手続きを利用しているか。そこには、明らかに残忍性が見てとれる。これに対する怒りが、本作のモチベーション。ところで、優秀な配給会社が『ダニエル・ブレイク基金』という素晴らしいアイデアを提供してくれたので、ぜひ賛同してほしい。しかし、チャリティーは一時的な対応でしかなく、政治の不公正さを隠してしまう。映画を観て、政治の不公正を公正にしていく行動をとってほしいというのが私の希望です」 アフタートークでは、情報社会研究者の塚越健司さんの司会でフードバンク山梨理事長の米山けい子さん、全国フードバンク推進委員会事務局長の米山広明さん、放送大学副学長の宮本みち子さんが登壇した。 米山けい子さんは「日本は恥の文化と言われるが、シングルマザーの家族に宅配するとき直接持っていかず郵送する。理由は『フードバンクの制服ではなく郵便局員でよかった。近所に知られなくてよかった』と言われるからだ。フードバンク利用者が集まってコミュニティーを形成することはできない。貧困の格差は見えにくく、繋ぎにくいので、現在、学校と連携し地域で解決する活動をしている」と語った。 米山広明さんは「フードバンクは協賛企業から寄付され施設などに送るが、ほとんどが個々別に配送する。貧困家庭では近所からわからないようにと光熱費や食費を削って生活している。当事者が貧困であることを声を上げにくいのだが、サポートする側が政策提言をする必要がある」と語った。 宮本いく子さんは「日本では、1980年代8人に1人が貧困だったが世間から気づかれなかった。現在は6人に1人が貧困でやっと世間から気づかれ始めたがまだまだ。日本で貧しさは気づかれにくい。貧困家庭での携帯電話所有率は高い。持たないと社会関係を失うからだ。携帯電話料金を支払うために食費を削る」 塚越健司さんは「弱者に制限を与える合理化の官僚組織のルールを是正しなくてはならない。役所の前で足踏みしている申請希望者に一緒についていく伴走型支援が必要とされている。ちなみに『わたしは、ダニエル・ブレイク』をすでに公開された韓国では、映画の主人公と同じ行動をした人が出てきて絶賛され『韓国のダニエル・ブレイク』と呼ばれている」 『わたしは、ダニエル・ブレイク』は3月18日(土)から、ヒューマントラストシネマ有楽町・新宿武蔵野館・立川シネマシティほか全国公開される。【ジョニーH】 *映画公式サイト http://danielblake.jp/ Created by staff01. Last modified on 2017-03-11 22:34:24 Copyright: Default |