2015年世界社会フォーラム 事前公式プログラム〜抄訳その1 | |||||||
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※ 世界社会フォーラム(以下WSF)では毎回分厚いプログラムが作成されています。 しかし、あまりの分量のため、これを訳すことは、これまでほとんど不可能でした。 幸いにも、今回のWSFではプログラムが事前に、インターネットで公開されています (無論、会場で配布されたものには訂正がはいっている可能性がありますが)。このイン ターネット版プログラムは、全体で88頁あり、アラビア語、フランス語、英語、スペイン 語で記載されています。ご関心ある方は、次のウェブサイトからダウンロードしてくださ い。 ⇒プログラム入手先 https://fsm2015.org/en/download-program [2015年3月24日閲覧] 全文の翻訳は、一人では不可能ですが、全体に関わる最初の20頁分程度を、何回かに分 けて、訳出していきたいと思います。 ※ 下記は、プログラムに付されている前文です。今回のWSFがチュニスで再度開催さ れた背景について述べています。 先ほど寺本さんが投稿されたベルハッセン・エヌーリさんのインタビュー( [labor-me mbers 39982] WSFレポート)と合わせて読むと、このWSF開催のコンテクストが理 解できると思います。 ---以下、翻訳--- 2015年世界社会フォーラム 事前公式プログラム――抄訳その1 〔前文〕 権利と尊厳を 親愛なる友人のみなさん 2011年1月14日の革命からわずか2年後、2013年3月に前回世界社会フォーラムの組織化 にチュニジアが成功しました。その後、きわめて微妙な治安状況の中、多種多様な組織・ 団体からからおよそ7万人が集い、170ヶ国、5000団体とともに、フォーラムの準備と組織 に貢献したチュニジア市民社会も力強く加わりました。それは、この地域の諸国が革命を 経る中にあって、チュニジアの経験の独特な性格と、その国民がなした進歩とを証明した のです。 しかしながら、〔革命後〕最初の選挙に続いた移行期は、まさに政治的ヴィジョンの欠 如という特徴を呈し、市民社会とその敵との対立激化や、恐怖を蔓延する過激主義的潮流 への優位の明け渡し、社会の願いに対する妨害などが試みられました。市民社会勢力は、 平和的闘争、デモ、ストライキといった運動を展開しましたが、それは、チュニジア国民 の願いに完全に応えるような、普遍的な権利価値に即した憲法ではなく、新たな移行期を もたらしました。しかしながら、この移行期は、三年に及ぶ脆弱な地域的状況とテロの脅 威にもかかわらず、平穏で安定した雰囲気の中での三段階の歴史的選挙――国会選挙、第 一回大統領選挙、第二回大統領投票――に結実しました。これは、チュニジアの経験の向 かう方 向の中で、重要な成果であり、希望であると考えられています。 親愛なる友人のみなさん、2013年のチュニジアでの社会フォーラムの開催は、ベン・ア リー的な独裁や経済・社会政策と闘い、その変革を求めるというマグレブでの兆候やその アフリカ的・世界的促進など、社会の動員に新たな息吹をもたらしました。 親愛なる友人のみなさん、民主主義と自由と多元主義への途上にあるチュニジアを今日 脅かしているのは、テロリストの攻撃ではありません。それは、市民社会の力によって、 すなわち市民社会による革命の目標の堅持と存続とによって、衰えています。むしろ脅威 なのは、経済的・社会的危機を確実に深める自由主義的アジェンダの再度の強制なのです 。 それゆえにこそ、チュニジアの民主化過程の成功のためばかりでなく、チュニジア社会 での闘いや反資本主義運動、そして自由主義的グローバリゼーションに抗する人々に示さ れている経路を導く経済的・社会的オルタナティブの模索のためにも、協働することが今 まで以上に求められているのです。 -- 原文 PROGRAMME FSM TUNIS 2015, pp. 1-2, https://fsm2015.org/en/download-program [2015年3月24日閲覧] (日本語訳 大屋定晴) ※訳者追記 前文にかんするかぎり、英語版はまったく意味がとれないものとなっています。それゆ えフランス語版を主とし、スペイン語版を適宜参照して、訳出しました。 Created by staff01. Last modified on 2015-03-26 21:04:23 Copyright: Default |