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たった一人で巨悪に立ち向かう男〜『裁判所前の男』を観て

3月17日、ドキュメンタリー映画『裁判所前の男』の完成試写会(主催=ビデオプレス)が開催され、約70人が集まった。以下、Y氏から感想が寄せられた。写真はレイバーネット編集部。

  *写真=支援者の花束を受ける大發気鵝扮Α 

 埋もれていた正義感、忘れかけた勇気を奮い立たせるような映画だ。3月17日、東京・中野の「なかのゼロ視聴覚ホール」で行なわれた完成試写会。上映されたのは『裁判所前の男』で、大眄菊鵑気鵑7年間を記録したドキュメンタリー作品だ。雨の日も風の日も、霞が関の裁判所合同庁舎前で、たった一人でトラメガを握り、裁判所を批判し続けてきた。裁判傍聴に訪れた人なら、一度は目にしたことがあるだろう。そんな大發気鵑2010年、裁判所から引きずり出させる際に、守衛を殴ったという理由で逮捕されてしまう。突然の身柄拘束。実はこれには伏線があった。

 試写会であいさつに立った制作者の松原明さん(ビデオプレス)は、意外な言葉を口にする。「今日は本当の意味の試写会。実はこの作品をDVDにして販売する予定はない。自主上映はやっていきたいとは考えているが…」。松原さんによれば、今日の観客の反応次第でさらに編集を加えるという。きわどくリスクの高いシーンが多く含まれるのが、その理由なのか。

 このドキュメンタリーを通じて、傍聴者を公然かつ暴力的に排除する裁判所の無法ぶりが暴露される。429号法廷は、戒厳令さながらの警備法廷と化していた。2013年5月の経産省前テントひろばの裁判のときには、警備法廷の使用に反対して支援者らが庁内で座り込みを行ない、審理を大法廷に変更させた実例も紹介されている。

 刑事事件の有罪率は99%を超えるという。結局のところ、裁判所もまた国家の一機関に過ぎないのであり、裁判官たちは権力と最高裁の意向に沿った結論を出す。それに歯向かう者は容赦なく退廷させ、あげくの果てに有罪・実刑判決を連発する。

 三権分立はどこへやら。自己保身と出世のために、不条理や理不尽もおかまいなし。そんな人間たちが上から目線で、ろくに審議もせず善良な市民を裁いているから、えん罪が後を絶たない。 知られざる闇の世界に光を当て、義憤に駆られて告発したのが、大眄菊鵑気鵑世辰拭

 制作サイドの意思に反して、会場からは「ぜひ多くの人に見て欲しい」という声が相次いだ。私も同感である。「それで責任を問われたら、全部私にかぶせてもらって結構です」―参加者から花 束を受け取った大發気鵑篭擦鯆イ襦

 度を越した個人崇拝には注意が必要だが、それでも人を引きつけてしまう魅力が、大發気鵑砲呂△襦世間体を気にするお連れ合いさんとは、よくケンカをしたという。子どもたちを立派に育て、孫に囲まれたおじいちゃんが、ある日突然、逮捕・拘留され姿を消す。ご家族の心配も察して余りある。お互いを思う夫婦の心が、価値観の違いを越えて、この闘いを支えてきた。

 「やっぱり娑婆のほうがいいでしょう?」の問いに「娑婆に出ても夢も希望もない。拘置所と変わりませんよ」と答える大發気鵝7佐を終えた今もなお、不動の信念をのぞかせている。

 下町生まれの下町育ち。平凡な市民が、たった一人で巨悪に立ち向かっている。堂々とした振る舞いはまさに「主権在民」を体現している。大高さんがオートバイで再び裁判所前に乗りつけるラストシーン。その排気音は力強くそして頼もしく、私たちを鼓舞するのだ。(Y)

●『裁判所前の男』HP


Created by staff01. Last modified on 2015-03-20 20:52:21 Copyright: Default

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