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福島県知事選挙をめぐって(1)〜経産官僚らの描いた構図でいいのか

 フクシマ陽太です。

 9.26官邸前行動、継続が大切とのレイバーネットの記事(木下昌明氏の元気なお姿もあり)、心から敬意を表します。日本の原発全てを廃炉にし、再稼働しないのは当然の事です。福島第一原発大事故=犯罪以後は今更議論の余地はありません。しかし、実現するにはどうすればという難問に対し、多くの方々が行動していることに頭が下がります。しかし、原発再稼働反対という運動だけでは、フクシマの本質的問題は何も解決しません。

 福島県知事選挙の候補者の構図には、既成政党には期待できないとフクシマは心底がっかりしています。環境省、経産省ら国の官僚が仕掛けたであろう「美味しんぼ問題」(2014、5月)を思い出してほしい。「放射線の影響で鼻血が出る」、「除染をしても汚染は取れない」、「福島はもう住めない、安全には暮らせない」との漫画の記述に対し、風評を助長するものとして佐藤雄平県知事が抗議した。たかだか漫画(失礼)に抗議とは異例で大げさです。県はUNSCEARやWHOが一般住民と大多数の原発従事者にも将来にも被曝による健康影響の増加は予想されないとする評価を根拠に、否定した。

 除染の実情をみると、撒き散らされた放射性物質の根本的除去には程遠く、福島はもう住めないとは真実でしょう。民主党政権から自民党政権に変わっても、官僚の原発事故の対応は恐ろしいほどに 変わりません。避難指示区域をできるだけ小さな範囲に止めて避難者の数を少なくし、通常の年間1ミリを20ミリ(粗雑な積算で)とする乱暴な基準に上げ、効果のない除染を唱えて、福島県に人々を強制的に住ませている。この人非人で悪徳な官僚らのフクシマを見捨てる政策が白昼堂々と三年半経過して着々と進行する。前首相の菅、野田、安倍氏は官僚のいいなりになって操られるまま。多少の犠牲はやむを得ないとうそぶいて。

 内閣府に巣食う専門家グループ長瀧、山下俊一らは政権交代しても官僚の施策に科学という嘘を掲げてお墨付きをあたえている。彼らは原発を推進してきた経産官僚とともに、UNSCEARやWHO、ICRP等の国際原子力ムラの一員だ。 

 福島県知事選の争点は原発再稼働や廃炉が争点ではない。この国際原子力ムラが認めない低線量被曝、内部被曝を日々受け続けるフクシマの救出策にほかならない。    佐藤雄平氏は国の官僚と二人三脚で、県民の健康と安全を全く考えない施策を進めてきた。3号機へのプルサーマル導入、3月19日からアドバイザーに山下俊一氏を招請して、健康に影響はないと嘘っぱちのキャンペーン、スピーディデータの廃棄、ヨウ素服用させずと数々の過ちを犯した。知事候補の内堀副知事もまた同じく政府官僚と一体でこれらの政策を進めてきた。

 つまり、雄平が引退したのは、内堀に譲り、自民、公明、民主、社民の相乗りをするためだった。経産官僚らの描いた構図のとおりだ。争点は低線量被曝に日々さらされるフクシマの救出なのに、これらに加えて共産党もまたこの争点にまるで関心がない。ただ一人井戸川克隆前双葉町長だけが正面から公約に掲げた。

 安倍政権打倒は当然だが、このスローガンで政党の得票を増やしたところで、フクシマの惨状は絶対変わらない。例えば井戸川氏の提言のようなフクシマを救う具体的な施策の提案とその実現を心から望む。

*筆者は福島県在住


Created by staff01. Last modified on 2014-09-28 11:26:31 Copyright: Default

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