本文の先頭へ
LNJ Logo 海員組合職員・岸本恵美さんの解雇無効判決出る
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0918kaiin
Status: published
View


海員組合職員・岸本恵美さんの解雇無効判決出る

2011年4月、海員組合は勤続26年のベテラン事務職員・岸本恵美さん(写真)を「パソコンの私的利用」を理由に休職処分にし、同10月に解雇した。9月13日東京地裁は、休職処分と解雇の無効、バックペイ支払を命じる判決を出した。海員組合では2004年に熾烈な権力闘争が発生。以来、解雇・降格・イヤガラセ配転が続き、現職組合長が前組合長を提訴するなど、組織内で20件近い係争が生じている。裁判で解雇無効になったのは岸本さんで3人目。今年4月には、組合内に従業員労組も結成された。他にも裁判3件、労働審判1件、不当労働行為審査1件(海員組合が被申立人)が係属中。(竹中正陽)

以下は声明

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

声明 全日本海員組合の変革のために

全日本海員組合事務職員・岸本恵美の地位確認を求める訴訟について、本日東京地裁民事第36部(坂本浩志裁判長)は、解雇無効・従業員地位保全を認める判決を出しました。ここに判決の内容を紹介し、今後の活動に向けた決意を表明します。

 判決の概要

本件訴訟における原告岸本の請求内容は、ゝ擔処分の撤回・休職処分中の賃金差額の支払、解雇撤回・解雇中の賃金差額の支払、精神的損害に対する慰謝料・弁護士費用として金60万円の支払、ち塙腟ヾ愡罎悗亮婪疂犬侶悩棔△任△蠅泙靴拭これに対し判決は、休職処分と解雇の撤回、賃金差額の支払を命じましたが、他の部分については棄却しました。

 判決の意義

判決は、事実認定において原告の主張の殆どを採用し、請求の核心的部分を認めました。また、処分理由に根拠がなく、被告組合の処分権の濫用を明確に断罪しました。従って、完全勝利に限りなく近い判決であると考えます。

これは、今日までご尽力頂いた組合従業員とOB・OGの方々、組合員、労働争議や労働裁判を闘われている皆さんのご支援の賜物と感謝しております。

また判決は、2008年以来生じている他の組織内裁判の勝利に続くもので、現在も被告内において数々の圧力に無言で耐えている従業員に対し、大きな希望を与えることは間違いありません。私たちは、被告組合が本判決を期に率直に反省し、控訴を断念するよう希望するものです。

他方、認められなかった点については、本件訴訟が単に原告個人が受けた迫害にとどまらず、被告従業員、ひいては被告所属組合員全体の問題であること。従って、今後の組合運動の方向性に関わる重要な問題であることを、主張・立証する活動が不足していたことを示しています。私たちはこれを戒めとして、今後従業員と組合員のより一層連携した活動を作っていきたいと思います。

 海員組合の現状

全日本海員組合は1896年に設立された日本最初の労働団体である海員倶楽部を起源とし、敗戦直後の1945年10月に設立されました。以来、産業別全国組織として、日本の労働運動のみならず、世界の船員の労働条件・労働環境の向上に貢献してきた輝かしい歴史を有しています。

しかし近年、外国航路における便宜置籍船の増加、国際的な漁業規制等を背景として組合員が減少する中で、2004年、組合幹部による権力抗争が発生し、組織を2分する熾烈な役員選挙戦が繰り広げられました。以来今日まで解雇・降格・イヤガラセ配転など、およそ労働組合として考えられないほど冷酷かつ非情な人事が強行され、数多くの従業員が志半ばで退職を余儀なくされました。その結果、組織内では訴訟が絶えることがなく、その大部分において被告組合が敗訴してきました。

また一昨年来、従業員規定の改定が一方的に行われ、懲戒解雇を始めとする懲罰規定の新設、再雇用職員の労働条件の低下、退職手当・外国勤務手当の改悪が行われた結果、今年4月には「全日本海員組合従業員労働組合」が結成されるに至りました。今日海員組合は、結成以来最大の転機を迎えていると言って過言ではありません。

 変革への決意

世界経済の停滞、漁業の国際規制、国内流通分野の規制緩和により競争が激化する今日、外航・水産・フェリー・内航・港湾の全部門において、船員の雇用と労働条件は脅かされ、今ほど労働組合の真価が問われている時はありません。

このような時期にあって、海員組合が組合員ひいては全船員のための活動に邁進するためには、組合内において民主主義を確立することが急務であると考えます。組織内で自由・平等な討論が保障され、組合員、従業員が一丸となって活動に参加できる開かれた組織でなければ、今日の事態を打開することは決して出来ません。

私たちは、海員組合が日本国憲法、ならびに労働基準法を始めとする関係法令を遵守し、労働者の権利を守り発展させる模範を自ら示すことを求めます。

また私たちは、海員組合が組合民主主義を基盤に据え、組合員、全ての日本人船員、ひいては世界中の船員が国際平和の下で、安心かつ快適に働ける環境を作るため先頭に立って闘うことを求めます。 私たちは、そのような組合を取り戻すために、引き続き奮闘する決意です。

2013年9月13日

全日本海員組合事務職員・岸本恵美
海員組合事務職員・岸本恵美さんを励ます会
代理人弁護士・萩尾健太


Created by staff01. Last modified on 2013-09-18 17:17:37 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について