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LNJ Logo 東部労組 : HTS支部塩田委員長の職場復帰が実現しました!
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みなさま

全国一般東京東部労組委員長の菅野です。

不当な「アサイン停止」(事実上の解雇)撤回を求めて4年間闘ってきた全国一
般東京東部労組HTS(阪急トラベルサポート)支部塩田委員長(写真)の職場復帰が実
現しました!

阪急交通社の旅行に添乗員を派遣する株式会社阪急トラベルサポート所属の添乗
員である塩田卓嗣さんは2007年1月、労働条件の改善を求めて仲間たちと全
国一般東京東部労組HTS(阪急トラベルサポート)支部を立ち上げました。

実態としては常用雇用であるにもかかわらず、ツアーがある時にだけ雇用契約を
締結する「登録型派遣」という雇用契約を理由に、塩田さんら添乗員は雇用保険
・社会保険未加入、有給休暇の取得も認められないという劣悪な労働条件で働い
てきました。また、1日12時間を超える長時間労働にもかかわらず「事業場外
みなし労働」(偽装みなし労働)を理由に残業代・深夜手当も支払われていない
という状況でした。このような劣悪な労働条件を、塩田さんらHTS支部は会社
との団体交渉、さまざまな行動、マスコミへの働きかけを通じてひとつひとつ改
善し、その結果、業務の簡略化、雇用保険・社会保険加入、有給休暇の取得を会
社に認めさせるなどの成果をかちとってきました。

2008年7月、塩田さんは組合活動の一環として週刊誌「週刊金曜日」の取材
に応じ、派遣添乗員の過酷な労働環境と労働組合結成の経緯が「週刊金曜日」翌
年2月20日号に掲載されました。これに対し阪急トラベルサポートは同年3月
18日、取材に応じただけの、文責もなく発行主体でもない塩田さんに対して、
「記事の内容は虚偽の事実」とし、「今後、添乗業務のアサイン(仕事の割当)
をしない」と通告してきたのです。

登録型派遣の添乗員である塩田さんにとって「アサイン停止」(今後の添乗業務
を与えない)は解雇と同じ意味を持ちます。派遣添乗員の待遇改善を先頭でたた
かってきた塩田さんを見せしめにした組合つぶしであり「不当解雇」であるのは
明らかでした。組合は同年5月、東京都労働委員会(都労委)に不当労働行為の
救済申し立てを行いました。

2011年2月、都労委は塩田さんへの「アサイン停止」(事実上の解雇)が不
当労働行為であり、塩田さんを添乗業務に復帰させることを阪急トラベルサポー
トに命令しました。組合勝利の命令です。しかし、阪急トラベルサポートはこの
都労委命令を不服として、都労委の上級審である中央労働委員会(中労委)に
「再審査申し立て」を行いました。これに対し同年11月、中労委も「アサイン
停止は不当労働行為」と会社を断罪しました。会社はこの中労委命令にも従わず、
中労委を相手に命令の取消を求め行政訴訟を提起しました。しかし東京地裁は今
年3月27日、会社の訴えを棄却しました。都労委・中労委に続き、三度にわた
り会社の不当労働行為が断罪されたのです。

この判決と同日、中労委が申し立てていた「緊急命令」を認容する決定が東京地
裁からありました。「緊急命令」とは、労働委員会が発した救済命令を不服とし
て使用者が裁判所に行政訴訟を提起した場合、裁判所が使用者に対し、行政訴訟
の判決が確定するまでの間救済命令を履行するよう命令する、つまり、「裁判
(行政訴訟)で争いを続けたとしても、労働委員会の命令は守りなさい」という
「争いの引き延ばし」に対する救済制度です。

これにより、たとえ控訴したとしても会社は塩田さんを職場に復帰させなければ
ならないことになりました。また、緊急命令の決定に対する使用者側からの異議
申立てはできず、「従うか」「従わないか」の二者択一を会社に迫ることとなり
ました。さらに、緊急命令を履行しない使用者には過料の制裁が科されます。組
合はこの緊急命令を背景に塩田さんの職場復帰実現を会社に迫りました。そして
5月10日、塩田さんは会社と面談を行い、その場で塩田さんへのアサイン停止
が解除されました。ついに職場復帰が実現することになりました。

4年間にわたる闘いの中で、多くの仲間から物心両面にわたり、暖かい支援を受
けることができました。また、労働委員会・法廷闘争にあたっては、鴨田哲郎弁
護士・棗一郎弁護士・小川英郎弁護士・蟹江鬼太郎弁護士・松浪恵弁護士という
強力な弁護団にご尽力をいただきました。

アサイン停止直後には雨宮処凛さん、宇都宮健児さん、佐高信さん、中島岳志さ
ん、湯浅誠さんの5人が呼びかけ人となり、「言論の自由」および報道に対する
挑戦として「塩田さんへの事実上の解雇を許さない!文化人・言論人アピール」
運動を展開してきました。この運動には、本多勝一さん、落合恵子さんをはじめ、
多くの文化人・言論人の方が激励のアピールを寄せてくださいました。

週刊金曜日では、この問題について折に触れ記事を掲載していただくとともに、
塩田さんを支援するためのツアーも開催していただきました。また、週刊金曜日
が阪急トラベルサポートを相手取った裁判の提起というかたちで支援をしていた
だきました。

多くの方々からカンパもいただきました。みなさまのご支援・激励を力に、職場
復帰をかちとることができました。改めて御礼申し上げます。


派遣添乗員の待遇改善をめぐる闘いはまだ終わってはいません。「事業場外みな
し労働」(偽装みなし労働)撤廃を求める不払い残業代請求訴訟については、高
裁判決を不服として会社が上告中です。長時間・過重労働是正を求める闘いはこ
れからも続いていきます。 HTS支部は今回の塩田さんの職場復帰を大きな契
機に、すべての闘いに勝利する決意を固めています。今後もみなさまのご支援・
激励をお願いするとともに、改めまして塩田さん職場復帰の闘いへのご支援に感
謝・御礼申し上げます。

以 上

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    全国一般東京東部労働組合
    執行委員長  菅野 存
TEL:03-3604-5983 FAX:03-3690-1154
Mail:info@toburoso.org
HP:http://www.toburoso.org/

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