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LNJ Logo 判決声明:反リストラ産経労「不当労働行為」事件・不当判決
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判決声明

 本日、東京高等裁判所第2民事部(大橋寛明裁判長)は、控訴人「労働組合・反リストラ・マスコミ労働者会議・産経委員会」(反リストラ産経労。以下「控訴人組合」)の請求を棄却する不当判決を言い渡した。事実認定及び法律判断を誤った正義を顧みない不当判決であり、怒りを込めて弾劾する。

1 事案の概要
 本件訴訟は、中央労働委員会による労働者の権利擁護機関としての役割放棄と、社会の公器たるマスコミにおける労働組合つぶしを許さず、控訴人組合が、中労委による以下のような不当な本件命令の取消を求めて提起したものである。
 すなわち、本件は、フジサンケイグループの株式会社日本工業新聞社の従業員で、同社東京本社に所属する論説委員だった、控訴人組合の委員長松沢弘が、1994年1月28日に、会社に対して控訴人組合の結成を通知し、団体交渉を要求したところ、_饉劼同年2月1日に、松沢に対し千葉支局の支局長への配転を命じ、同日、控訴人組合が会社従業員らに配布した機関紙を会社が強制的に回収し、9義平輿塙腓27回にわたって申し入れた、松沢の不当配転の撤回等を議題とする団体交渉を正当な理由なく拒否し続け、い弔い砲脇映9月22日付で、千葉支局長としての業務命令違反を理由に松沢を懲戒解雇したという事案である。
 上記,らい旅坩戮蓮△い困譴睿働者の権利を守るため会社に異を唱えようとする控訴人組合に対する嫌悪の意思を動機とする、不当労働行為であることは明らかである。そこで控訴人組合は、同年2月4日に、上記,らの行為が不当労働行為に該当するとして、東京都労働委員会に対し、救済を申し立てた。解雇後には、い砲弔い討睇堙労働行為として追加の救済申立を行った。 
一方で松沢は、1996年5月8日に、東京地方裁判所に、解雇無効による雇用関係確認を請求する訴訟を提起し、同裁判所は、2002年5月31日、解雇の無効を認める判決を下した。
 ところが、2003年2月25日、同解雇無効訴訟控訴審において東京高等裁判所は、一審判決を取り消し、松沢を逆転敗訴させた。
 そして、2006年12月6日、都労委は、上記高裁判決が確定するまで、実に13年近くもの間、控訴人組合の申立を放置した末、不当にも救済申立を棄却する命令を交付した。控訴人組合は、同年12月19日、都労委命令の取消と救済を求め、中央労働委員会に対し再審査を申し立てたが、2008年5月23日、中労委は不当にも、会社による上記の一連の行為が、いずれも不当労働行為に該当しないとして、再審査申立を棄却する命令を交付した。
 控訴人組合は、同年11月18日、上記の中労委命令の取り消しを求めて、東京地方裁判所に対し本件行政訴訟を提起したが、2010年9月30日、東京地裁は、不当にも上記,らい旅坩戮垢戮討砲弔不当労働行為性を否定し、不当な中労委命令を追認する請求棄却判決を下した。そこで控訴人組合は、同年10月13日、東京高裁に対し控訴した。

2 本件判決の評価
本判決は、まず、会社の控訴人組合に対する不当労働行為意思について、1994年1月28日に控訴人組合が会社に対し組合結成通告をしていたにもかかわらず、「本件配転、本件機関紙回収及び平成6年1月28日〜同年2月3日の団体交渉拒否の時点においては、会社にこの認識が十分になかったというべき」と、明らかに矛盾した認定をしている。判決は、松沢個人に対しその20年間に及ぶ組合活動を理由に会社が嫌悪の意思を有していた可能性を認めつつ、組合員資格がなかったわずか2年間の存在を理由に、本件の一連の会社の行為に対する決定的動機ではないと認定している。そしてその結果、 銑ち瓦討砲弔い堂饉劼良堙労働行為意思を否定している。
また、本件では会社の元専務取締役の録音供述を証拠として提出し、さらに同人の証人尋問を行い、不当労働行為意思を裏付ける供述の信用性を認めたにもかかわらず、不当労働行為意思を認めなかった。中でも、親会社である産経新聞社の意向が懲戒解雇の決定に影響していることを認めつつ、何の理由もなく会社の不当労働行為意思を否定している。
本件機関紙配布妨害についても、地裁判決をなぞった判断に終始している。
本件団交拒否についても、議事録作成と社内での団交に控訴人組合が固執したとして、不当労働行為に該当しないとしている。
本件懲戒解雇についても、会社の主張のみを鵜呑みにし、新聞記者の実態、支局長としての業務を行えば「会社の利益代表者」とされ、同業務を行わなければ懲戒解雇の危険にさらされるという松沢の置かれた状況等を一切考慮していない。
 このように、本判決は、松沢が解雇されるまでの個別具体的な事実、及び解雇に至るまでの一連の流れに対し一切目をつむり、産経新聞グループ内において労働者の正当な権利の確保のために闘ってきた松沢及び控訴人組合の団結権の重要性を、著しく軽視するものであって、極めて不当かつ不合理な判決である。また、団結権侵害の早期かつ柔軟な救済という、労働委員会の制度趣旨、役割に全く考慮しておらず、法的安定性・統一性なる観点から結論を先取りしたものと考えざるを得ない。
 したがって、控訴人組合は、かかる不当な判決を到底受け入れることはできない。直ちに上告し、納得のいく解決に向けて邁進する決意である。
 これまでの各位のご支援、ご協力にこころより感謝するとともに、控訴人組合の勝訴が確定するまで、引き続きご支援、ご協力をお願いする次第である。

2012年10月25日

控訴人 労働組合・反リストラ・マスコミ労働者会議・産経委員会
不当労働行為救済命令取消訴訟控訴人弁護団


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