本文の先頭へ
LNJ Logo 報告 : ハルモニたちの切実な訴え〜「河野談話見直し論に反撃する!」緊急集会
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0921hokoku
Status: published
View


9月21日(金)東京の早稲田奉仕園リバティーホールにおいて、韓国の日本軍「慰安婦」被害者を囲んで「河野談話見直し論に反撃する!」緊急集会が行われました。

1993年に公表された「慰安婦関係調査結果発表に関する内閣官房長官談話」(河野談話)は、日本軍「慰安婦」問題について、軍の関与を認め、「慰安婦」の募集や移送について強制を認めるものでした。今年8月、韓国の李明博大統領は「慰安婦」問題について改めて正当な解決を日本政府に求めました。これに対し、橋下大阪市長、石原都知事、安倍元首相などが、「強制の証拠はない」「河野談話を見直すべき」などと発言しています。

緊急集会では、関東学院大学教授の林博史さん(写真上)が河野談話見直し論に反論する講演を行いました。「強制連行だけが問題なのか、だまして連れて行くこと自体が犯罪である」「中国やインドネシアなどの占領地では、軍による暴力的な連行があったことを多くの日本軍将兵が証言している」「東京裁判、日本の裁判所による事実認定で多くの証拠・証言が出ている」「韓国の憲法裁判所が最も重要視したのは人間としての尊厳と価値だ」など話しました。

韓国から来日したキム・ボクトンハルモニ(写真上)は「私は15才の時、日本で軍服をつくる工場へ行くように命令された。そむいたら家の財産没収と言われた。連れて行かれた所は陸軍第15師団本部で、台湾、タイ、スマトラ、シンガポールなどの慰安所だった」「生きた証拠がここにいる。日本政府は一日も早く過ちに気づいて認めてほしい。被害者が死んでしまう前に謝罪してほしい」と訴えました。

イ・ヨンスハルモニ(写真上)は、「日本は妄言ばかり言っている」「私は連行された台湾のシンチクで慰安所の調査をして全て明らかになっている。証人もいる。日本政府は解決する気がないのか。私は歴史の生き証人としてここにいる。日本政府は法的賠償をすべきだ」と訴えました。

被害者と共に来日した韓国挺身隊問題対策協議会のユン・ミヒャン代表は「日本には革命が必要ですね。加害事実が告発されることもなく、加害者が処罰されることもなく歳月が流れた。加害者が自ら気づいて謝罪をすべきだ」「大手をふるっている加害者たちに対して、被害者同士手をつなぐこと、連帯することが大事」と話しました。

また日本の市民へのメッセージとしてハルモニたちからは「日本政府に過去のまちがいを清算するようさせてほしい」「日本政府に対し、強く言ってほしい」と言われました。またユン代表(写真上)からは「9月26、27日に韓米日軍事訓練が行われるが、みなさんは知っているだろうか。政治を監視すること、議員を監視し、要望を出すことが必要。また若い人たちとインターネットでつながり、事実を知らせていくことが大事」と話しました。

ハルモニたちの切実な訴えと、ユン代表の的確な指摘に身の引き締まる集会でした。(尾澤邦子)


Created by staff01. Last modified on 2012-09-25 11:15:28 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について