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*以下は、「レイバーネットTV」第23号放送(2011.11.17)の全テキスト版です。ご活用ください。作成=ゆか。下段のスナップ写真の撮影は杭迫隆太さん。なお、アーカイブはこちらをご覧ください。http://www.ustream.tv/recorded/18570691

キャスター右:土屋 トカチさん
キャスター左:松元 ちえさん

土屋:はぁ?(怒)

松元:こんばんは(笑)。労働者の、労働者による、労働者のためのメディア、レイバーネットTVの時間がやってまいりました。キャスターの松元ちえです。

土屋:はい、あの、臨時のキャンプのような事態になっておりますけども。キャスターの土屋トカチです。今、やってるのかやってないのかも私にはわかりませんけども、とにかく始めます。はい。

松元:すみません。

土屋:30分以上遅れているので、ハッキリ言って放送事故ですけども、負けずに頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。

松元:大変申し訳ないです。

土屋:今日はこれから1時間ほどやりますけども、なるべくちゃんとやっていこうと思いますんで、お願いします。議題は、労働者性を訴えていた音楽家の方、原発の下請け労働の方、経済産業省前のテント村からの報告に、韓国の闘いの報告があります。
ということで、ワンポイント英会話です。

松元:やる?(笑)

土屋:放送事故です。(笑)なんて言いましょう?

松元:Happening!Accidents!想定外の事故でした、今日は本当に。低賃金労働だからだな。やっぱりコンピューターももう耐えられないと。

土屋:もうこういうね、みんなね、緊張した中でやっておりますけどね。最後までやり遂げようと思っておりますけども。

松元:すみません(笑)。今晩のレイバーネットTVは、いいですか?

土屋:はいいいですよ。

松元:今晩のレイバーネットTVは、新宿のバンブースタジオから放送しています。今日もたくさんの方がスタジオに、本当にたくさんの方がお集まりだったんですけども、残念です。機材のトラブルがありましたが。ツイッターなどでも是非ご意見などお寄せください。ハッシュタグ#labornettvです。まずは、今月のニュースダイジェストをお伝えします。尾澤さん、お願いします。

土屋:もう、無理だよ。こんなの、ないよ。

松元:やりづらいな(笑)。


【ニュースダイジェスト】

担当:尾澤 邦子さん

こんばんは。
震災から8ヶ月になる11月11日、経済産業省を取り囲む「人間の鎖」が行われました。「たそがれの経産省キャンドル包囲・人間の鎖アクション」としてよびかけられたこの行動には、あいにくの雨にもかかわらず、1300人が参加しました。宣伝カーでは俳優の山本太郎さんの発言や、制服向上委員会の歌などもありました。
東京メトロ・霞ヶ関駅の出入り口付近では、警官による規制が目立ち、やかましい警告を繰り返していました。しかし参加者は増え続け、午後7時を過ぎる頃には、人間の鎖が完成しました。傘をさし、カッパを着て、キャンドルを持ち、楽器が打ち鳴らされました。さまざまな趣向をこらし、「原発いらない」「再稼働するな」と訴えていました。寒さの中で立ち続ける人々の表情は明るく、あちこちで連帯の会話が交わされていました。つないだ手はしっかりと握られ、かけ声と共に高々と掲げられました。「原発はいらない」1300人の叫びが、冷たい雨をはね返し、経済産業省を包みました。
(経産省前テントひろばHP= http://tentohiroba.tumblr.com/ )

次は、「不当解雇とたたかう日本航空労働者を支える会」結成のニュースです。
昨年の大晦日、日本航空(JAL)は、165名の労働者を解雇しました。その後、148名が解雇の撤回を求めて東京地裁に提訴し、「整理解雇の四要件」を無視したJALの乱暴なやり方が、明らかにされてきました。このような中、11月7日、「不当解雇とたたかう日本航空労働者を支える会」結成集会が文京区民センターで開催されました。
乗員・客室乗務員原告をはじめとし、さまざまな労働組合・団体など381名の結集で会場は満員、熱気あふれる集会となりました。集会は、「あの空へかえろう」の合唱でスタート。裁判担当の山口弁護士から裁判の状況報告、日本労働弁護団会長宮里弁護士から「JAL闘争の意義」と題したミニ講演、柚木康子「支える会」事務局長から今後の運動方針の提起を受けました。そして原告団から、職場復帰の決意が表明されました。
(「支える会」入会のお願いPDF= http://www.jalgkd146.org/files/no00068.pdf )


次は、「被災地に共同食堂を建設しよう」という呼びかけです。
3月11日の震災直後から救援物資を被災地に届け、また炊き出しなどの活動を行ってきた「名無しの震災救援団」が呼びかけています。
共同食堂のイメージは、被災者住民自らが運営する。事業体づくりをはかる。食の提供とともにコミュニティーセンターの役割をめざす。社会的弱者・マイノリティーに開かれた場所をつくる。炊き出し、仮設住宅訪問など救援・復興ボランティアの拠り所とする。などです。まず最初の共同食堂は、南三陸町の旧志津川高校避難所スタッフが運営します。
「煉瓦をひとつひとつ積み上げるように、被災地に共同食堂を一緒につくりましょう」「一煉瓦一万円基金」に参加してくださいと呼びかけています。
基金への参加申込みは、「名無しの震災救援団」ホームページからできますので、ごらんください。
(名無しの震災救援団HP= http://74no9endan.web.fc2.com/ )

さて、韓国の釜山、韓進重工業の整理解雇をめぐる労使交渉が、労働者側の勝利で、11月9日妥結しました。
(写真= http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/strike/2011fall/1320937564151Staff )
309日間、85号クレーンで高空籠城を行っていた民主労総釜山本部のキム・ジンスク指導委員は、歩いてクレーンから降りてきました。
85号クレーンは、2003年に当時韓進重工業労組支会長だったキム・ジュイクさんが、会社に対し構造調整の中断と労働条件の改善を要求し129日間籠城のあと、首をつって自決したクレーンです。
今年1月6日、キム・ジンスクさんは、単独で35mの85号クレーンに上がり、整理解雇撤回を要求して籠城を始めました。それから309日後、ジンスクさんは生きて降りてきました。そしてこのように語りました。
「今、解雇者、被解雇者の区分がなくなりました。100%ではなくても、私もみなさんも、みんな最善を尽くしてきました」「今日からが新しい開始で、出発です。笑いながら、最後まで闘いましょう。闘争!トゥジェン!」

以上、ニュースダイジェストでした。

土屋:はい、尾澤さんありがとうございました。続きましてはお久しぶりの【ザ 争議】のコーナーです。


【ザ 争議】

ゲスト:音楽家ユニオン 元新国立劇場合唱団員 八重樫 節子さん

松元:はい。今日は、音楽家ユニオン、元新国立劇場合唱団員の八重樫節子さんにおこしいただいています。八重樫さん、こんばんは。

八重樫:こんばんは。

松元:すみません、ずっとお待たせしまして。

土屋:トラブル続きでね、本当に申し訳ありませんね。

松元:でも待たされたこの争議も、何年ですかね?

八重樫:8年半、ぐらい経ちました。

松元:8年半。8年半でやっと結果が出ましたが。改めておめでとうございます。

八重樫:ありがとうございます。(拍手)

松元:ここで勝利の争議の報告をするのってそんなに多くないんですけど、でもその中でも大きな争議で、8年半も続いたという。その争議の争点なんですけれども。八重樫さんはまず、オペラ歌手であられて、元新国立劇場合唱団員ということなんですけれども。これは新国立劇場対、で裁判をされてたんですよね。

八重樫:そうですね、はい。

松元:その争点というのは?

八重樫:元々は、オペラ劇場の合唱団員というのは継続雇用して、レパートリーを蓄積していかないと、ちゃんとした合唱団は育たない、ということで。私もちゃんと仕事してきたつもりですので、クビになるいわれはない、ということで争議を始めたんですが、それで裁判を起こしたところ、労働者ではない、と。労基法も労組法も適用されない、労働者ではないから、という門前払いの判決を受けてしまいまして、それで「音楽家だって労働者」というスローガンを掲げまして、闘ってきたわけです。

松元:それは要するに、新国立の方から指示、指揮命令が出てなかったということですか?

八重樫:いえいえとんでもないです。ちゃんと何時に来てどこで何を始めて、とか、全部決まっていますし、例えば遅刻したらお金はちゃんと引かれますし、逆に残業っていうか、オーバーすればもらえるという、そういうシステムになってますから、もうどうして労働者に扱われないのか、っていうのが全く信じられない状態だったんですけど。

土屋:お話聞くだけだと、どう考えても労働者ですよね。

松元:何年ぐらい働いておられたんですか?

八重樫:5シーズンなんですけど、もう5年ぐらいになりますかね。

松元:八重樫さん以外の他の団員の方々、例えば楽器を演奏される方々もそうなんですか?

八重樫:オーケストラの方々は、やっぱりちゃんと新国立劇場に備え付けられていなくて、東京フィルハーモニー管弦楽団と、東京交響楽団が、2つでローテーション組んでやっているという、そういうシステムなんですね。

松元:その方たちは、フルタイムか何か、別の契約があったりするんですかね?

八重樫:いやそれは、オーケストラで雇われている、という形でフルタイムですけど、新国立劇場がオーケストラを雇っているわけではないですね。

松元:では音楽家の方たちは、八重樫さんみたいに、それぞれ一人で移動されてるんですか?

八重樫:新国立劇場に皆通って稽古をするので、皆契約は1対1でするんですね。

松元:契約をされているのに、でも、労働者じゃない、って言われたんですか?

八重樫:ええ。私は元々その前、二期会合唱団という所で20年歌っていて、そこではちゃんと労働契約も結んでいて、労働組合もあったので、ですから同じ仕事なので当然そうなると思っていたら、怪我をしても労災もないし、勿論有給休暇もないし、なんかおかしいなぁ、と。そこまで考えなかったんですよね。そしたら、出演契約というのはいわゆる、業務委託契約に似た契約で、労働者として扱われてない、と争議始めてからわかったような感じですね。

松元:団体交渉もされたと思うんですけれども、交渉であちら側の言い分は?

八重樫:団体交渉がやれるまで8年かかったわけですけどね。やっと最高裁。そうなんです。最高裁が労働者性を認めてくれたんで、8年かかってやっと団体交渉に辿りついた、ということなんですけれども、まだ今のところ向こうは全然非を認めた態度ではないですね。私たちの要求にもゼロ回答です。

松元:それはすごく時間がかかってますね。最初労働者性がないから、労働者として認められなくて、要するにそれで組合に入る資格もないし、組合員であるわけがないということで。で、団体交渉拒否してもいい、ということですね。それが会社の言い分だと。じゃあ8年半で初めて団体交渉を。

八重樫:そうなんです。本当にこんな当り前のね。世界では、世界のオペラ劇場だったらもうあったり前のことが、8年もかかってしまったっていうのが、すごく悔しいですね。

松元:その世界のオペラ劇場では、例えばどこが?

八重樫:私は新国立劇場から推薦されて、ウイーン国立歌劇場の研修員として3ヶ月行ってきたことがありまして。そこではちゃんともうきちんと労働契約結んで、本当に誇りを持って、合唱団員の人たちが仕事をしてたんですけど、私たちの場合は、新国の場合は、翌年の身分が全くわからないので、本当に誇りは持てませんでしたね。どうなるかわからない。「あんな素晴らしい所で、建物やなんかは素晴らしくていいわね」って言われるんですけど、でも翌年どうなるかわかんないんじゃ、「でも…」という感じになってしまってなかなか誇りは持てませんでしたね。

松元:私も八重樫さんの争議の、例えば社前行動というんですか?新国立の前で行動があったり、色んな集会とかにも呼ばれて一緒に、支援のために参加させていただいたんですけれども、八重樫さんの争議の仕方っていうのは、やはり音楽家であられるので、皆さん仲間が音楽家な方が多いんですよね。それで一緒になってバイオリンを弾いて、行動で歌ったりされるんですけれども、やっぱりその、私たちレイバーネットでは文化を使って運動していく、争議をしていく、闘っていく、そういうのを元にしてるんですけども、また、そういった形で争議をしていきましょう、と言っているんですが、その効果っていうのはやっぱりありますか?

八重樫:そうですね。特に2年前ぐらいから全国各地に争議が広がっていって、それでまあ私、歌って訴えるっていうことが随分、去年一昨年あったものですから、それについての反響は本当に大きかったですね。でまあ、私自身も演奏ができるっていうことが、やっぱり一番幸せな闘い方をできたな、っていう気持ちは今思ってますね。まだ終わったわけではないですが。

松元:はい。じゃあ八重樫さんの。

土屋:実際にどんなステージをされているかっていうのをね。

<映像:コンサート 2010年、音楽を教える 2011年11月>

松元:ということですが。演奏さしてるのがとても幸せだ、という風に仰ってたんですけれども、やはり争議の最中っていうのは、新国立ではできないんですか?

八重樫:ええ、勿論それはもう。新国立劇場の合唱団の仕事だけではなくて、私が元々入っている二期会の方からも干されたような感じになってしまいましたので、合唱の仕事は全くできなくなったので、今は教えるほうでね、合唱団を教える仕事でね、食べてますけども。

松元:今回八重樫さん、新国立劇場で歌っておられた方たちもお仲間にたくさんおられると思うんですが、皆さんそういう契約、業務委託だという風に新国立が主張しているような契約なんですか?

八重樫:そうです。全員そうですね。

松元:そうすると、今回のこの八重樫さんの勝利によって、その皆さんというのは、やはりこの勝利は波及していくんですか?

八重樫:一応判決文は私個人ということになってるんですけども、でも世界中のオペラ劇場にアンケートを出して、オペラ劇団合唱団員だということも最高裁に提出してありますから、その意味で、当然、いくら新国が私だけにしか波及しないと言ってもそれは通らないことだと思いますし、現に音楽家にはまだこの判決で音楽家が解決したってことはないんですけども、他の非正規の方が直接雇用になったとかね、もう随分いくつもあるんです。なので、是非新国立劇場の合唱団員をきちんと安心して働けるようになるシステムができてほしいと思います。これによってね。

松元:音楽家の方もそうですけども、偽装請負という請負労働者です、という風にして会社側がそう主張していく、で、労働者性は本当は現場ではあるのにも関わらず、法令順守してないという所が、そんな会社はたくさんあると思います。なので、八重樫さんのこの裁判の勝利というのは、すごく意味があることだと思っているので、最高裁まで闘われたんですよね。

八重樫:ええ。

松元:「音楽家だって労働者」という、この冊子の中に、同じように労働者性を説いた裁判の例が。

八重樫:INAXと、ビクターと…。

松元:(ツイッターより)「前例がないのに、何故闘おうと思ったのですか?」という質問も出てますけれども。

八重樫:ああ前例がない…あまりそう思わないですけどもね。でも争議を起こした時点で、私女性では合唱団員の仕事を一番長くやってきた人間なので、これは黙ってはいられないと思いましたので。

土屋:それはご自分だけじゃなくて後輩のことも考えて。

八重樫:ええ、ええ。もちろんそうです。

松元:ということで八重樫さんのコンサート、これからもまだまだあります。特にこれからクリスマスシーズンとかにもなるので、「ニューイヤーオペラコンサート」と「うたとピアノのアンサンブルの世界」3月ですね。に、ありますので、是非こちらも。これはお仲間ですか?
(「ニューイヤーオペラコンサート」= http://kashiwa.info/event/event_view.cgi?mode=detail&num=8919 )
(「うたとピアノのアンサンブルの世界」= http://kashiwamusic.himegimi.jp/teien.html )


八重樫:そうです、はい。

土屋:「うたとピアノのアンサンブルの世界」は来年の3月ですか?

松元:はい。3月3日。

土屋:「ニューイヤーオペラコンサート」は1月8日ですね。

松元:八重樫さんはCDも出されてて。これはソロでやられてるんですか?

八重樫:そうです。リサイタルの、生の録音なんですけども。

松元:これを購入されたい方はどちらに連絡すればいいんでしょうか?

八重樫:今度レイバーフェスタで販売いたしますので、是非いらして買って頂ければうれしいです。

松元:レイバーフェスタ、12月4日です。ありがとうございます。宣伝をし合うという(笑)。「音楽家だって労働者」もレイバーフェスタで販売しますので。

土屋:これはでも本屋さんでも買えますね。

松元:これはとっても重要だと思います。労働者性っていうの。私も労働者性とって、闘いましたが負けましたので。

八重樫:そうですか。

土屋:勝った人と負けた人だ(笑)。

松元:八重樫さんの争議はとても重要な意味があったと思います。本当によかったです。これから後に続けるように支援して。まだまだたくさんいますからね。支援し続けていただきたいと思います。

八重樫:ええ。ありがとうございます。

松元:お仲間の労働者性のことも闘っていかれるんであれば、それもまた頑張っていただきたいと思いますので。ありがとうございました。

土屋:ありがとうございます。

八重樫:どうもありがとうございます。(拍手)

松元:次は【ミニ特集 原発下請け労働者 パート1】のコーナーです。


【ミニ特集 原発下請け労働者 パート1】

ゲスト:便利屋あうん 中村 光男さん

土屋:はい、今日のミニ特集。原発下請け労働、ということで、震災後3ヶ月に渡り、いわき市へ通って支援活動を続けておられる「便利屋 あうん」の中村光男さんにおこしいただいております。中村さん、どうもありがとうございます。

松元:こんばんは。

中村:こんばんは。

土屋:中村さんには、レイバーネットTVも協力している「反貧困TV」でも出ていただいて、「教えておじさん!反貧困版」というコーナーで出演もされています。

松元:すごい人気あるんだね。すごい人気。「中村さん面白い」とかいって。

中村:ホント(笑)?

土屋:ああ。今日もたくさん面白い話聞かせていただけると思うんでね。

中村:(笑)

松元:はい。ということで、3ヶ月支援に行ってらしたんですけれども、いわきの方に。どんな支援?やっぱり原発労働者向けの支援なんですか?

中村:いや、全然違います。震災の日、私船橋にいたんですけど、ともかくびっくりして。私が普段いる山谷のドヤ街はつぶれちゃったんじゃないだろうか、とか。自分たちが働いているちいちゃな「あうん」ていうね、会社があるんですけども、そこの建物は大丈夫だろうか、とか。

松元:古い。

中村:そうそうそう。それがもう心配で。普段1時間ぐらいで帰ってこれるんですけど、6時間ぐらいかけて帰って。その時ずっとラジオを聞いてたんですね。まあやっぱりすごい深刻だ、っていうことで。僕らはいつも日雇い労働者や野宿者の問題をやってきたもんですから、労働問題も重視するんですが、何より生きていくことが困難、ということで。これはもう、震災を受けて、何万何十万、ひょっとして何百万の方が、生きるか生きれないかの瀬戸際にいる、っていうことで。まあ僕らはほんと、少数で力弱いんですけど、何とか自分たちがやってきたことを基礎にして何かできないだろうか、っていうのを6時間の間ずっとそれを考えてた。

松元:その時大丈夫かなだとか考えなかったんですか?

中村:いやいやもうぜんっぜん連絡つかなくて。

松元:ああそうかそうか(笑)。

土屋:まあみんなね、そうでしたけどね。

中村:そう。んで、最初行ったのは3月の下旬に、福島から、いわば原発被害に遭った人たちが東京に避難してきて、東京武道館っていう足立区の武道館にいたんで、そこでちょっと飯作りとか、法律家の人たちと一緒に相談活動をやろう、まあやったんですけど最終的には。東京都はダメだ、っていうわけですね。一切やらせないと。一切やらせない、つったって…ということでいつもの山谷方式で、すぐ300人用の味噌汁の寸胴をドンっとこう置いたり、湯気の出てるご飯を3つも4つも置くと、当然避難所から皆出てきて。

松元:とにかくやっちゃえ、みたいなね(笑)。

中村:そうそうそう。んで女性たちは、ちいちゃな子ども向けに絵本読んだり、そういうことを無理やりやっちゃうと、中からわあっと皆出てきて。初めてそこであったかいものを食べることができたとか。で、子どもたちが遊ぶと、子どものお父さんやお母さんが「初めて笑顔を見た」っていう言葉を聞いたんですね。実は体育館の中で東京都の職員はどうしてたかっていうと、横一列に並んで、腕を組んで避難者をこう上から見張ってるという。(笑)

松元:公安みたい。

土屋:それで仕事してるんすかね。

松元:仕事してるつもりなんですかね。

中村:そういう状況で。実は福島のいわきの方にずっと通ってても、やっぱり避難所は、基本的にはそういう感じでした。いわゆる役所の方が、(腕組みで)こういう風にして、避難所に寝てる人たちとか、おしゃべりしてる人たちとかをじーっとこう見てる、っていうか。そういう光景でしたね。4月の始めに2、3、とこう仙台からいわきまで、自分たちで車でずーっと行ったんですね。降りてきたっていうか。もう時間過ぎてんで、言っても構わないと思うんですけど、めいっぱいガソリン積んで、(笑)ヤバイヤバイと言いながら、後ろの座席にめいっぱいガソリン積んで。

土屋:あ、最近?

中村:そうですそうです。

土屋:命がけですね。

中村:(笑)現地の人たちに提供しよう、っていうことで。まあ行ったわけです。

松元:あー、なるほど。

中村:現地の労働組合の方とかに案内してもらったんですけど、皆涙流して説明してるんですね。僕らに。ともかく見てくれ、って。…まあそういうことがあって。ただ僕ら、お金もないし、人もいないし、まあ言わば日帰りコースでできるところ、ってことで、最終的にはいわき市だったら日帰りで行ける、っていうことと、原発被災者も相当いわきに来てる、っていうことと、それから、2008年のリーマンショックん時に、非正規労働者がいわき市でものすごい勢いで解雇されてるんですね。そういうのを考えながら、いわき市で継続した取り組みをしていこう、っていうことで始めた、ということです。

松元:まあ今いわき市には、福島第一で作業されている労働者の人たちがいっぱい、ホテルで寝泊りしてたりするんですよね。その時はまだいらっしゃらなかったっていうことですか?

中村:いや、いたんだと思うんです。いたけど、近づけなかったっていうか。そもそも瓦礫片付けとか、鍼灸の治療をやったりして、避難所の方とお話したりってのをやったんですけど。まず避難所から断られたんですね。要りませんと。県外ボランティアは。で、どこにも行けなくって。で、地元の老人ホームの方と知り合って、1ヶ月貸してくれるってことで。そこで鍼灸治療をやったんです。最初はもう皆、顔がこわばっていて。ほぼ毎週末行ったんですけど。顔がこわばってて。段々、手品をやって皆を笑わせたりとか、子どもと一緒に学生たちが遊んで、とか。そういう風に、交流しながら少しずつ会話ができるようになった、っていうことがありますね。で、やっぱり目立ったのは障がい者を抱えたシングルマザーであるとか、障がい者自身もいましたけども。それから非正規の方が結構多かった、っていうのが印象に残ってます。

松元:その非正規のことなんですけど、今原発で作業されている方たちとかね、私こないだ取材するために元原発労働者の方にお聞きしたら、この間樋口さんが色々説明してくださったんですけど、8層9層の下請け会社が入ってるんですよね。何重にもつながっていると、やっぱり一番下で働いている労働者に行くお金っていうのは一日何千円のレベルなので、そういう人たちにはもう失うものが何もないから、取材したいんだったらその人たちに話を聞けっていう風に言われたんですよ。その時に、2層3層じゃなくって、6、7、8、9ぐらいあるよ、とかって言われて。その時に、話に聞いてたのは本当にそうだったんだ、っていう風に思ったんですけど。やっぱり、今、日雇い労働で、山谷ではそうじゃないかもしれないんですけども、大阪の釜ヶ崎のような所では、そこから手配師が原発の方に作業員として行く方を引き連れて行く、っていう話がありましたけど、で問題になりましたけど、そういうのについては、中村さんどういう風に思われます?

中村:釜ヶ崎の件は、あれがもう完全にクローズアップされて完全にもう見えなくなっちゃってる。もう目に見えるとこでは求人はしない、っていう形で、全く見えない、実態がわからない状態になってしまった。8次下請けとか7次6次下請けってのは、これは僕らにとっては当り前の世界です。別に原発の世界だけじゃない。僕ら国策事業っていうんですけど、国が関与する事業では、港湾であれ、道路であれ、いわば公共物ですよね。そういうものについては、もう当り前のように、5次6次7次下請けなんてのが、現実としてあるんです。だから皆さん、原発で、すごくうわっとこう6次下請け7次下請けってことで注目したんだけども、今なおそれは、いわゆる国策事業の中では当り前のように存在してる、っていうことなんですよ。不思議なのは、あれ法律違反じゃないの?っていう話が全然出てこない。なんで6次下請け7次下請けなんてのが可能なんだ?と。そもそも下請け関係、請負関係を結んでるの?って会社。

松元:それは結んでないですよね。

中村:うん結んでないわけですよ。だから、請負関係がないんだったら、どう考えても職安法違反なわけですよ。人を右から左へやって、ピンハネするわけですから。ですから、それが実は原発労働で今回注目されましたけど、ほぼ公共事業の場では当り前のように存在します。

松元:そうなんだ…。でもそのこともね、今のお話にあったんですけど、原発労働だけじゃないんだよ、って。私たちね、今原発労働、へえー7次も8次も9次もあるんだ、っていう風に思ってますけど、でも本当は自分たちの問題として考えなきゃいけない。まあこれはね、原発の放射能漏れ、爆発っていうのもそうですけれども、それ自体も自分たちの問題として考えなきゃいけないんですけれども、労働者、会社の雇用関係の問題、っていうのも別に原発だけじゃなくて、実は私たちにもありえる、っていうか、もう起こっていることなんだ、っていうのは、なかなかわかりづらかったんですけど。

中村:いやだから、例えば派遣法抜本改正がだいぶひどい話に進んでますけども。いわば派遣労働とかっていうのは、一つの雇用形態を表す名称であって、パート労働だって同じですよね。一つの雇用形態を表す。で、どちらにしろ非正規なんですよ。日雇いだって非正規。だから産業によってちょっと仕組みは違うけども、だからそういう意味では、原発労働の、あの労働のあり方っていうのは、皆共通した問題、非正規労働者にとっては共通の問題だという風に私は一つは思ってるっていうことと。もう一つは原発労働っていうと、福島第一原発の中の仕事っていう風に皆さん当然考えるわけだけど、実はもう東日本全域で、被曝労働が当り前の状況になってきているっていうことだと思うんですね。今山谷の仲間で何人かが郡山の下水道局のプラントの清掃に行ったんですけど、2万何千ベクレル。それで防護服を着てフルマスクで下水管の清掃やるんですね。それが今福島中で下水道と、それから清掃局の炉の仕事がどんどん出始めてるんですよ。都内も同じなんですよ。そう。江戸川区のあれがちょっと出ましたけどマスコミで。都内全域の清掃局と下水道局には、もう何万ベクレルというぐらいの廃棄物がストックされてて、もうそろそろ満杯状態になる。じゃあこれ誰が片付けるの?と。どう処理するの?と。いう話がもう目の前にきてて。その周辺で働く人たちは当然、量の上限、低いかもしれないけど、どちらにしろ、ある程度の被曝労働をせざるを得ない。今全港湾の方々も、東京湾に8000ベクレル以下のものは埋め立ててるんです、東京湾に。そうそうそうそう。で全港湾の方が今一番心配してるのは、一定程度埋め立てていくと、東京湾の海水が基準を超えちゃうんじゃないかと。世界的な基準ていうのがあるらしくて、それを超えると外国航路の船は一切入らない、という話になる。

松元:海外の企業が、撤退し始めてると。

中村:そうです、ええ。そうなるとほら、港湾労働ももうなくなっちゃいますから。結構その話も大きくて。だからある意味放射能被害っていうか内部被曝の問題とか、結局食料っていう話になりますけども、ある意味、労働の問題でも被曝労働っていうのが当り前のようにどこでもそういう状況になってきてるんじゃないか。そういう意味ではね、原発労働者だけの問題じゃなくって、労働の仕組みの問題も含めて、自分たちの問題でもあるんじゃないか、っていう風に考えてる、っていうことですね。

松元:ちょっとこれは付け足しておきたいと思ったんですけど。私2、3日前、二本松に取材に行ったんですけどその時に、3月の原発が爆発した直後に会った原発労働者の方にまた会えたんですよ。その当時は彼は、シュラウド清掃といって、本当は線量高いんですけど、こういう普通の作業服でやってた、っていう方なんですね。その人は、その直後には、原発が安全だって言われてたけど、安全じゃないっていうのがわかったと。一番中にいたんですよ、建屋の。炉の隣にね。

土屋:揺れてる時に?

松元:そうそう。天井が落ちてきたとかっていうのを聞いてたんで。その時にもう絶対に2度と戻らない、っていう風に言ってたんですけど、今回電話をしたら、新潟にいるんですよ。新潟の柏崎刈羽で働いてるって。で、同じ仕事をしてるんですけど。それで「こないだ、怖いからもう戻らないって言いましたよね?」って言ったら、「その時は怖かった。余震もかなり続いてたから。絶対戻りたくないって思ったけど、そのうちに慣れていく」しかもその慣れ以上に、仕事して食ってかなきゃいけないんですよね。だから、自分は本当は派遣労働だったわけですよ。だけどその派遣会社の社長が、もうやる気がなくて怖くて、自分は東京だか埼玉の方へ逃げてるんですね。だから、自分がやらなきゃしょうがないと思った、というので派遣会社を立ち上げて、その派遣会社が何と、まあ他の事業にも人を派遣するんですけど、原発に派遣するんですよ。それで私はこれをどう解釈していいのかという風に、すごく迷ってですね。いや理解できるんですよね。でね、何人かいたんですね、そういう人たちが。で、実際にその人たちも請負会社とか派遣会社を、自分で経営してる人たち。それは何でか、って、そりゃ仕事して食ってかなきゃいけないし。今もう周りの人たちは仮設住宅にいて、原発で働いていた人たちも農業で働いていた人たちも、もう仕事がないから、もう今はあそこに行くしかないんだよね、っていう話だったんですよ。だからもうサイクルが止まらないサイクルになってるという風に思ってたんですけど。その辺ってどうですかね?

中村:いや、あの、いわきに通ってる時はやっぱり地元の人たちの話を聞くと、まず4件に1件ぐらいの割合で、皆原発労働に携わってる、ということと、その仕事がないとその地域で暮らせない、とか、自分の故郷で暮らせない。当然暮らせなきゃ、まあ外に、東京に出るとか。子どもたちの姿もなくなる。ということになるわけですよね。そういう意味では、ある種の運命共同体という形で、地元の人たちが原発の中に、いわば囲い込まれちゃってるわけです。ただ運命共同体っつっても、今言った方のように、選択権がない。

松元:そうなんですよね。

中村:原発労働しかない。っていう選択権がない。なおかつ原発労働は、自分の命を削る被曝労働だ、っていうことなんですね。だからそこの矛盾抱えながら、運命共同体の中に残らざるを得ない、というのが現状なんだと思うんです。東京とか首都圏のほうでも、僕ら被曝労働っていうことで、今後何らかの取り組みをやりたいと思ってるんですけども、やっぱり現地が一番困難ですよね。こういう言い方すると怒られちゃうかもしんないけど、ともかく現地の人が何求めてるのか。被曝労働実際にやってる方々が何を求めてて、何が見えてないのか見えてるのか、みたいな所を、僕ら外から出かけるわけですから、真剣に考えなきゃいけないと思ってます。そういう意味では、原発反対とか賛成とかっていうのを超えた所で、働く人の命とか、その地域の暮らしってのを自分たちがどういう風に彼らと話ができるようになれるのかってのが、現地で取り組む時の最初のきっかけになるのかな、と。僕ら山谷のほうなんかではもうそれこそ一緒に飯を作ったり、寝るとこがなきゃ一緒にテントを川っぷちに建てたり、そうしながら、ともかく皆お互いに命を守る。あるいは皆、腹減るから当然飯食わなきゃ何もできないっていうことになったら飯を食おうってことから、そういうのが基礎にあって初めて労働問題が出てくるんですね。だから、本当に現地の人々が、言葉では「暮らし」って一言なんだけど、その中にある色んな問題を含めて、自分たちが何ができるのかね、少し考えていきたいなと。勿論、被曝問題とかの、地元の反原発の人たちがやる1000人規模で若いお母さんたちとか集まるし、だけど声を上げられない。行っても反原発って声を上げられないんですよ、もう。

松元:私も話せなかった。

中村:で僕らも、元々いわき市に3ヶ月行って途中で辞めたのは、結局原発から27kmぐらいの所で瓦礫片づけをやってくれって言われて、やるのはいいけど、放射能数値教えてください、って言ったら教えてくれないんですよ。で、なんで教えてくれないんですか?って。それがきっかけで、なんかこう役所の方々とうまいこといかなくなっちゃって。最終的には文書で、きちんと放射能数値出すべきだ、って申し入れたら、結局回答なしで。で県外ボランティア要りませんよ、っていうような話が出てきちゃって。地元では結構シビアっていうか、反原発の声上げにくいし、放射能数値の問題もなかなか住民サイドから突き上げていくような形っていうのは中々難しいんですよね。そういうのを含めて、内部被曝の問題とか、食料の問題とか、食材のね、そういう健康問題とかそういうのも全部含めて、どうしていけるのかっていうことを考えていきたいっていうのと。前に原発労働者の労働組合作った斎藤さんのお話を聞いたんですけど、福井のね。きっかけは原発労働やってるとうちゃんたちじゃなくて、そのおかあちゃんたちなんですよね。チラシ見ておかあちゃんが、とうちゃんの健康大丈夫かっていうことでとうちゃんのケツをたたいた。どうもそういうことみたいで。

松元:こないだもね、女性たちは強かったですからね。

中村:(笑)うん。だから、そういう意味では地域の中で、本当に原発労働大丈夫なのか、っていうことを心配してる。心配してないわけない、わけなんで。働いてる人とその家族がね。それを具体的に見えるように、本当に大丈夫なのか大丈夫じゃないのか、健康なのか、どういう影響があるのか、っていうことを含めて、伝えながらやっていけるような取り組みっていうのが、どうしても必要になっちゃうんじゃないか。

松元:今面白かったのは、さっき言ってたその人のね、お母さんとお友達がわーっといる。そこで話を聞いたんですよ。でその彼ともう一人のお友達、そのお友達っていうのは自分で会社を経営してる人なんですけど、色々派遣したりして、原発や火力、発電所に派遣してる人なんですね。その中で、新しく派遣会社を立ち上げたっていうその彼も、やっぱり今、農家だった人も仕事がないから原発に行かざるを得ない、って言っていて。だけど誰も行きたいと思って行ってるんじゃないんだ、って言うんですよね。それが本当に本心だと思う。で、彼が本当にそこに行きたくて仕事してるのか、っていったら、そうじゃないと思うんですよ。それは言葉の使い方でも話し方でもわかるんですけれども。とにかく報道にもあったように、今何もやることがない、パチンコに行ったりとか、義捐金なり賠償金が入ってるけれども、3回目に入ったらそれで終わりなんだから、それ以上どうしたらいいのか、っていうのを考えていかなきゃいけない。で、それの苦渋の選択が派遣労働であり、原発が今あって、そこで作業員が必要な所なんだから、そこに派遣をするという、そういう選択だったんですよね。で、その男性2人がその話をしていると、女性たちは、うーん、やっぱりお父さんに働いててもらって私もいい生活したんだから、とあまり本心が言えないわけですよ。なんだけれども、でもやっぱり政府であれ、東電であれ、安全保安員であれ、色んな御用学者であれ、が、安全だとかずーっと言ってきて、私たちの生活戻してくれよ、っていうことは言ってるわけ。だから、そこで私も肩身狭くて。「うーん、ここの場では脱原発って言えないな」とか思いながら(笑)。でもそれでも必要なことっていうのは、どこか心の底で皆さんわかってるんだけど、でもそこで声が上げづらい、っていう。それは本当に福島の、そこは二本松だったんですけれども、特に仮設住宅だって、皆が皆知ってる所なんだから、声上げづらいだろうな、っていうのはわかりましたよね。ただ女性たちがそこでわーっと動いてくれるだけで、本当に心配してるんですよ。お父さんたち、本当は危ないんだよね?って。だけど、まあしょうがないよね、もうね、っていう風に言っちゃってるのね。だけど心の底では当然のことながら、自分の息子であれ、自分の夫であれ、が、長年そういう作業場にいたんであれば、心配であるには変わりないわけですよね。だからそこで、もし、まあ外から行って私たちがわかるかといったら、それはわからないですけど。「福島の女性たち」でこのTVの前回出ていただいた、元気なお母さんたちが一緒にいってくれて、じゃあちょっと一緒に考えましょうよ、ということであれば、そういうこともあり得るのかな、と思いますけど。

中村:廃炉決定してるわけですよね、第一原発は。それだって30年ぐらいかかるわけでしょ。圧倒的に原発労働者は足りない。

松元:これまで18000人。

中村:うん。で、登録してる人が今まで8万人って言われてるらしいんですけど。もう働いてない、現役の人は7万人ぐらいらしいんですけど。5万とか、10万足りない、っていう話も出てるんですよね。そういう意味じゃ今の状態がずっと続くとも思えないし。だから本当に、原発、俺たちの責任でどうすんだ?みたいな所も含めてね。国の責任、東電の責任はその通りなんだけど、じゃあ電気の作り方とか、電気の利用の仕方も含めて、じゃあどうすんだよ、って。原発やめるんだったら、それは廃炉の問題も含めてね、僕らも責任とるぐらいのこともあってもいいんじゃないか、っていう。私は思うんですよ。一番思ったのは、被災地で、電気ガス水道道路、あらゆる公共のものがダメになっちゃって、勿論亡くなった方もたくさんいるんだけど、それがないことによって生存がおびやかされる、っていう状況があったわけでしょ?ところが、電気ガス水道、あらゆる公共のものが、国と大手の独占資本が全部牛耳ってて、原発だ何だかんだって、全部そういう仕組みでやられちゃってるわけですよね。その末端に、派遣だったり日雇いだったり、そういう人たちが働かされてる、っていう現状があるから。だからもう僕は、山谷で生存権が第一だってことを考えて、食料集めなきゃいけない、何が必要だ、寝場所が必要だって、ずっと考えてたんですけど、その公共のものってのがなくなった時、暮らしが成り立たないんですよね。それはやっぱり国や大企業が、天下りも含めて、牛耳っちゃってるわけだけど、取り返すぐらいのつもりで…ねえ(笑)。これは廃炉まで30年って言われてますけど、ていうことを考えていかないと、どうにもならない時代に来てんじゃないかな、っていう気がしますよね。

松元:廃炉にするんだったら、その作業現場でどうやって皆の健康を守っていきながらその作業ができるのか、っていうことを訴えていかなきゃいけないのかな、と思いますけど。…はい、ということで。

土屋:まあまとまる話じゃないですけどね。お時間もありますし。

松元:でもね、次回、先ほどお話に出た斎藤征二さんをお呼びして。

中村:はいはいはい。

土屋:組合を作った人ね。

松元:組合を作る、どうやって組合を作って、これからもしかしたら組合が必要になる可能性が、必要になるんですけども、そういった話もお聞きしたいと思います。

土屋:次回をお楽しみにということで。中村さん、どうもありがとうございました。

中村:ありがとうございました。

土屋:続きましては、【不満★自慢】経済産業省前からの報告のコーナーです。


【不満★自慢】

会場:ジョニーHさん
経産省テント前中継:乱鬼龍さん


誰にだって不満はあるさ 特に仕事をしていれば
その不満 とんでもない 労働問題かもしれないぜ


ジョニー:はい不満自慢のコーナーがやってまいりました。(拍手)歌世界の松元ヒロ、ジョニーHでございます。今週号の「週刊金曜日」に載ってましたんで。

土屋:男前に載ってましたね。

ジョニー:あ、ありがとうございます。

松元:まだ読んでない。

ジョニー:かなり大きな。田中優子さん、ありがとうございます。観ていらっしゃるでしょうか?

土屋:映ってる?

ジョニー:今日はですね、なんでバンジョー持ってきたかっていうと、ちょっと、92歳のピート・シガーに触発されまして。45年前にバンジョー始めましてですね、その、ちょうど教則本がジェリー対中とピート・シガーだったんで。その辺のところを思い出しました。

松元:名前が全くわからない。

土屋:俺ちょっとわかっちゃうんだけど何でだろう?(笑)

ジョニー:すごいですね。それで、あれはOccupyで、また今Reoccupyなんて復活してるようですけど、ニューヨークのほうですが。経産省横のテント。これが今どうなっているかっていうことで、色んな動きがありますよね。右翼の方がどうだとかっていって。それで今。

松元:今日相棒の乱さんが経済産業省前のテント村にいます。

ジョニー:乱さん、いつもの相棒の乱さんが、そっちに行ってますんで、ちょっとそっちの様子を聞きたいな、と思うんですけども。

松元:乱さーん。

土屋:乱ちゃ〜ん?

乱:はーいこんばんは。

松元:おー!こんばんは!

ジョニー:乱さん。よく聞こえてますけれども、そっち今どんな様子ですか?

乱:今日はね、テントを運営するための会議を別な所でやってて、今かなり人が少ないんですよ。

土屋:(笑)少ないんだ。

ジョニー:あ、そうなの?

松元:寒いから?

乱:今留守舞台を預かる、という感じで。

土屋:留守番してんの。

松元:遅れちゃったからなー…。

ジョニー:ああ。

乱:うん。

松元:大丈夫ですか?なんか右翼の攻撃が凄かったみたいだけど。

乱:うん、今日はないみたいね。経産省のほうがはって、ここから出て行けという、いわば最後通告みたいな所まできてるから、かなり、いつ取り壊しとかに出てくるかってところが、非常に難しい所だと思いますね。

松元:いつ取り壊しにくるか難しい、わからない。

乱:うん、わからない。ある程度迫ってきてるかな、って感じはしますね。

松元:あーそうですか。それはよかった。

乱:いやよかったんじゃないよ(笑)。そういう日が近いんじゃないかって言ってんだよ。

松元:おとなしくなったんじゃないの?

土屋:違うよ。

松元:そういう日が迫ってきた!ごめんなさい!強制撤去の日が迫ってるかもしれない。

乱:話が逆だ(笑)。

松元:今写真で、「国有地立入禁止」という風に貼ってある所も見てるんですけども、私は個人的には、国有地だったら税金払ってる私たちにだって権利はあるじゃんか、って思うんですけど(笑)。

乱:だから、ここは「関係者以外立入禁止」って書いてあるから、我々関係者だから立入していいわけよ。

松元:(笑)そうなんだ!

ジョニー:ああ!そらそうだな。

乱:ねえ。あと右翼が来たら、あんたたち関係者じゃないから入れないって言えるわけ。そういう風に言えばいいと思うよ。

ジョニー:関係者ならいいわけだもんね。

乱:俺たちも皆関係者だから。

松元:今もっと人が来たほうがいいんですよね、やっぱね。

乱:だから、ここを長持ちさせる意味でも、アピールする意味でも、色んな人たちが色んな形で、多様な形でね、昼間来れる人は昼来て、夜来れる人は夜来て、日曜日だけでも来る人は来て、そういう形で繋いでいって。24時間営業だからこっちは。オールナイトだから。

松元:オールナイトでやってるから。平日に来れる人も、休日に来れる人も、色んな人が来ていいと。

乱:うん。1分間でも寄れる人は寄ってもらうとか。日曜日だけ来るとか。

ジョニー:これは何?

<映像:テントカフェの様子>

松元:つい最近カフェが始まったみたいですけど。

乱:そうそうそうそう。カフェやったり湯豆腐会やったり。安い居酒屋で呑むよりこっちのがうまいね。

松元:(笑)じゃあ金曜日の夜、居酒屋に行かないでテント村で呑もう、みたいな感じなんですか?

乱:そうそうそうそう。

ジョニー:ちゃんと鍋あんの鍋が?

乱:ここね今ね、開放夜間大学みたいになっててね、もう。おじさんから20ぐらいの若い人から色んな人たちが来て、非常に意見に多様性があって面白いよ。

松元:多様性があって色んな意見が飛び交ってると。

乱:もう解放区だから。

ジョニー:じゃあさ、ちょっと今乱さんの置いてった川柳を発表します。じゃあ詠みますね。

乱:うん、名作だから。

土屋:名作だからって言ってる(笑)。

ジョニー:名作?傑作?
「テントから学び テントから歩む 乱鬼龍」

乱:うん。

ジョニー:何が「うん」ですか。自分で作っておいて。(笑)

乱:若い人も年寄りも、すごく勉強になってると思いますよ。ここで集まってる人はね。生の学問だから。

松元:今、テント村では一番何が必要なんだろうか?

乱:マスコミを含めて、人がもっとたくさん来た方がいいな。

松元:やっぱりね、人がたくさん集まって、これをもっと大きくしていかなきゃいけないですよね。

乱:この世論が福島を初めとする人たちと連帯するわけだから。ここでクリスマスでもやろう。忘年会もやろう。

松元:みんなの集まる場所になったほうがいいってことですね。

乱:今ね、パトカーがなんか来てる。パトカー来たんだ今。今来たよ、警察が来た。うん。なんか、通告かな?

ジョニー:ちょっと今テレビ中継やってるからってインタビューしてよ。全世界に生中継だからって言って。

乱:でも今受け付けのほうと話してるから。

会場:乱さんは何日ぐらい泊まってるんですか?

乱:1週間のうち、5日くらい泊まってるね。

松元:すごいですねー。常連になってますね。

ジョニー:そういうふうな歌ありましたよね(笑)。

乱:現住所は霞ヶ関だから。

松元:近くにピザ屋はありますか?って(笑)。

土屋:何の話だ?

乱:ああ、ピザもあるよ。全国の皆さんと色んな人たちの支えがあるから、結構ありますよ、食べ物とか。

ジョニー:でももっと欲しいんでしょ?

乱:うんもっと欲しいね。

ジョニー:で、どこに連絡すればいいの?

乱:電話番号書いといたから。問い合わせてもらって、色んな形で来てもらうとか、支援してもらうとか、拡げてもらって何とか、一日でも長くいたいですね。

<テントへ続々支援! 詳細はテント専用電話=070-6473-1947>

松元:一日でも長く、この運動を続けていきましょう!

乱:それから、繋がることだから、皆と。

松元:繋がることは重要です。皆さんによろしくお伝えください!寒いけど風邪ひかないで。

土屋:ありがとうございます。

乱:はい。

ジョニー:経産省テント前の乱さんでした。ここで替え歌コーナーでございますが。ピート・シーガーとアーロ・ガスリーですね、ウディ・ガスリーの息子さんと。あの辺がニューヨークで歌ってた歌が英語なんですよ。で、これ、発音がちょっとわかんない。This little light of join and assist, I'm gonna let it shine.と。すごく日本語読みで…ちょっと読んで。

松元:This little light of join and assist, I'm gonna let it shine.

ジョニー:こんなのしゃべれないから、日本人が歌うんならこれかな?ってんで、空耳アワーっぽく。(笑)で、レイバーネットで空耳アワーっぽくやったらですね、こういう情報が来ました。空耳あわーっていうのは、実は「♪ソラミミ♪」だったんですね。それはニワさんから情報が来ました。ニワさんどうもありがとうございました。

土屋:マニアックな情報をね。

ジョニー:そうマニアックな。僕はウケたんだけど、周りに言っても何だろう?って言われます。

土屋:みんなキョトーンとしてましたよ。(笑)

ジョニー:I'm gonna let it shine.それを日本語で。「♪相乗り列車」ちょっとやってみたいと思います。

「相乗り列車」

小っさな灯を点せ 相乗り列車
小っさな灯を点せ 相乗り列車
小っさな灯を点せ 相乗り列車
列車 列車 列車

立場を超えて 相乗り列車
立場を超えて 相乗り列車
立場を超えて 相乗り列車
列車 列車 列車

思想を超えて 相乗り列車
思想を超えて 相乗り列車
思想を超えて 相乗り列車
列車 列車 列車

経産省を囲め 相乗り列車
経産省を囲め 相乗り列車
経産省を囲め 相乗り列車
列車 列車 列車

小っさな灯は泣いてない 相乗り列車
小っさな灯は泣いてない 相乗り列車
小っさな灯は泣いてない 相乗り列車
列車 列車 列車

乗り降り自由 相乗り列車
乗り降り自由 相乗り列車
乗り降り自由 相乗り列車
列車 列車 列車

どこでも行ける 相乗り列車
どこでも行ける 相乗り列車
どこでも行ける 相乗り列車
列車 列車 列車

ジョニー:長いけどもうちょっと頑張りましょう。相乗り列車皆行きましょうね。

希望の駅に行ける 相乗り列車
希望の駅に行ける 相乗り列車
希望の駅に行ける 相乗り列車
列車 列車 列車

パスポートは99 相乗り列車
パスポートは99 相乗り列車
パスポートは99 相乗り列車
列車 列車 列車

小っさな灯を点せ 相乗り列車
小っさな灯を点せ 相乗り列車
小っさな灯を点せ 相乗り列車
列車 列車 列車


ジョニー:ということで。(拍手)バンジョーの得意なパターンで。はいじゃあまた来週はいつもの通りやりますけど。


ちょっとだけ教えて 小さな声でいいからさ
もしかしたらもしかして ひょっとしたらひょっとして 解決するかもしれないぜ


ジョニー:はいちょっとトーンが違いましたけどまた次回お会いしましょう。(拍手)

土屋:ジョニーさんありがとうございました。続きましては【木下昌明の今月の1本】のコーナーです。


【木下昌明の今月の一本】

担当:木下 昌明さん

松元:はい木下さん、こんばんは。

土屋:こんばんは。

木下:こんばんは。

土屋:大変ですけどね。

松元:出てるのかもわからないという(笑)。

土屋:わかりませんけどね。

松元:もう何でもあれの世界になりましたが。はい。今日は?

土屋:何を紹介していただきましょうか?

木下:木下昌明です。

土屋・松元:はい、かの有名な。

木下:今日はですね、一般の映画じゃなくて、我々がずっとやってきたレイバーフェスタ、その中の映画について紹介したいと思います。

松元:3分ビデオ出そうと思ってた。

木下:これまでレイバーフェスタといえば、2002年から始まるんですけども、2002年から、今回やると10回目なんですね。10年目なんです。それで、2002年から始めたチラシがここに飾ってあります。

松元:おー!すごい!

木下:これが一番目、第一回目なんですけども。

松元:私半分ぐらいしか知らないな。

木下:第一回目が、映画で言うと「ブレッド&ローズ」という映画で、これはケン・ローチの映画ですね。これを上映して、やったわけなんですけども。それと同時に、この「ブレッド&ローズ」という映画は、これ丁度手を挙げていますね。手を挙げているこの女性がヒロインなんですけども。いわゆる清掃労働者なんです。アメリカの、メキシコから渡ってきて不法で。

松元:ロサンゼルスの。

木下:ロサンゼルスの戦いなんですよ。それを今度ケン・ローチが映画化したものなんですけども、実際にはこれモデルがあって、ロサンゼルスには清掃組合がありまして、そこの活動家を少なくとも1人呼んでこよう、ということで、呼んだわけです。だから、映画とですね、実際の活動家も呼んで、それでレイバーフェスタを開いたわけです。

松元:素晴らしい。日本のレイバーフェスタみたいだ。

木下:そうそう。それでね、2回目は、今度はマイケル・ムーアなんですけども、マイケル・ムーアの「ザ・ビッグ・ワン」という映画をやったんです。

土屋:Nikeのね。

木下:うん。「ザ・ビッグ・ワン」というのはね、日本では未公開だったんです。だから、日本で初めて公開したものなんですけども。だからそういう意味でも、非常に先進的なんですよ。それと同時に、マイケル・ムーアに手紙を書いて、「是非お願いします」と言ったんですけど、マイケル・ムーアは丁度忙しくて、ダメだって(笑)。断られたんですが。それで丁度その秋にケン・ローチが日本に、ある件で来ましたけども。その時我々も会って、「是非レイバーフェスタの賛同人になってくれ」と頼んだんです。そしたら本人は「いいですよ」ということでOKしてもらいまして、賛同人になって、署名もしてもらいました。そういうことで、我々がやっていることは、非常にインターナショナルであり、非常にスケールが大きいフェスタなんですよね。(笑)

土屋:今日は自画自賛ばっかりですね。

木下:そういうことで、去年一昨年だったですかね、韓国の映画を取り上げたんですよね。その時は「外泊」という映画なんですけど。これは500人のレジ係、その女性たちが解雇されたので、そこに巨大なマーケットがあるんですけど、そこのマーケットに泊まりこんで闘うわけですね。その映画は非常にいい映画でしたけども、今度は「希望のバス」という映画を上映する。それは、実は一人で闘う映画なんで、500人とはちょっと大きな違いがあるんですけども、その闘いがいかに労働運動としての拡がりを持つか、ということを如実に示してくれた映画なんです。ちょっとその映画を観ましょう。

<映像:映画「希望のバス」>

釜山 韓進重工業
キム・ジンスク「こんにちは ここは韓進重工業 85号クレーンです。」
「クレーンの様子を初めて公開します。」
「ここから見える景色は限られています。常にまったく同じです。」
「いつもさびた鉄に囲まれて暮らしています。」
「平和と不安が共存する空間です。」
「これはミニトマトです。」
「そしてイチゴとチシャ。」
「次にここが欄干です。」
「外に吹き抜けているので 最初は歩くこともできなかったんです。」
「そして風が吹けばとても揺れます。欄干の下に支えがないのでひどく揺れます。」

土屋:海のそばだからね。

松元:風が強いんだ。

「ここに操縦席が見えるでしょう?」
「ここは操縦席のためにある通路なので 人が生活する空間ではありません。」
「私が占拠して 私の用途のために使っています。」
「彼女は、私が1月6日に上がってきた灯から、冬から夏までずっと立っています。」
「この壁には私たちの組合員の子ども チェヒョンが描いてくれた絵。」
「これは私の靴下 かかとに穴があきました。」
「ここに”ホヤ”という植物が人間たちの俗世を見下ろしながらすくすくと育っています。」

木下:この映画は、45分とちょっと短いんですけども、しかし、それと同時に、この映画を作った監督というか、作った人たちは、いわば「希望のバス」に参加して、色々、それぞれが撮ったビデオとかそういうものを集めて、作ったような感じですよね。だから、はっきり誰それがどう、っていうふうな感じのものではないんですけども、それと同時に若干つぎはぎ的なものがありますけども。だけどその代わり、非常に生な現実というかな、臨場感溢れる現場がよく捉えられています。だから是非、これは観てもらいたいと思うんですけども。先ほど尾澤さんがニュースのコーナーで、このキム・ジンスクという人が闘って309日ですか、ずっとこのクレーンの上で闘って、それで勝利で降りてくるところが画面にも出てましたけども。丁度そこのシーンは土屋トカチさんが撮ってきてるんですよね。

松元:レイバーネットのお抱え。(笑)

土屋:いやー。僕、共同闘争で、全日建連帯労組と生コン産労っていう組合で、ずっと10年間、共同闘争を韓国の労働者としてきたんですけど、丁度行ったその日に現場着いて、支援のために行ったわけですけど、1時間ぐらいで降りてこられたんですね。丁度妥結した時だったので。なんか、すごいタイミングで撮れちゃった。それを、少しまとめて持って来ましたんで。

松元:素晴らしい。衝撃的な。

木下:じゃあ、それを日本で初公開するそうなんですけど。

会場:今公開してます。

木下:公開してるんだ(笑)。

松元:その部分だけ?

土屋:はい、そこだけ。短くね。

<映像:2011年11月10日>
3時15分 キム・ジンスクさんの姿が見える

松元:感動的じゃない?下から上がってこられないように、警察とかが来るから、取っちゃったんです。

木下:うん。

土屋:「鉄の労働者」がずっと流れてた。

木下:すごいね。

松元:国民的英雄、って感じじゃない?

土屋:いや、すごいよ。旗とかももうボロボロですよ。風でね。

「どうもありがとう」(拍手)
「闘争!」

3時20分 309日振りに地上へ

土屋:はい。まあ今日はここまでですけどね。この後集会もあって、それも撮ってきたんですけど。

木下:レイバーフェスタで、これも是非上映してもらいたいと思うんですけど。そういう意味じゃ、非常に感動的な作品です。それで、この女性たちの闘いをですね、この彼女と、それから「外泊」の彼女たちの闘い、そればっかりじゃなくて、その前にですね、我々が映画祭で上映した「私たちは風の中に立つ」っていう映画がありましたね。ああいう闘いが、ずっと伝統的にあるんですね。それはやっぱり韓国の民主化運動を盛り上げてきたっていうか。いわば闘いの原点なんですけども。そういう女性たちの闘いというものと深く繋がってるんですね。だからそこを見ながらこの映画を観られるといいと思います。それから同時に、3分ビデオも結構面白い作品が集まりそうなんで、是非観に来て下さい。

土屋:木下さんもね。

木下:はい(笑)。僕も出してます。(拍手)

松元:毎年恒例の。

土屋:まだまだ募集中ですよね。まだ大丈夫。

松元:私もやります。私の友達も出す。

木下:はい。出すんですか?是非。じゃあ期待してます。

土屋:はい、じゃあ、木下さんありがとうございました。
(レイバーフェスタ2011詳細= http://laborfesta.exblog.jp/ )
(3分ビデオ= http://www.youtube.com/uniontube55?gl=JP&hl=ja )
(川柳= http://www.labornetjp.org/news/2011/1204senryu )

松元:ありがとうございました。では最後になりましたが、レイバーネットTV目玉企画、「原発御用大賞コンテスト」の報告です。といっても、報告、今するわけじゃないんですけどが、これこれ?こういう。

土屋:前回貼りだしましたよね。

松元:一般投票は、実は今日、あと2時間しかないです。0時までとなります。まだあと2時間くらいあるんですが。これまでも多くの票がたくさん集まっています。

土屋:もう、300票くらいは来てんじゃないですか?すごいですよね。

松元:その中にコメントを書いてください、という風にお願いしているんですが、例えば、
「シリアスなテーマを取り上げながらも、お茶の間的な和やかな雰囲気なところがとてもいいと思っています」
これはレイバーネットTVに対してです。ありがとうございます。

土屋:ま、今日は穏やかではないしね。和やかでもなかったけど。

松元:(笑)ストレス。殴り合いが始まるんじゃないかと思いました。(笑)あとは、
「(原発御用大賞コンテストは)素晴らしい企画です。是非、表彰は盛大に行いましょう」
ということで、表彰もします。
合わせて投票していただいた皆さんからこういう声を寄せていただいて、本当にありがとうございました。

土屋:本当にありがとうございます。16名の候補者のうち、票が集まっているのはこんな方々です。
まず学者部門では、山下俊一さんですね。
「『100msvではなく、10msvである』と訂正するあたり、御用大賞にふさわしい」(拍手)

松元:(笑)すごい訂正。私みたいな訂正の仕方して(笑)。

会場:一ケタ間違えてる(笑)。

土屋:文化人部門では、
「ツッコまれるとすぐキレる所がステキ。のぶりんカワイイ」
池田信夫さん。のぶりんって言われてますね。
続いて政治家部門でですね。石原慎太郎くんですね。
「震災、津波を天罰と言い放った。何様?」
って書いてますね。
「『ただちに、とは7回しか言ってない』もはやギャグ」
と言われている枝野くん。枝野幸男くんですね。7回しか言ってないそうですけど、ま、繰り返し話されたからね。7回、本人が言ったかどうかって関係なく、皆彼は「ただちに影響はない」ってことを認識してるわけですけども。こういうような感じで票が集まっております。あと2時間、投票ができますので、していない方は是非お願いいたします。

松元:当選の結果は、賞状の授与をもって発表とかえさせていただきます。結果は12月4日。今お話がありましたレイバーフェスタで映像を流すことになっています。ネット中継もあるので、このレイバーフェスタなんですけども。東京のフェスタにいらっしゃれない方は是非中継でご覧下さい。

土屋:この日は絶対ちゃんと中継できるようにね、頑張りますんでホント。諦めないでねホントにもう、観ていただけると。見放さないでくださいって感じですね。

松元:観ていただけるだろうか。毎回恒例になってきました、視聴者の無料プレゼントのコーナーなんですけども。先ほど、「音楽家だって労働者」争議で勝利された八重樫さん、ソプラノオペラ歌手なんですが、CDですね。「うぬぼれ鏡」っていうんですかね?これさっきもツイッターで質問があったんですが、「これ日本語ですか?」という質問が書かれていたんですけども、日本語です。19曲入ってます。

土屋:盛りだくさんですね。

松元:それとこの、「音楽家だって労働者」の冊子ですね。

土屋:これセットでね。3名様。

松元:やっぱりこれを聞きながら、このことを考えていただきたい、と。こういう、レイバーネットらしいプレゼントなんですけども。セットで3名の方にプレゼントします。
(プレゼント応募サイト= http://vpress.la.coocan.jp/tv-present.html )

土屋:是非こちらも応募していただければと思います。今回のレイバーネットTV、ハプニング続きでしたけども、いかがだったでしょうか。色んなクレームあるでしょうけどね。こちらも泣きながらやっておりますからね。(笑)

松元:今日はちょっと最初、うーんどうしよう…とか思って(笑)。

土屋:ピリピリしてしまいましたけどね。これからも、こういう状況ですけどね、大手メディアができないようなニュースをどんどん紹介させていただきますんで、本当によろしくお願いします、という所です。今回のご意見なども是非是非お寄せください。
(メールアドレス= labor-staff@labornetjp.org )
(公式レイバーネットTVサイト= http://www.labornetjp.org/ )
(ツイッター= @lnjnow または @labornetjp )
(レイバーネット日本= http://www.labornetjp.org/ )

松元:たまにね、こういうことがあっても、さっきもダダ漏れでやってたり、このマイクだって全部拾ってるの面白い、とかいって。もしかしたらちょっとは面白いかもしれないかなーって思ってますが。

土屋:マニアックな層だと思うんですが。あんまりそっちで喜んでもしょうがないけどね。

松元:レイバーネットTVでは、こういったように皆様の寄付だけでまかなっていて、寄付だけで運営されていますので、多分そこらへんのコードがもう古くなって使えないとか、そういうのだったんだと思います。(笑)ほんの少しでもいいので、カンパを寄せていただけるととってもうれしいです。寄付いただいた方のお名前は、番組の最後のエンドロールに流れます。もう疲れてるんですスミマセン!(笑)多くの皆様からのご協力をいただけると大変うれしいです。よろしくお願いします。
(★レイバーネットTV基金カンパ受付中!→郵便振替 00150-2-607244 レイバーネット日本 または→ 〇一九店(019)当座 0607244 )

土屋:次回放送は12月の15日、【原発下請け労働者パート2】をやっていきますので、よろしくお願いします。

松元:できれば斎藤征二さんにおこしいただければと思います。

土屋:交渉中です。

松元:はい。ということで。今晩も本当にお付き合いいただいて、本当に長い間お待たせして、本当に長い間お付き合いいただいてありがとうございました。次回は12月15日にお会いしましょう。(拍手)

土屋:お疲れ様です。さようなら。

松元:「泣かないで」とか書いてある。おなかすいた。

土屋:(笑)全部拾ってるよ。

木下:(笑)

松元:何それコードがダメだったの?

土屋:信じられないね。

笠原:杭迫さん、流血するの?

土屋:しないしない。

松元・会場:お疲れ様でした。

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