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LNJ Logo サンフランシスコ : オークランドの港湾のピケ報告
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サンフランシスコの和美です。

以下、少し長いですが昨日行われたオークランドの港湾のピケの報告です。
これはオキュパイ・オークランドが中心になってオレゴンのロングビューのILWU ローカル21の労働者の為に行われました。

12月12日のオークランド・デモのリポート

昨日のデモは少しいつもと違う興味深い物でした。 
2003年のイラク戦争が始まったとき、私達は今回と同じようにオークランドのポートに行き、そこからの軍事品の船出を止める為、ゲートでピケを 張りました。この時はこの間の11月3日の時と同じように警察は催流弾や木の弾をボンボンと打ち始め、ピケを超えずに道で待っていたILWU の組合員も数人、けがをしました。これは、既に見た方もおられるかと思いますが、私達の作ったビデオ、"Shots On The Docks" というのでどのような状況かよくわかります。
11月3日のオキュパイ・オークランドのデモでも、一人、若い海兵隊の人がこの木の弾だと思うのですが頭に撃たれて、頭蓋骨を骨折する大けがをし ました。彼はスコット・オルセンという人で、まだ今も、しゃべるのは少し遅いようですが、昨日の夜のデモには参加したようです。この彼が数日前にILWU の組合員に手紙を出しました。それをILWU の組合員のジャック・ヘィマンが私に写真を入れてチラシにしてくれと頼みましたので、急遽、チラシを作り、彼らがILWU の組合員に配ったようです。
この中で、スコットはピケットラインを尊重してくれとILWU の組合員に頼みました。そして、彼は「ロングビューの我々の兄弟達は我々全部の為に戦っているのだ。だからオキュパイ・オークランドはこのピケを呼びかけ たのだ。ボスはあまりにも長い間、やりたい放題をして来たが、これに打ち勝つ事は出来る。でも、それにはランク・アンド・ファイルの組合員とオキュパイが 一緒になって戦わねばならない。
2008年のメーデーにILWUがベトナム戦争の退役軍人などのサポートにより、西海岸を閉鎖した時、私は2回目のイラク出兵でした。その間、心強く思ったのは、このように兄弟、姉妹達がわれわれの今すぐの無事帰還を願っていてくれた事です。
2回の出兵で我々が探していたのは敵でした。ところが我々が探していた本当の敵は本国に帰って来て、やっと、見つけました。」(このチラシは添付します。)

ところが今回のピケは、少し様子が違っていました。
朝、5時半頃、我々がゲートに着いた頃、既に数台の警察の車が道の反対側で待拠していました。この道は行き止まりの道です。そのうちに道に人が溢れ出してこの警察の車は行き止まりの道の奥側になりました。
6時半頃、20台程のパトロールカーがこの道の入り口を閉鎖しました。そして銃で武装した40人程の機動隊が行進して来てゲートの近くで一列に並び、しばらくにらみ合いのような状態がつずきました。
この時、我々は、いつもの事が始まると思っていました。ピケの人達も数人は既にガスマスクを付けていました。私達の知り合いで一人、ガスマスクを 400ドル程で買って準備して来た人も居ました。ある70代の女性は「来るのは少し怖かったけれど、ヘルメットを持って来た。」と私に見せてくれました。

ところが、そのうちに、警察の方の責任者が誰かと話し始めました。
そのうちに、その周りに小さい人垣が出来て、私はその警察と人垣の真ん中に居ました。警察がいうにはこの反対側にいる警察の車を入り口の方へ動かしたい、という要望でした。
まず、いつもですと、このような時はこの機動隊を使ってピケの人達を道の片方に押して、その車を通らさせます。
ところが、今回はこちらにお願いに来ているのです。ただ、普通ですとこのようなピケは誰か責任者が居ますのでその人と話をすればいいのですが、オキュパイ運動は指導者というものは居なくで、全員で話し合いをします。
だから、警察は誰と話していいか分からず、そのうちに黒い布で顔を覆ったアナキストの人なども警察に「警察は信用出来ない、又、催流弾を撃つんだ ろう」と対等に話し合いをしていました。私は前に警察のやり方を目の前に見ていますから、「なぜ、この警察の車を反対側に動かさなければいけないのか、全 部、入り口の方へ移した後、催流弾で撃ちにくるのか」と質問しましたが、「警察の作戦を皆に明かす訳にはいかない」と言い、、信用してくれ、と言っていま した。警察側はいったん車に戻って本部と連絡していたのですが、又、戻って来て、ただ動かすだけだ、というので、弁護士のボランテアーのアドバイザーが多 分大丈夫だから通してやろうというので、通してやる事にしました。
後で分かった事ですが、警察は今回は最初から何もせずに警察の存在も目立たないようにしようとの計画だったようです。ただ、中に取り残された数台が動けなくなった為、その救助に来たようです。
今回のピケは20代、30代の若い人が大変多かったのですが、このオキュパイの運動は今迄と何か違った、将来の可能性を見た感じがしました。

組合の指導者などはほとんどこのピケに反対していて、又、色々な組合の役員が3人程入っているポート・コミッシォン(港湾を仕切る組織)などはサ ンフランシスコ、オークランド、それにニューヨークタイムズなどに全面の広告を出してこのピケから誰も何も得る事が出来ないと反対をしていました。その中 で行われたピケは12日の朝から13日の午前3時迄、オレゴンのロングビューのILWU の労働者の為に港湾をシャットアウトしました。
このロングビューのILWU ローカル21の労働者は日本の伊藤忠や韓国のSTX Pan Ocean などからなるアメリカのEGTという会社から、ひどい組合つぶしの攻撃を受けていて、若い人達はILWU のモットー、An Injury to One is An Injury to All (一人の傷は皆の傷)を彼らの為に行動で示したのです。
日本でも動労千葉や星野救援会の人達が伊藤忠の前で12日、同時行動していただいた事に感謝します。

和美

Created by staff01. Last modified on 2011-12-14 17:33:04 Copyright: Default

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