中国:「社会秩序かく乱」の処分取消を求めカドミウム被害労働者が警察を訴える | |||||||
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〔レイバーネット国際部・I〕
中国・恵州の電池工場で発生したカドミウム被害労働者たちの争議の紹介です。 中国国内のNGOや香港の労働NGOなどとの連携もあり、資本や当局の嫌がら せにもかかわらず闘争は継続しています。 ==== 「社会秩序かく乱」の処分取消を求めカドミウム被害労働者が警察を訴える 原文 http://bbs.chuizi.net/thread-7217-1-1.html(工人論壇より) 工人論壇の最新報道:2010年8月31日午前10時、恵州市中級人民裁判所 第三法廷。カドミウム中毒労働者の王鳳平と代理人の管弁護士が上訴席に着席し た。裁判官席には40歳くらいの女性裁判官が座っていたが、法服は着ていない 。 非上訴席にはいつものように恵州公安局の代表警官として馬何某が着席していた 。 この恵州公安局の馬何某は、時折笑みを浮かべていた。裁判官は、くぐもった声 でこの警官に質問をしたかと思えば、王鳳平と管弁護士に対しては、不遜な態度 で、ややもすれば王の陳述を中断させたり、質問したことだけに答えるよう厳し く接した。 とりわけ王鳳平の証人として朱新良が証言したときに、この裁判官は証人に対し て威圧的になり、「法律責任」の御旗の下に証人に警告を発した。これは、閉廷 のときにこの裁判官が王鳳平に対してとった態度がぜんぜん「法律」的ではなか ったことや、公安局に対しては行政訴訟の効果も限定的であるというような論調 と比較すると、際立った対比になる。 私たちは細かいところに注意した。閉廷の後、3名の警官は、裁判所職員専門の 通路から退出した。私たちにはこの通路は通らせなかった。 開廷の間、恵州公安局の警官たちの態度はリラックスしたものだった。公安局を 代表している馬何某の無言の微笑だけでなく、その横に座っていたもう一人の警 官も笑みを浮かべながら訴状を読み返していた。 なぜストライキから半月もたってから王鳳平ら4名の拘留を決定したのかについ て、この馬何某は、恵州市公安局と恵州市政府の決定を待っていたからだ、と答 えた。 法廷は王鳳平の淡い絶望感のなかで幕を閉じた。だが、資本家の抑圧に抵抗する 労働者の闘いに幕が下りたわけではない。超覇電池が傍若無人を続けるかぎり、 労働者の抵抗闘争の幕は永遠に下ろされることはないだろう! 【 解 説 】 先日、カドミウム被害に対する正当な補償を訴えていた女性労働者たちへの襲撃 事件のあった中国・恵州の超覇(パワーパック)電池工場では、2009年12 月に数日間に及ぶストライキが打たれました。その後の12月22日、恵州の警 察は王鳳平さんら4人の労働者を「公共の秩序を乱した」として10日間拘束す るという行政処分を決定、超覇電池はそれを理由に王さんらを解雇しました。 このストライキについては「労働情報」784号(2010.2.10)の「アジアから、世 界から」のコーナーに紹介されています(http://www.rodojoho.org/asia784.html ) 王さんは1994年に国有企業をリストラされ、翌95年から超覇電池で設備技 師として14年間働いてきました。2004年にカドミウムに汚染されていると 診断されました。その後は健康被害への補償などを会社に要求してきました。会 社にとっては早く解雇したい一人だったようです。 その後、今年2月初めには解雇撤回、経済的補償を求めて、超覇電池の親会社で ある金山(ゴールドピーク)グループの本社のある香港のNGOなどの招きで、 香港の金山(GP)グループ本社への要請・抗議行動などが行われています。(YOUTUBE 映像 http://www.youtube.com/watch?v=wjihY1KEmg4) そして2月23日、王さんは、恵州市恵州区裁判所に対して、恵州市公安局が出 した行政処分の決定の撤回を求めて行政訴訟を起こしましたが、5月20日に敗 訴の判決。7月5日、王さんたちは、恵州市中級裁判所に控訴し8月31日に審 理が開かれました。上に翻訳したものは、その裁判の傍聴記です。 Created by staff01. Last modified on 2010-09-02 22:53:52 Copyright: Default |