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*以下は、東京東部労組ニュースレター09年7月号に掲載されたものです。(編集部)

広島電鉄の労働組合「少数派から多数派へ」

 広島電鉄の労働組合は、今春闘での契約社員全員の完全正社員化実現や路面電車を守る闘いの成功でマスコミでも有名になった。  しかしこの組合(私鉄総連広電支部)の真骨頂は組合分裂攻撃を受けていったん少数派になったが、その後の幾多の闘いと活動によって26年かけて多数派になり、ついには第二組合を吸収合併したところにある。

 東部労組各支部では少数派が多く、日々多数派をめざして闘っているが、広電の闘いは大いに参考になると思う。最近、恰好の本が出版された。河西宏祐著「路面電車を守った労働組合‐私鉄広電支部・小原保行と労働者群像」(平原社2009年5月発行)である。比較的読みやすくまとめられているのでぜひ直接本を読んでいただきたいが、感心したところを紹介したい。

 圧倒的少数派からの脱却は、反差別や労基法違反の小さな闘いで成果を積み上げていくこと、人事考課など会社側の査定を排除しできるだけ客観基準を導入すること、「ゼロの闘い」と称して短期決戦でなく数年がかりで要求をかちとること、労働委員会、裁判など「他力」闘争に依存せず、職場闘争、ストライキなど「自力」闘争に依拠すること、闘争の勝利がそのまま組織拡大になるわけでなく独自のオルグ「説得」活動で組合員を獲得することなど、それぞれユニークで粘り強い闘いで達成されていった。

 また労働組合の団結力が「学習・集会・行動」「闘争資金」「青年・女性部」「共済」「政治力」にあること、さらに三井三池闘争の敗北の原因が職制労働者の敵視対策にあったとの判断に基づく「敵は最小に、味方は最大に」の職制労働者獲得対策の確立、動員手当はけっして出さないことなど広電支部から学ぶ点は多い。(石)

*本書は東京東部労組でも扱っています。→info@toburoso.org


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