東京東部労組:臨床心理士ユニオンを結成 | |||||||
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全国一般東京東部労組の須田です。 東京都が設置している児童養護施設(8施設)で非常勤・臨時職員として働く臨 床心理士たちで3月12日、労働組合「臨床心理士ユニオン」を東部労組の支部 として結成しました。正式名称は「全国一般東京東部労組臨床心理士ユニオン支 部」です。昨日(4月6日)、厚生労働省で記者会見し発表しました。 現在、全国の児童相談所に持ち込まれる児童虐待の相談件数はうなぎ上りに増え ています。彼ら彼女らの主な仕事は、児童虐待を受けた子どもの心の傷とその影 響を子どもが乗り越えられるように「心理療法」をはじめとして心理学の知識を 用いて子どもと職員を援助することです。虐待を受けた子どもの入所者に占める 割合は増加する中で心理士の果たす役割は重くなる一方です。 ところが、その心理士たちの雇用は不安定で待遇も極めて劣悪です。正職員(都 の職員)との格差・差別も大きいものです。1年単位の雇用契約を10年繰り返 している人もいます。非常勤は月16日で給与は額面で20万円に届かず、手取 りでは13万円台です。臨時職員に至っては月6日の勤務で、雇用保険にも社会 保険にも加入できていません。いずれも食べていくために、いくつもの仕事を掛 け持ちせざるをえない状況です。 公務職場が生み出す貧困=「官製ワーキングプア」であり、高い専門性をもった 労働の貧困=「専門職ワーキングプア」です。 彼ら彼女らが懸念しているのは、不安定で劣悪な雇用環境がサービスの低下をも たらし、心のケアを必要としている多くの子どもにしわ寄せがいくことです。心 の傷を抱えた子どもへのケアは、心理士を含めた施設職員との長期にわたる信頼 関係が必要です。ところが、あまりの低処遇に心理士が施設を去らざるをえない ケースが後を絶ちません。 こうした現状を打開するために心理士は自分たちの手で、初めて労働組合の結成 に立ち上がりました。ユニオンは3月26日、施設を管理している社会福祉法人 東京都社会福祉事業団との第1回団体交渉を開催し、心理職の「常勤化」(厚労 省は心理職の常勤化を促進方針)や正職員との格差是正などを求めました。 公務・民間の枠を超えて、すべての心理士の待遇改善と社会的な地位向上をめざ します。行政には市民への心のケアに責任を果たすよう求めていきます。国には 臨床心理士の国家資格化を要求します。 みなさんには臨床心理士ユニオンへのご注目とご支援をよろしくお願いいたしま す。 Created by staff01. Last modified on 2009-04-08 11:55:15 Copyright: Default |