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 国労組合員の久下です。
  22年前に夭折した多田謡子弁護士の遺産をもとに、友人たちで運営
している多田謡子反権力人権基金が、12月20日に、第20回受賞発
表会を行います。

  基金についての詳細は下記サイトでごらんになれます。

http://tadayoko.net

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1.第20回多田謡子反権力人権賞受賞者

(1)     増田都子さん           (考える平和教育への攻撃との闘い)

(2−1) 首都圏青年ユニオン     (青年の不安定雇用との闘い)

(2−2) フリーター全般労働組合 (青年の不安定雇用との闘い)

(3)      死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム'90
             (死刑廃止運動)

2.受賞発表会

(1) 日時  2008年12月20日(土)  午後2時から5時まで
(2) 会場   東京都千代田区神田駿河台3−2−11
            総評会館  2階201号室    (参加費無料)
            TEL 03-3253-1771
(3) 議事  1. 活動経過報告
           2. 多田謡子のプロフィール紹介
           3. 第20回多田謡子反権力人権賞選考経過の報告
           4. 受賞者の講演

3.受賞者を囲むパーティー

  受賞発表会の終了後、引き続き同じ会場で受賞者を囲んで懇親会を開
  催します。参加費は無料です。パーティーのみのご参加も歓迎いたし
  ます。(午後5時から7時を予定)

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第20回多田謡子反権力人権賞受賞者選考理由

(1)増田都子さん (考える平和教育への攻撃との闘い)

 30年以上、中学校で教えてきた社会科教師の増田都子さんは、19
97年、足立区内の中学校の授業で沖縄の普天間基地をとりあげたビデ
オをもとに授業を進めたことを問題にされ、一部の右翼的父兄、教育委
員会、校長、右翼的都議、マスコミなどから攻撃されました。増田さん
の授業は、ビデオを見て一人一人の生徒が考えたことを書き、皆で考え
ていこうという紙上討論でした。この授業を「極端な反米教育だ」と断
定した勢力は増田さんを教職から追い出すことを画策し、都議会やマス
コミを舞台にしてキャンペーンを開始しました。
 2005年、ノムヒョン韓国大統領の歴史演説を教材にしてた授業の
中で、日本の侵略戦争を否定して恥じない一部都議や扶桑社の教科書を
批判した増田さんのノムヒョン大統領宛の手紙の一節を問題にして戒告
処分が発令され、その後、生徒たちから引き離されて長期「研修」を命
じられました。「ビデオ『侵略』を授業で見せるな」「検定済み教科書
を批判したことを反省せよ」などという半年に及ぶ「研修」にも屈しな
い増田さんに対して、東京都教育委員会は2006年3月末に「分限免
職」処分を発令しました。「処分に対して反省も改善もみられない」こ
とが理由でした。
 増田さんは今、不当な解雇を撤回する闘いを進めています。かつて、
侵略戦争に荷担した教師たちは、戦後、その反省の中で「再び教え子を
戦場に送らない」を合い言葉にして平和教育の運動を進めましたが、今、
右傾化の中で、平和教育は風化しています。孤立しつつも平和教育を教
師の責務として進める増田さんの解雇撤回闘争を心から支援する意志を
こめて、受賞者として選考しました。

(2)首都圏青年ユニオンならびにフリーター全般労働組合
    (青年の不安定雇用との闘い)

 1980年代以降の世界的な新自由主義的政策のもとで、今や青年の
二人に一人が非正規雇用だと言われています。既成の企業内組合は、非
正規雇用を拡大し賃金のコストを削減しようとする企業の動向に有効な
反撃を組織できず、労働組合の組織率は非正規雇用の拡大とともに低下
してきました。首都圏青年ユニオンとフリーター全般労働組合はいずれ
も不安定な雇用を強制されている青年労働者を組織して闘いを進めてい
ます。困難を乗り越えて青年の新しい労働運動を組織している両組合に
敬意を表し、受賞者として選考しました。

(首都圏青年ユニオン)

 首都圏青年ユニオンは2000年12月、パート・アルバイトなど不
安定雇用の青年たちが中心となって結成されました。20代の組合員が
過半数を占める青年の労働組合。60パーセント以上の組合員が非正規
雇用です。牛丼チェーンすき家は全国に1000店舗を展開して多数の
パート・アルバイト労働者を雇用していますが、一方的な解雇や残業代
の不払いが横行していることを是正しようと、首都圏青年ユニオンに加
盟した労働者が「すき家ユニオン」を結成して闘っています。会社は部
分的な是正には応じましたが、「業務委託であって雇用契約ではない」
という無謀な主張で団交拒否を正当化しています。また、美容室チェー
ンのAshでは36協定を結ばないままの長時間残業、タイムカードも
なく労働時間の管理もないままの大量の未払い残業代などの問題に対し
て「首都圏美容師ユニオン」を結成して闘っています。ユニオンには教
育産業(塾や家庭教師)、医療・福祉、コンビニや外食産業、夜間の仕事、
学生アルバイトとして働く若者など様々な業種の若者が結集しています。

(フリーター全般労働組合)

 2004年、「とりあえずは数人でも、全フリーターを視野に入れた
労働組合を作ろうではないか!」と奮起し、フリーターを資本や企業の
いいなりにならない手強い労働者群として全世界にアピールしよう!  
という意気込みで結成されたフリーター全般労働組合は、フリーター  
(アルバイト)・パート・派遣・契約・正社員問わず、誰でも、一人でも
加入できる労働組合として活動してきました。本年2月、ガソリンスタ
ンドの閉鎖とセルフ化を進める関東鉱油によって解雇通告を受けたフリ
ーター全般労働組合・ガソリンスタンドユニオンの仲間はストライキに
突入、「アルバイトだから(解雇は)仕方ない」などという暴論をはいて
いた会社と闘い解雇撤回を勝ちとりました。さる10月26日、賛同し
て参加していた「62億ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見」という
麻生宅見学ツアーの参加者3名が、渋谷駅前から麻生首相宅に向かって、
ただ歩いているだけで逮捕されるという事件がおき、反弾圧の闘いにも
直面しています。

(3)死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム'90 (死刑廃止運動)

 2006年12月、長瀬甚遠法相は車椅子の老人を含む4人の死刑を
執行、翌年8月までの任期中に計10名の死刑を執行しました。続く鳩
山邦夫法相は、ベルトコンベアーのように死刑執行をと発言、まさに自
動的に隔月で4回、13名の死刑を執行しました。続く保岡・森各法相
も隔月執行を踏襲し、この2年弱で28人の命を絶っています。これま
で年平均1回2名の執行の時代から、死刑濫発の時代に大きく踏み込ん
だのです。フォーラム90は1990年春、前年国連で死刑廃止国際条
約が採択されたのを機に、他団体にも呼びかけ、条約批准を求める運動
を通して死刑廃止論者を顕在化させる運動を開始しました。それから1
8年にわたって、集会やセミナーの開催やニュースの発行、死刑廃止議
員連盟と連携して法務大臣や法務省との交渉や執行された場合の抗議行
動、アジア・フォーラムの開催など世界の運動との連携、死刑に関する
情報の集約など、様々な形で死刑問題を多くの人に訴え、日本における
代表的な死刑廃止NGOとして、死刑廃止運動の最先端を担い続けてい
ます。死刑は国が人を殺すことであり、もっともおおきな人権侵害です。
そして世界が死刑廃止に向かっているこの時代に、この国は死刑大国へ
の道をひた走っています。当基金は一日も早く死刑廃止を実現させるこ
とを望み、その道を走り続けるフォーラム90に敬意を表し、受賞団体
として選考しました。
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